@2021 Copylight Blaze Entertainment Ltd.
はじめに
前回より短期連載(予定)でお送りしている「Evercade VS」特集。
第2回となる今回は、本体の環境設定やWi-Fi接続、及び本体アップデートに焦点を当てた紹介を行ってまいります。
Evercade VSの仕様自体はシンプルなため、各種設定は比較的簡単です。
是非、自分だけのこだわり設定で、各タイトルをお楽しみ下さい。
環境設定
以下は「SETTINGS」内メニュー、各名称の対訳表となります。
Display | 画面設定 |
---|---|
Theme | テーマ設定 |
Sound | サウンド設定 |
Network | ネットワーク(無線)設定 |
Accessibility | アクセシビリティ(ハイコントラストモード設定) |
Language | 言語の変更 |
System | システム設定 |
Legal & Support | 法的事項/サポートの表示 |
Credits | スタッフクレジット |
Secret | 秘密の機能 |
画面設定について
「SETTINGS」内の「Display」項目は、画面表示の設定を行うオプションです。
(※ゲームプレイ中の同機能では、一部設定できない項目があります)
ASPECT RATIO | 画面比率の変更(オリジナルサイズ/ドットバイドット/フルサイズ) |
---|---|
SHADERS/SCAN LINE | スキャンライン設定(ゲーム内のみ)(なし/薄め/強め) |
BEZELS | 壁紙設定(全6種類) |
DYNAMIC RATE CONTROL | ダイナミックレートコントロール設定(有効/無効) |
FORCE HDMI PAL MODE | 強制PALモードの設定(有効/無効) |
TATE MODE* | “縦画面モード”に切り替えます(無効/90°回転/270°回転) |
SCAN LINES* | Evercade EXのホーム及びシステムメニューでのスキャンライン設定を行います。(ON/OFF) |
「ASPECT RATIO」及び「SHADERS/SCAN LINE」の2つの機能については、次回記事で解説致します。
「BEZELS」の項目では計6種類の壁紙が用意されています。選択項目の中にお気に入りのデザインがあれば、是非設定してみましょう。
「TATE MODE」、及び「SCAN LINES」はアップデートによって追加された機能で、購入直後の本体バージョン(V.2.0.0.)では項目がありません。
これらの機能を利用したい場合は、まずは本体アップデートを行ってください。
テーマを変更する
「Evercade VS」のシステムデザインをプリセットテーマの中から自由に変更できます。
変更の手順はSETTINGSから「Theme」を選択し、3種類の内から好みのものを選ぶだけです。
Dark | Evercade Neon(初期設定) |
Light |
ハイコントラストモード
「Accessibility」項目にある「Toggle High Contrast Mode」を選ぶと、ホームメニュー全体がハイコントラストモードのデザイン表示に切り替わります。
機能的には「Theme」と同じような効果となっており、この機能を有効にした場合は専用のテーマカラーへと上書きされます。
Wi-Fi接続の設定をする
「Evercade VS」はWi-Fi接続によるネットワークを経由した、本体アップデートをサポートしています。
ですが、上記機能を利用するためには当然ながら、まずWi-Fiの接続設定が必要です。
ということで、本項目では接続設定の流れをご紹介していきましょう。
まずはホーム画面上でコントローラーを操作して、左側メニューにある⚙マークを選択。
続いて現れる項目の中から「Network」を選択すると、現在利用中のネットワーク情報が表示されます。
未設定、もしくは接続先を変更したい場合は「Select Network」を選択し、接続先を探します。
「Evercade VS」本体の設置場所周辺のネットワーク一覧から接続先を選択して、Aボタンで接続を試みます。
(※必ず、自分、またはお住まいの方が契約しているネットワークのアドレスを選んで下さい)
必要となるネットワーク名やキーについては、各環境で使用中の”ルーター側面や底面部”に記載されていると思います。
「Enter Your Network Password」の画面でコントローラーのD-パッドとAボタンを使って、接続先IPのパスワードを大文字、小文字、記号も含めて正確に入力。
文字の大小の切り替えを行いたい時や、画面上のキーボードに目当ての記号が見当たらない場合は、Yボタンで切り替えてみましょう。
入力を終え、STARTボタンを押すと「Evercade VS」がアクセスを実行し、「Connnection Successful.」と出れば接続成功です。
本体をアップデートする
上記項目でWi-Fi接続設定が完了したら、併せて本体アップデートを行っておきましょう。
アップデートを行わなくともゲームカートリッジ自体があればそのまま遊ぶことはできますが、不具合の修正や便利な機能が随時追加されたりするので、なるべく最新版にアップデートしておくことをおススメします。
(製品購入直後の本体バージョンはV.2.0.0です)
本体アップデートは、環境設定メニューの「System」の「Check for Updates」を通して行います。
項目を選択することで、アップデートファイルのダウンロードが開始されます。接続環境にもよりますが、所要時間は大体1分~3分程度です。
項目内が「☑Your console is up to date」となっていれば、最新バージョンの状態です。
※一度アップデートを行った本体バージョンは、上記メニューに項目がある「Factory Reset」を使用して、工場出荷状態へと復元を行った場合も、直近のアップデートバージョンが維持されます。
【重要】本体アップデートに失敗する場合の対処法
購入直後のバージョンであるV.2.0.0.のアップデート時に、接続環境によっては何度やってもダウンロードの最中に画面がブラックアウトし、そのまま動かなくなるといった現象を確認しています。
万一、この現象が起こった場合は様子を見た後に、電源ボタンを長押しして一度、本体の電源を切りましょう。
ここからは筆者の経験も加味した上での意見になりますが、上記の現象が発生する原因として、Wi-Fiの電波状況、あるいは接続設定が関係している事が考えられます。
もし、ダウンロードが上手く完了できないという時は、Wi-Fiの電波が届く範囲内で、本体の設置場所を変えてみると上手く行く場合があります。
「Evercade VS」においてのWi-Fi接続機能は現状、本体アップデート以外の用途はありません。
なお、本体購入直後のV.2.0.0.から最新バージョンへのアップデートを行う場合は、一度目でV.2.1.0.へ、再度実行で最新バージョンへ、といった形で2回に渡るアップデートが必要になります。
本体アップデートは下記でも触れている「Game of the Month」のスケジュールに沿っても行われる関係で、毎月1度は実施されているので定期的にチェックするようにしておきましょう。
カートリッジのアップデート
本体バージョンアップの実施時、更新内容に”特定のゲームタイトルが対象となる既知の問題や不具合の修正”が含まれることがあります。
上記の場合、対象タイトルが収録されたカートリッジを挿し込んだ際に、上画像のような確認用のウィンドウが表示。
Aボタンを押すとカートリッジ更新のセットアップが開始されます。
Aボタンを押した直後、アップデートパッチの適用が開始されます。この作業はおよそ1分程度で終わります。
作業進行時は画面上に一切の変化がなく、進捗状況を目で追えないために不安になりますが、本体の電源は絶対に切らないようにご注意下さい。
やがて、画面が「Cartridge patch completed!」という表示に切り替われば、更新は終了です。
アップデートによる追加機能
「Evercade VS」では本体アップデートを経て、機能が追加される場合があります。
2023年11月現在の最新バージョンとなる”V.3.1.1x”までに追加された機能には、以下のようなものが存在します。
TATE MODE
ホームメニュー上の「SETTINGS」>「DISPLAY」項目から設定可能です。
「TATE MODE」は縦画面方式のゲームに最適な、画面傾け機能です。
本来の表示状態から画面を右方向に「90°」、もしくは「270°」回転させることで、縦画面に最適な画面サイズへと変更します。
「Atari® Arcade 1」収録の「Centipede」「Millipede」などの一部アーケードタイトルを遊ぶ際、縦置き可能なモニターと上記のTATE MODEを活用することでオリジナル版に忠実な画面サイズでプレイすることができます。
この機能はあくまでも、画面サイズが縦置き向けのゲームにおいて有効に活用できるものであり、ほとんどのタイトルでは出番はありません。
通常のモニターを無理に縦向きにして設置する行為は、故障の原因となる恐れがあるので避けましょう。
SCAN LINES
ホームメニュー上の「SETTINGS」>「DISPLAY」項目から設定可能です。
こちらの「SCAN LINES」機能は「SHADERS/SCANLINE」とは異なり、Evercadeのホーム及びメニュー全体にかかる走査線風の画面フィルターです。
Onに設定してもゲームプレイ中の画面上には反映されません。
今月のゲーム(Game of the Month)
「Game of the Month」はEvercade VS及びEXP所有者全員を対象とするプログラムです。
Evercade公式が選定するインディーゲームが、毎月1タイトル期間限定という形で無料配信。
期間内は一切の制限無しで対象タイトルをプレイすることが出来ます。
隠しゲーム(Hidden Games)
「Hidden Games」は本体に内蔵された”隠しゲーム”の内、アンロック済みのものを一覧から確認、クイックジャンプすることができる機能です。
隠しゲーム各タイトルは、特定のコマンド操作やシークレットコードを入力することで出現します。
「今月のゲーム」及び「隠しゲーム」の詳細については、後日投稿予定のシリーズ別記事にて改めて紹介致します。
トラブル時に活用したい機能
コントローラーテストモード
コントローラーの各ボタンが正しく動作しているかどうか確認したい。
そんな時には、コントローラーのテストモードを利用してみましょう。
メインメニューの表示中、以下の操作を行うことでテスト画面へと切り替わります。
テストモードでは、正常に機能しているかどうかの確認を行うことができます。
D-パッドの上、下、左、右、A、B、X、Y、L1、R1、L2、R2、START、SELECT、Menuボタンの各キーを順に押し、一巡した後に元の画面へと戻ります。
本体の状態を初期化する
「System」>「Factory Reset」を選ぶことで、本体の状態を工場出荷時の状態へ復元を行います。
初期化されるのは以下の情報です。
・Hidden Gamesのアンロック状態、及び各種ステータス
ボタン割り当てを行った際、よく分からない設定にしてしまったので元に戻したい、といった時などに活用してみるといいでしょう。
※本体のバージョンに関しては現在のままとなり、Factory Resetを実行しても初期化は行われません。
まとめ
今回は、「Evercade VS」の環境設定、及びネットワーク設定を中心に紹介してきましたが、特に重要となる点を以下にまとめてみます。
・環境設定は、⚙アイコンの「SETTINGS」メニューから行う
・「Network」から接続先を登録し、Wi-Fi接続設定を済ませる
・本体アップデートを定期的に実行して、最新の状態に更新しておく(任意)
・購入直後の本体バージョン(V.2.0.0.)でアップデートが上手く行かない場合、本体の設置場所を変えて再度試してみる
・本体アップデートを行うことで「Game of Month」、「Hidden Games」などの新たな機能が追加される
筆者が特に頭を悩ませたのが上記の4番目です。
検索を駆使してネットで調べてみても同様の症例に関する情報がなく、一時は藁にも縋る想いで公式メーカーのサポート宛にメールで送ったくらいでした。
(結果としては、色々試している内に自己解決出来たため、事なきを得ましたが)
「Evercade VS」の購入後、同じ症例に頭を抱えているという方は、筆者の経験談が問題解決の一助となれば幸いです。
最後に
今回は、Wi-Fi接続設定と本体アップデート、及び環境設定に焦点を当てて紹介してきました。
中でも重要度が高いのが本体アップデートです。
「Evercade VS」のWi-Fi接続機能自体は現状、本体アップデート以外の用途で使われることはなく、ネット接続の出番自体がごく限定的なものとなっています。
ですが、本体アップデートには”オプション周りにおける機能の追加”などの、使い勝手の向上に関する更新が多く見られます。
また、公式の選定によるインディータイトルを毎月1本無償で楽しむことができる「Game of the Month」といったお楽しみ要素がある点も見逃せません。
「Evercade VS」を100%楽しむためにも、ご自宅にネットワーク接続環境があれば是非アップデートを行っておきましょう。
といったところで、第2回の記事はここまで。
次回は、ゲームプレイ時の各機能を中心に紹介してまいります。
(続きます)
@2021 Copylight Blaze Entertainment Ltd. はじめに 皆様は、『Evercade』というゲーム機のシリーズが存在している事をご存じでしょうか? […]