西福寺(敦賀市)の書院庭園 ~回廊で浄土経典を再現した稀有な名園~

福井県敦賀市にある「西福寺(さいふくじ)」で、国の名勝に指定されている庭園を見てきました。

アクセス

訪問日は、JR「敦賀駅」方面から車で「西福寺」に向かいました。

県道143号を走り、「井の口川」を渡り「西福寺」に到着。

寺院の前の広場に車を停めて、境内に入りました。

JR「敦賀駅」から約4.8 km。

近隣交通機関からは

JR「敦賀駅」から県道143号経由で約4.8 km。

(バス)JR「敦賀駅」より コミュニティバス「松原線」乗車「西福寺」停留所下車、運賃200円

(訪問日たまたま近くを通ったバス。)

西福寺(さいふくじ)

福井県敦賀市にある「西福寺(さいふくじ)」は、浄土宗鎮西派の寺院です。

 応安元年(1368年)、後光厳天皇の勅願により、越前国府中(現・越前市)出身の浄土宗僧・良如上人が開山したといわれています。

御本尊は阿弥陀三尊(阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩)。

山号は大原山。

 御影堂・阿弥陀堂・書院などの主要建物が国の重要文化財に指定され、江戸中期に作庭されたとされる1400坪の書院庭園は国の名勝に指定されています。

勝運の寺

「西福寺」は、勝運の寺としても有名です。

南北朝の動乱と国民の困窮を嘆いた後小松天皇は、良如上人に大原山、西福寺にて戦乱の終結と平和の到来を祈願するよう勅命を下されたそうです。

かくして上人が祈願を始めてから2年目。

南北朝の統一が実現し、後小松天皇が統一天皇として即位されました。

それ以来、越前敦賀の西福寺は戦勝と平和到来を祈願する勅願時として興隆し、勝運の寺として有名になりました。

境内の景観

まず境内を散策し、それから庭園を観賞しました。

(庫裏門 市指定文化財)

(総門 市指定文化財)

(総門と三門をつなぐ参道には、往時、毘沙門堂が火災にあった折、尊像自ら逃れて岩上におられたという大石がありました。)

(山門)

豪壮な造りの重層門が建っています。

この門は、新しいもののようでした。

(阿弥陀堂 国指定重要文化財)

 桁行5間、梁間5間、向拝1間、入母屋造桟瓦葺。

 文禄2年(1593年)に、朝倉氏の城下だった越前一乗谷から移築したと伝えられています。 

(御影堂 国指定重要文化財)

 文化8年(1811)の再建で、入母屋造桟瓦葺、桁行7間、梁間6間、向拝3間の七間堂。

入母屋造桟瓦葺の大規模な浄土宗建築で、地元では大殿(だいでん)と呼ばれています。

現在は改修事業中です。

阿弥陀堂に接続する渡り廊下と、擬宝珠高欄付(ぎぼうしゅこうらんつき)の四方切目縁(手すり付き縁側)が設けられています。

 (椎の木、スダジイ) 

開山の良如上人が、手ずから植えたと伝えられる椎の木で御影堂の手前の石段の両脇にあります。

向かって右が雄株。

左が雌株です。

「市指定文化財記念物」と「新日本の名木100選」に選ばれています。

椎の実は食べられるので良如上人が、飢饉に備えて植えたと伝えられています。

(鬱金桜)

玄関の前に植えられています。

徳川家康の孫・結城秀康の長男にあたる越前北ノ庄(福井)藩主・松平忠直が寄贈し、福井城内から移植したと伝えられ、現在の株は3代目。

淡い黄緑色をした八重咲きの花を咲かせ、花の時期にはライトアップも行われているようです。

西福寺書院庭園

拝観料300円を払い、書院に上がらせていただきました。

受付で、手作り感満載の案内書をいただきます。

この案内書かなり内容が濃く、一枚に多くの情報が記載されていました。

まずは書院の縁側から、次に渡り廊下から庭園を観賞しました。

(訪問日はちょうど読経が行われていて、御経の響く中の庭園鑑賞となりました。)

西福寺書院庭園は、江戸時代中期ごろに作庭されたとみられる築山林泉式庭園。

作者は不明。

中央奥の巨岩を御本尊とみたてて要とし、三段の滝を設け、周囲に景石を配して極楽浄土を表現しています。

石が如来と菩薩、植栽が雲を表しているそうです。

(縁側にははきものが置いてあり、庭園を外からも鑑賞できます。)

(池には、ちょうどハスの花が咲いていました。)

渡廊下

渡廊下は、浄土宗の儀軌(ぎき)にある四修行法にちなみ、四修廊下と呼ばれています。 

阿弥陀堂の北側から延びる四修廊下には途中、航海の安全を祈願する金毘羅明神がお祀りされ御影堂の西側に接続しています。

この四修廊下は、建物と庭とで浄土信仰とその世界観を表現しているそうです。

(池の上を渡る廊下からは、少し高い位置からの庭園鑑賞が行えます。)

まとめ

西福寺の庭園は書院の縁側から四修廊下を渡ることにより、変化に富んだ景観が楽しめる名園です。

回廊で浄土経典を忠実に再現した構造は、日本全国でも珍しい貴重な構造物だそうです。

また境内には文化財も多く、庭園以外にも見所の多いお寺でした。

基本情報

所在地

福井県敦賀市原13-7

交通アクセス

JR「敦賀駅」から県道143号経由で約4.8 km

料金

大人 300円、中学生以下無料

訪問日

2019年6月

地図

拝観案内

拝観時間
9:00~17:00(16:30最終受付)

拝観料金
大人 300円、中学生以下無料(団体割引 30名以上 250円)
※団体は予約をしてください。
※法要・行事のため、拝観できない日、または時間帯もあります。
朱印

300円

※団体様は受け付けの際にまとめて申し出ください。
駐車場
あり(無料)