「シェンムーI & II」 をプレイ/「シェンムー I」篇(1)

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商品情報:シェンムー I & II

対応機種:Playstation4

販売:セガ

発売日:2018年11月22日

価格:通常版:4,000円(税別)

   限定版:6,000円(税別)

限定版仕様:特製パッケージ封入

「シェンムー I & II サウンドコレクション」CD2枚組同梱

 

 

 

本作「シェンムー I & II」は1999年セガの家庭用ゲーム機ドリームキャスト用ソフトとして販売された「シェンムー 1章 横須賀」と、同機にて2001年販売のタイトル「シェンムーII」計2タイトルのリマスター移植版を収録したソフトとなります。

 

 

国内国外を通して、現在多数の作品が作られているオープンワールド系のアクションアドベンチャーゲーム。

 「シェンムー」はそんなオープンワールドというジャンルの基本を作った作品であると言う声が高く、当時のアドベンチャーゲームにおいて丁寧に作り込まれた本作のシステムは革新的なものでした。

 

現実と同じように流れる24時間制の時間の概念、朝昼夜を通して変化する登場人物一人一人の行動、扉や棚の中など細かいところも調べられる要素など―

 こうしたシステムは現代では既に活用され切っており決して珍しい要素ではありませんが、シェンムーではそれらの概念が1999年製の作品にして丁寧に組み込まれています。

 

 

作中で設けられたプレイ日数の中で、メインストーリーを最短で進めていくもよし、ストーリーそっちのけで横須賀の住人達と触れ合い続けるのもよし、ひたすら技の鍛錬に精を出すもよし、ゲームセンターでひたすら時間をつぶすもよし―

 

「FREE」と提唱された本作のゲームジャンルは、ゲーム内はプレイヤーの思いつく通りどういう行動をしてもいい、というコンセプトによるゲームデザインが成されています。

 

 

複数の章によって構成されている大作「シェンムー」ですが、今回扱う「シェンムー I」はその内の第一章、1986年の横須賀を舞台に展開する作品です。

 

プレイヤーは芭月武館の青年 芭月涼を操作し、とある経緯から藍帝(らんてい)と呼ばれる人物の手がかりを求めて横須賀の町で調査を行っていきます。

 

 

 

FREEというゲームシステムの下で、プレイヤーの数だけ存在する作中での涼の活劇。

果たして今回の連載では涼の旅はどのようなものとなるのでしょう。

 

メインストーリー進行を中心に添えながらも細かいフラグ回収は抑えめに、FREEというジャンルに倣った自由なプレイによる連載を行ってまいります。

 

 

 

 

 

 

1986年11月29日(土)(プロローグ)

 

 

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横須賀に雪の降るある日、武術道場「芭月武館」に訪れた1人の来訪者の影。

 

冒頭から真っ二つに割れた道場の看板の痛々しい姿が大写しに。これはまさか道場破りというやつでしょうか…。

不穏な空気が漂うオープニングで物語は幕を開けます。

 

 

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駆けつけた道場の跡取りである芭月 涼(はづき りょう)は、道場のお手伝いさんである稲さんに尋ねます。

発見時には稲さんも地面に倒れており、何者かの襲撃を受けた様子。

 

当の稲さんは「私のことよりも旦那様を」とその心配は別のところにあるようです。

旦那様というくらいですから、この道場の主ということでしょう。

 

 

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道場の方へと近づいてみると、突如扉が内側から破壊されると同時に一人の男性が転がり落ちてきます。

涼が福さんと呼ぶその人物は、中に近づいてはいけないと涼に警告。

 

破壊された看板といい、襲われた二人といい、やはり、ただ事ではない気配…。

道場の中では一体何が起こっているのでしょうか―?

 

 

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駆けつけた道場の中では二人の男が対峙していました。

奥に映るのが芭月武館館主の芭月 巌(はづき いわお)。涼の実の父にあたります。

一方、髪の長い手前の人物は―?

 

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巌に対して執拗に「鏡」の在り処を訪ねるもう一方の男。

「鏡」というものがまだ何なのかハッキリしませんが、この強い圧―

どうやら力づくでも鏡を手に入れようと思っているようです。

 

 

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巌はこれを拒むも男は聞き入れず、案の定二人による対決が展開。

しかし次第に巌が押され、男の一撃の下にダウンを奪われてしまいました。

 

 

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再三「鏡」の在り処を巌に尋ねる男ですが、巌は頑なに口を割らない態度を崩さず。

男は業を煮やし、涼の喉を掴んで片手で吊り上げ「言わなければ息子の命を―」と巌に脅しをかけます。

これには堪らず、ついに鏡の在り処を暴露してしまう巌。

 

 

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「趙孫明(ちょう そんめい)を覚えているな…」

孟村で巌が命を奪ったという男の名をちらつかせると、男は巌に挑発をかけます。

最期はせめて武術家らしく散らせてやろう と。

 

剛健且つ実直な佇まいで、一見ではとても人の命をあやめるようには見えない巌。

そんな印象の彼が一人の男の命を奪ったという―

 

果たして巌の過去に何があったのか。

目の前の男からすれば、これはその復讐ということなのでしょうか。

 

 

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そうして巌は強い一撃をもらい、男の前に再び打ちのめされてしまいます。

 

「藍帝(らんてい)様、ありました。」

どうやら男の配下と思しき者が問題の鏡を見つけて来たようです。

 

藍帝(らんてい)と呼ばれるその男は、目的のものを手にするや否やそれ以上は何も行動を起こさず、配下たちと共にそのまま道場を後にします。

 

 

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藍帝に完膚なきまで討ち倒され、その命が燃えつきようとしている巌に駆け寄る涼。

 

「愛すべき、友を、持て」とそう言い残して、巌はそのまま息を引き取ります。

 

この一言は本作を象徴する台詞の1つですが、後により強く響いてくることになりそうなとても印象的な言葉です。

 

降りしきる雨は雷雨へと変わり、道場では悲痛な涼の叫びが木霊していきましたー

 

 

 

 

 

1986年12月3日(水)

 

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道場の事件から僅かの時を経た12月3日。

 

4日前のあの日、道場にて目の前で藍帝に巌を倒される光景を見ていた涼。

フラッシュバックとばかりにその光景が展開する夢にうなされ、涼は自室で目を覚まします。

 

ここまでのデモの後、いよいよ本格的にゲームが開始されます。

 

 

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直後にこれまでのストーリーの流れが大まかに記されたメモ帳の画面へと移ります。

このメモ帳はゲーム進行毎に特定のタイミングで内容が追記更新されるもので、それまでの流れや次の目的を確認できる便利なシステム。

プレイ中、□ボタンでいつでも開くことができるので、途中で目的が分からなくなった時はガンガン使って行きましょう。

 

 

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メモ帳画面を閉じると、涼の部屋からゲームスタート。

まずは操作に慣れるために部屋の中を色々物色してみます。

 

 

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涼の部屋にあるものをはじめとして、本作では一部の建造物内においてタンス、襖など開閉できるオブジェクトがあります。

 

調べ方は手前に立ってそのまま〇ボタンを押すだけですが、対象が小さい場合は調べたいものをL2ボタンを押しながらズーム状態で注視。

もし調べられる場所だった場合はカメラがそのまま固定されるので、そのままの状態で〇ボタンでチェックします。

 

特にタンスなどは引き出し一段単位で開けられたり、中に入っているものも引き出しごとに異なっていたりと、芭月家だけでもチェックが出来るオブジェクトはかなりの量があります。

 

生憎とこのシステム自体はただ引き出しや襖を開けられるという程度に留まっているものばかりなですが、ゲームの世界だからか一度調べられると分かれば中に何が入っているのかつい確認したくなってしまうものですね。

 

 

 

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部屋を出るなり、稲さんに呼び止められます。

お互いの身体の無事を確かめ合ったあと、稲さんは涼に何やら封筒を差し出してきました。

 

「おこづかい」と達筆の平仮名で書かれたシュールな白封筒…。中に入っていたのはわずか500円

とはいえ、普通プレイではまとまった資金を確保しにくい本作においては500円は中々に貴重です。大切に使わねば。

 

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「明日からはゲタ箱の上に置いておきますので」

おこづかいはどうやら毎日もらえるようですが、今後は稲さんから受け取るのではなく、出かける前にゲタ箱の上をチェックする必要がありそうです。

 

所持金である9,800円と合わせ、ゲーム開始時の所持金は10,300円に。

ゲーム内通貨単位が円だと一気に親近感が沸いてきます。

 

 

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「福原さんなら…道場にいると思いますが」

福原さん…福さんのことでしょう。

 

道場に辿り着いた時、いきなり襲撃を受けていた福さん。恐らくこれも藍帝がやったものと思われます。

父、巌を討った男について何か知っているかもしれませんし、彼を訊ねておく必要はありそうです。

 

 

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出発前に、今しばらく芭月家内を捜索。

お茶の間のテレビを調べてみると、テレビ台の下の棚から何かを発見―

 

 

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ええっ! 中から出て来たのはまさかのセガサターン!?

この世界の西暦は1986年では…。というツッコミは野暮なのですねきっと。

(セガサターン販売年度は1994年です)

こういうネタをはじめとして、本作ではセガらしいお遊びが随所に隠れています。

 

 

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台所の食卓に置かれた献立を調べると、涼の回想が始まります。

内容は、幼い頃の涼と巌の食卓での会話で、ニンジンが苦手な涼が皿の端にニンジンだけ避けている様子を見て、巌が優しく説くといったもの。

 

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巌の話からニンジン一本の収穫にも生産者の気持ちと努力が込められていることに気づかされた涼は、苦手なニンジンを克服すべく恐る恐る食べていきます。

 

日常の些細な一コマの回想イベントですが、心温まるエピソードとなっています。

(このイベント、さりげなくトロフィー取得条件になっていたりします)

 

 

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仏壇前にて仏鐘を鳴らし、手を合わせる涼。

 

「親父、奴らは俺が…」

そう誓い、藍帝を追う決意を新たにします。

 

 

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巌の書斎では涼に充てた、彼の教えが記された手紙が遺されていました。

 

信念に生き、信念に死す。

手紙にもある一文ですが父、巌の最期はまさにそれを体現していました。

この言葉を受け取った涼は、果たしてどんな生き方を歩んでいくのでしょう―

 

 

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玄関脇にある電話から、クラスメイトの原崎に電話をかけてみます。

電話番号はメモ帳に記載されていますが、それ以外にも非常用番号として110119177なども記されており、かけることが可能です。

 

芭月家の電話は昭和らしくジョグダイヤル式の黒電話。

さすがに現代では、アンティーク品として以外の形では早々見られません。

 

電話のかけ方ですが左右キーで番号を1つ前後に送り、任意の番号のところで〇ボタンを押す、といった操作方式。

実際のダイヤル式電話と違って、うっかり入力を間違えても×ボタンで1つ前の入力へと戻すことができます。

 

110、119などの3桁番号と違い、市外局番からの入力となる原崎の電話番号は若干入力に煩わしさも感じるところですが…。

 

 

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ここでの会話は時々でいいので稲さんを気遣ってあげて欲しい、と涼が原崎に頼むといった内容。

特別有用な情報が得られるわけではありませんが、こういうやり取りは和みを与えてくれます。

 

 

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芭月家内の捜索もひとしきり終えて、道場へ。

道場内では福さんが一人坐して何かを考えている様子が見られます。

 

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藍帝について福さんから聞くことが出来た情報は鏡の要求の後、道場を放り出されたという事実確認のみ。

余りにも突然の事だったのかそれ以外のことは何も思い当たらない、ということです。

 

 

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藍帝を探す決意をした涼を福さんは引き留めようとしますが、眼前で父を打ち倒された涼にとっては藍帝は正しく親の仇。

「親父のためにしてやれることは、それしかないんだ」

 

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メモ帳にもその決意の程は表れているようです。

父の無念を晴らすため、涼は藍帝の手がかりを得るべく横須賀の町へと繰り出していくことに。

 

 

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果たして藍帝は何処へ行ったのか?

あの男が持って行った鏡にはどんな秘密が?

 

1986年12月3日。

芭月家の門扉を潜り、芭月涼の藍帝捜索の日々が幕を開きます―
 

 

 

 

 

 

といったところで、今回の記事はここまでとなります。

第1回目ということでストーリー部の導入、操作に関する事など、ある程度丁寧に書いてみましたが、この辺りについては連載を続ける内、次第に簡略化していくことになると思います。

 

自由度がウリの本作だけに、寄り道要素もある程度ピックアップしていきたいと思っていますので、その辺りは次回以降も少なからず触れていく予定です。

 

 

それではまた次回。

 

(次回に続きます)