水滸伝 天道一0八星 レビュー

目次

 

基本情報

タイトル:水滸伝 天道108星
ジャンル:シミュレーションゲーム(SLG)
プラットフォーム:PlayStation・Windows
メーカー:光栄

 

本ゲームは光栄の歴史シュミレーションです。
プレイヤーは、水滸伝に登場する好漢(義にあふれた人物)達の首領となり、朝廷に仇名す奸臣高キュウの討伐を目指します。


水滸伝とは

中国の明代の作家である施耐庵が、南宋の頃から伝わる講談をまとめた歴史小説です。
物語は北宋の徽宗皇帝が治める時代、山東省にある梁山泊と呼ばれる好漢達の巣窟を中心に語られます。
梁山泊に集う好漢達は108体の魔王の生まれ変わりで、人並み外れた能力で大暴れしました。
好漢達は汚職役人や強欲な金持ちを懲らしめる事が多く、庶民の味方として高い人気を誇っています。


ゲームの目的と進め方

プレイヤーは配下の好漢達と協力し、領地の発展や戦争の勝利を繰り返しながら、首領の「人気」を上げます。
「人気」が1000に達すると徽宗皇帝から高キュウ討伐の勅命が下り、高キュウが滞在する開封(北宋の都)に攻め入る事ができます。
開封の戦いで、高キュウの部隊を撃破すればゲームクリアです。


システムについて

箱庭型の内政システム

本作の内政システムは、リアルタイム制の箱庭型システムです。
プレイヤーは各種施設(田畑・市場等)を建設することで自分の領地を発展させます。
建設できる施設には下記があります。
 ・収入に関係する施設: 田畑・市場・漁場
    建設することで食料・金が増えます。
    田畑・漁場は川沿いに、市場は道沿いに建設するとより収入が増えます。

 ・軍備に関係する施設:兵舎・練兵場・鍛冶場・造船所・牧場・道観
    建設することで軍備を整える事が出来ます。

 ・人材に関係する施設:酒場・盛り場・病院
    酒場・盛り場には、放浪中の好漢が立ち寄るため、仲間を増やし易くなります。


好漢達の職業

好漢達は水滸伝の設定に応じた職業を持っており、差別化が上手に図られています。
同じコマンドを実行しても、コマンドに対応した職業を持っていると効果が大きくなります。
また、特定の職業しか実行できないコマンドもあるため、幅広い人材確保が重要です。
職業にはレベルがあり、職業に対応するコマンドを実行し続けることでレベルアップします。
職業には商人・村人・船乗りといった一般的な職業から、痺れ酒で相手から身包みを剥げる酒屋、不倫騒動を引き起こす色男など一風変わった職業も存在し、水滸伝が持つ独特の雰囲気を出していました。


ゲームを遊んだ感想

本作は他の光栄歴史シュミレーションのような全国統一を目的とはしません。
「人気」上昇のための領地経営が重要視されているため、他の作品にはない箱庭型の領地を発展させる楽しみがあります。
また、登場人物も武将よりも村人、商人、猟師といったような一般人が大半を占めており、職業に見合った施設で働かせるなど、工夫が必要となるゲームです。
ボリュームは他の歴史シュミレーションより少ないですが、気軽に遊べる作品で、色々な好漢で繰り返し遊びました。
古い作品ですが、水滸伝に興味があるなら是非とも遊んで欲しいです。

 

おまけ

水滸伝の物語の中で、私の印象に残った人物を紹介いたします。

梁山泊の好漢

宋江 :梁山泊の3代目首領。面倒見が良く、多くの好漢たちから慕われた人物。
    色黒で背が低いため、初対面の好漢に侮られる事が多かった。
    綽名は呼保義(こほうぎ)。

晁蓋 :梁山泊の2代目首領。武勇に優れた頼りがいのある人物。
    初代首領の王倫(落第書生の小人物)から首領の地位を奪っている。
    物語中盤の戦闘で戦死。108体の魔王には含まれていません。
    綽名は托塔天王(たくとうてんのう)。

呉用 :梁山泊の軍師で作中随一の知恵者。
    見込みのある人物を梁山泊に引き込むために非道な手段をとることもある曲者。
    ただし物語を盛り上げるためなのか、ポカも多し。
    綽名は智多星(ちたせい)。

公孫勝:強力な道術を使いこなす道士(道教のお坊さん)。
    作中の道術合戦では負けなしの強さを誇る。尚、剃髪はしていない。
    綽名は入雲竜(にゅううんりゅう)。

林冲 :元禁軍(親衛隊)の武官。作中でも指折りの武勇と不幸を併せ持つ人物。
    綽名は豹子頭(ひょうしとう)。

魯智深:怪力を誇る生臭坊主。出家前の名前は魯達。
    怒りっぽい正確だが、人情に厚い男。綽名は背中の刺青より。
    綽名は花和尚(かおうしょう)。

武松 :酔拳の使い手で、凶暴な虎を素手で殴り殺した実績あり。
    作中、追っ手から逃れるために行者(修行者)に変装する。
    武大という、全然似ていない兄がいます。
    綽名は行者(ぎょうじゃ)。

李逵 :梁山泊一の暴れん坊、兼トラブル・メーカー。
    短気ですぐに暴力を振るうが、正直でお人好しなところもある。
    綽名は黒旋風(こくせんぷう)。

樊瑞 :妖術と流星鎚の扱いに長けた山賊の頭目。
    綽名は強そうだが妖術の腕前は二流で、対妖術師の戦績は2敗1分と振るわず。
    某ロボットアニメでは「十傑集」のリーダーとして活躍。
    綽名は混世魔王(こんせいまおう)。

時遷 :盗みの達人。
    梁山泊108人の席次では下から2番目だが凄腕の泥棒。
    作中では「城門を開く」「敵陣に火を放つ」など大活躍をする。
    綽名は鼓上蚤(こじょうそう)。


梁山泊以外の人物

徽宗 :北宋の8代目皇帝。
    政治に無関心で、芸事に優れた高キュウを重用し、国内に混乱を招く。
    芸術の才能に優れており、国宝の桃鳩図(とうきゅうず)は徽宗の作品とされる。
高キュウ :水滸伝一の悪大臣。
    蹴鞠の名手で、芸術・芸能を好む徽宗に重用される。
    林冲を始め、何名かの好漢達の不幸の原因。
    作中では処罰されることもなく、最後まで生き残る。

宿元景:北宋の大臣。
    知徳優れた人物で、梁山泊の理解者。
    物語の後半、梁山泊の好漢達は宿元景の手引きで朝廷に使えるようになる。

李師師:開封の名妓。歌の名手。
    徽宗皇帝に寵愛されており、徽宗皇帝は変装して李師師の店に足繁く訪れた。
    宋江は李師師の取り計らいで、徽宗皇帝に志を記した手紙を渡しています。

高廉 :高キュウの従弟で高唐州の長官。妖術の使い手で、梁山泊の好漢達を苦しめる。
    しかし公孫勝には自慢の妖術も通用せず、退却中に妖術を破られ討ち取られる。

史文恭:梁山泊と敵対する曾頭市の武芸師範。
    部下に優れ、晁蓋を毒矢で殺害、梁山泊の猛将秦明を一騎打ちで破るなど奮戦。
    曾頭市の敗北時、退却を試みるも晁蓋の亡霊に邪魔をされ討ち取られる。

西門慶:富豪にして好色家。
    武松の兄嫁と不倫した挙句、武松の兄を殺害。兄の敵として武松に殺害される。
    明代の長編小説である金瓶梅(きんぺいばい)の主人公。

方臘 :叛乱軍の指導者で、梁山泊の好漢達が最後に戦った相手。
    方臘軍との戦いで、梁山泊108名の好漢の半数が戦死。
    方臘討伐後、物語は数話で終わりを迎えます。

石宝 :方臘配下の武将で刀と流星鎚の使い手。
    知勇ともに優れ、梁山泊の好漢を10人以上討ち取る活躍を見せる。