「DEMENTIUM -閉鎖病棟-」

 

基本情報

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DEMENTIUM(ディメンティアム) -閉鎖病棟-

機種:ニンテンドーDS(フラッシュメモリカード)
発売:インターチャネル・ホロン(日本版)
開発:Renegade Kid
CERO:D(17歳以上推奨)
プレイ人数:1
発売日:2008年6月26日
価格:5,040円(税込)
ゲームジャンル:ホラーアドベンチャー

 

 

閉じた病棟が舞台となる探索アドベンチャー

 

北米ニンテンドーDS用作品「DEMENTIUM:THE WARD」の日本ローカライズ版。

タイトルの「DEMENTIUM」とは本作用に作られた造語であるが

dement + ium   ―その意味するところはここでは割愛。

 

とある廃病院内病棟の一室へとプレイヤーが突如送り込まれるところから本作はスタート。

自分は一体誰なのか―

ここに自分を送りこんだ人物は誰なのか―

一体何の目的でここに送られたのか―

その直前、自分は何をしていたのか―

 

病室への搬送直前までの記憶がないプレイヤーは様々な謎を抱えたまま

広大な病院の中を単身、異形の者達の目を掻い潜り、時には撃退しつつ

自身の境遇に秘められた真実を解き明かすために深部へと進んで行く。

 

 

 

タッチペンとボタン操作を組み合わせたFPS+ADV


「DEMENTIUM -閉鎖病棟-」のゲームシステムはシンプルなFPS(一人称視点シューティング)を交えた探索アドベンチャースタイルを採用している。

 

本作の操作は

●十字キーによる移動、Lボタンによる武器攻撃発動
●下画面ではタッチペン操作による視点移動や各メニュー選択が行える


大まかにはこの4種類のみで煩雑さは無く、とてもコンパクトにまとめられている。

一連のニンテンドーDS用ゲームの操作に慣れていれば、特に説明書に目を通さずともほぼ直感でのプレイが可能だ。

 

 

 

全16章構成のチャプタークリア型

 

ゲーム全体の基本的な流れは、全16章から成るチャプター制で

1章辺りほぼそのまま1階層に該当といったボリューム。

(同じ階層の違う棟へと舞台が切り替わる事もある。)

途中に点在するチェックポイントに到達する事で、死亡時にはその地点からのやり直しが可能となる。

(※任意でのセーブ機能はあるが、あくまで中断機能としての役割しかもたない)

 

 

 

探索は懐中電灯を片手に 戦闘では各種武器で迫る脅威を撃退


基本的に病棟内はほぼ何処も暗闇となっており、探索においては冒頭で手に入る懐中電灯を駆使していくことになる。

ただし懐中電灯の灯りは敵にプレイヤーの存在を察知させる危険性も同時に高めるため、状況に応じて点灯と消灯の切り替えが重要となってくる。

 

ゾンビ風の怪物を始めとした各種敵が現れた場合は、下画面から懐中電灯アイコンを警棒、拳銃等の武器に持ち替えLボタン操作による攻撃で対応していく。

銃器類の使用時は照準カーソルが表示されるが、半オートエイム式になっており

敵に一度カーソルを定める(赤色状態)と、敵のリアルタイムな動きに対して

ある程度自動で補正を行ってくれるため、FPSが苦手なプレイヤーには大きなサポートとなる。(いわゆる手ブレ防止機能)

 

ただし銃器類は弾数制なので、頻繁に使っていく場合は弾切れを起こす前に

道中随所に落ちている弾薬アイテムを回収し、補充する必要がある。

 

ライフゲージは下画面の心電図風メーターとストックゲージで表示。

残り体力に応じて心電図の表示と共に心音のリズムが緩く激しくなる演出が緊張感を助長する。

 

 

 

ニンテンドーDSならではの機能を活かしたメモ機能

 

同じく序盤で手に入る『メモ帳』も下画面メニューとして組み込まれる。

このメモ帳にはタッチペンを使って、病院内に隠された文章、数字の羅列等の

気になったキーワードを手書きでメモしておく事が可能だ。
ニンテンドーDSらしさを前面に出した機能と言えるだろう。

 

 

 

アイテムの復活は無し 戦略的な回収も攻略のポイント

 

ライフストックを回復する錠剤入れや各銃器の弾薬等は病院内に頻繁に落ちているが

一度取ったアイテムは復活しないため、プレイヤーの状態に応じて

それらを取得するタイミングや、武器の残弾数にも気を配りながら

常に一歩先を考え、計画的に進めていく必要がある。


また本作は敵の殲滅ではなく、病院の深部に生きたまま辿り着き真実にたどり着くのが目的となる。

その上で限られたアイテムの事も考慮に入れつつ、場合によっては敵は倒さずに駆け抜けた方がいい局面も時にはあるだろう。

ゲームバランス自体は良くも悪くも海外産ゲームといった感じだが、FPSとしてはさほど難しい部類には属さず、謎解きパートも理不尽に難しいものはない。

作中の雰囲気が醸し出す恐怖に打ち勝てるならば、自ずと先に進めるはずだ。

 

 

 

雰囲気は秀逸 反面ゲームデザインはやや不自由な部分も

 

操作性の水準、ゲームテンポに関する快適度は高い本作だが、
プレイヤーによっては気になるかも… という部分として以下のような点が挙げられる。

 

■終始病院内で話が完結してしまうため、ひたすら同じような景色が続く。

淡々としたゲーム展開が苦手なプレイヤーによっては、本作は終始景色の変化に乏しく単調気味に映る可能性も。

昔ながらな探索系アドベンチャー好きな方にはこの部分は特に気にならないとは思うが。


■常時ペンを構えたままの十字キー操作

短時間プレイの限りならば特に問題はないが、本体を持ち抱えた状態での長時間のプレイにおいては意外と手が疲れがち。


■チェックポイント毎のセーブのシステムがやや不自由

本ゲームにおけるセーブ機能はいわゆる中断機能としての役割しか果たさないため

正式なセーブが行えるのは各階毎のチェックポイントでそれぞれ1回行えるのみ。

新たなデータに上書きしたいならば必然的に次の階に進むしかなくなる。

 

また攻略済みのチャプターをやり直す機能もない為、本作のゲーム進行は基本的に一方通行となる。

本作では随所でボス戦も出てくるので、その対抗手段となり得る貴重な武器の取り忘れに関しては特に要注意だ。

 

 

 

 

とある方面から販売中止要請を受けたという経緯も


その他興味深い話題として、本作は日本ローカライズ版発売にあたり

販売元のインターチャネル・ホロン社が日本精神科病院協会からの

公式ホームページ閉鎖とソフトの販売挿し止めの抗議文を受けた事により

発売禁止の憂き目に合いかけたという経緯がある。

 参考:DEMENTIUM 閉鎖病棟 - Wikipedia

 

この問題については以降の表面的な動きはなかったようだが、その後インターチャネル・ホロンの公式ページは閉鎖。

本作の続編である『閉ざされた病棟 DEMENTIUMⅡ』の日本ローカライズ版販売については、株式会社インターグローが受け継いでいる。

 

 

 

 

DSで手軽に遊べる海外産の本格FPS+ADV


上記のような経緯を持ちながらも本作は廃病院の探索、と言う

怖いものフリークの気持ちに応えるかのようなテーマをディープな設定を持って

DS用の本格サバイバルホラーゲームへと仕上げた奇跡の一本と言える。

 


■洋風な"マッドネス&寂寥感テイストが絡み合う"、そんな雰囲気のホラーが好き―

■B級ホラータッチなサバイバルゲームがやりたい―

■単身で先が見えない広大な廃病院内を手さぐりで進むようなゲームを求めている―

■DS持ってるけど、何かいいFPSないかなあ?―


そんなゲームを楽しみたい方にはオススメ。

 

 

FPSとして観る場合はややお手軽感は強いが、DSでの貴重な海外産サバイバルホラーゲームとして強烈な存在感を放つ作品であるのは間違いない。

純粋なホラーゲームファンは触れておいて損はない1本だ。