Castle of Heart ©2018 7Levels
Licensed to and published by Rainy Frog LLC.
基本情報
タイトル | Castle of Heart |
対応機種 | Nintendo Switch|2 |
販売 | レイニーフロッグ |
開発 | 7Levels |
発売日 | 2018年11月29日 |
対応言語 | 日本語, 英語, フランス語, イタリア語, ドイツ語, スペイン語, ポルトガル語
※Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイ可(一部ソフト内で言語を変更できる場合あり) |
備考 | CEROレーティング:C(15歳以上対象)(暴力) |
作品概要
「Castle of Heart」はポーランド・クラクフに拠点を置くゲームスタジオ7Levelsが開発を手掛けるゲーム作品。国内版のパブリッシングをレイニーフロッグが担当。
本作のゲーム内容はサイドスクロール方式のアクションゲーム。
プレイヤーは石の呪いをかけられた騎士となり、呪いの根源にして最愛の女性を攫っていった邪悪な魔術師の行方を追う。
Steamやスマートフォン、複数のゲームコンソールへのマルチプラットフォーム配信が大半なインディーゲーム界隈において、本作は珍しくNintendo Switch専用タイトルとしてリリースされた。
時間経過によって少しずつ失われていく体力ゲージシステム、拾っては使い潰していく50種類以上の武器など、ベルトスクロールアクションのような戦略性が特徴の一つとなっている。
外部リンク:Castle of Heart(7LEVELS Official Site内)
外部リンク:7LEVELS(X(Twitter))
ストーリー
(※ゲーム内オープニングパートから一部修正)
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古代の伝説によると、果てしない霧に包まれた山の頂上の城には残忍な魔術師が住んでいるのだという。 魔術師の欲望は底知れず、その石の如く冷たい心と恐るべき外見は人々を震え上がらせるものだった。
村人たちが幸せに暮らしていたある時、そこに魔術師が現れ無理な要求を課してきた。 冷酷な魔術師に目をつけられた村人たちは以後、毎年多大な犠牲と貢物を強いられることとなる。
この事態を前に一人の勇敢な騎士が、最愛の女性を圧制から守るために立ち上がった。 貪欲な暴君は若き騎士の抗議を一切受け入れず、代償として全ての村人におぞましい呪いをかけていく。
呪いによって村人達は皆一様に石像と成り果て、村は静寂に包まれた… 唯一聞こえてくるのは騎士が救った女性が一人残され、すすり泣く声だけ。 呪いの結果だけでは満足できなかった魔術師は、女性を誘拐して城奥深くの地下牢に幽閉してしまう。
しかし魔術師にとっては一つ誤算があった。それは彼が愛の力を過小評価していた事だ。 女性が零した一粒の涙により、石像の中に捕らわれていた騎士の心は再び動き始めるのだった。
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難易度について
本作には「イージー」と「ノーマル」の2種類の難易度を選んでゲームをプレイできる。
難易度設定は本編開始後に何時でも変更が可能なので、プレイスタイルに応じて自在に調節しよう。
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 【左or右】使用アイテムを変更/ |
Lスティック | 移動/(下に倒し中)かがみ&かがみ移動 |
Lボタン | 特殊攻撃/ターゲット変更 |
ZLボタン | ガード |
-ボタン | 集めたハートの欠片を表示 |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | (対話型オブジェクトの前で)対象を有効化、(アイテムの近くで)アイテムを回収 |
Bボタン | ジャンプ |
Yボタン | 武器攻撃 |
Xボタン | 射撃/武器を投げる |
Rボタン | アイテムを使用 |
ZRボタン | 前方に回転 |
+ボタン | ポーズ |
プレイヤーのアクション
移動/屈み
左右への移動はLスティックで行う。下方向に倒しっぱなしにする事で屈み状態となり、そのままスティックを横方向へ倒すことで屈んだまま左右に移動することもできる。
ジャンプ/空中斬り
ジャンプはBボタンで発動。ボタンの押し具合によって高度や飛距離が変化する。Lスティックの下方向入力+Yボタンの組み合わせで発動する空中斬りにも対応している。
前方へとジャンプする際にLスティックを倒し始めた直後に飛んだ場合、速度が十分に乗り切らず飛距離が稼ぎにくい。少し助走をつけてからボタン長押しによる大ジャンプが有用だ。
高度を少しでも稼ぎたい場合は木箱や樽、ツボなどのオブジェクトを足場として利用することもできる。
樽は横から少し押すだけで転がり易く、ツボは上に乗った直後に即割れてしまうといった特徴があるため、これらを活用する場合は素早く次の行動に移す必要がある事を覚えておこう。
ガード
ZRボタン長押し中はガードアクションを発動。微量のダメージを伴うものの、前方からの攻撃を防ぐことができる。
パリィのようなジャストディフェンスムーブは本作にはないので、使用のタイミングはあまり意識せずに敵の攻撃や飛び道具の防御などに気軽に使っていくといい。
ローリング
ZRボタンでは飛び込み前転(ローリング)が発動。一時的に低姿勢な状態となることで閉所を抜けるのに向いている反面、このアクション自体に無敵判定は一切発生しない。
ロープを使ったアクション
垂れ下がったロープに向かってジャンプやローリングで飛びつくとぶら下がる事が可能。ぶら下がり後はLスティックを左右に倒すことで、振り子運動の要領で勢いをつけてからの大ジャンプ移動が可能となっている。
武器攻撃
Yボタンで武器による攻撃を行う。連続で繰り出すことで最大で三段階の技へと派生。
各ステージ開始時の武器装備状況は基本的に片手剣1本のみとなっているが、体力ゲージが十分にある場合は道中で各種武器を入手することで二刀持ち状態となり攻撃力が大きく上昇する。
反面、瀕死状態になると石化の呪いの急激な進行によって片腕が使えない状態(上画像)へと陥り、武器やサブ武器の使用が不可な状態になってしまう。
武器を所持していた場合はその場に落として拾うこともできなくなる。
上記の状態を解消するには赤いジェムの回収や、中間ポイントに辿り着くことで体力を回復し、瀕死状態から抜け出す必要がある。くれぐれも多数の敵とやり合うような無理は禁物だ。
遠隔武器による射撃
武器の内クロスボウや投げ槍などの弾数制限のあるものは遠隔用武器となっており、これらは照準マーカー(上画像)が表示中の場合に限りXボタンで発動が可能。マーカーが出ていない時は撃つことができない。
プレイヤーキャラから最も近い対象にマーカーが表示される仕様になっている。
画面内に指定対象が複数いる場合は、Lボタンでターゲットを切り替えることができるので活用しよう。
特殊攻撃の発動
Lボタンを押しながらYボタンで特殊攻撃が発動。このアクションは頑丈な壁(※黄色い模様が入った壁、上画像)を破壊することができる。(爆弾でも破壊可能)
ただし、体力ゲージを一定量消費するというリスクを背負っており、瀕死状態で使う際は注意が必要。
サブ武器の切り替えと使用
サブ武器を使用する場合はRボタンで行う。2種類以上のサブ武器を所有している場合は、方向ボタンの左右で切り替えが可能。
サブ武器には放物線を描くように3本同時発射可能な投げナイフや、火や氷属性を伴った爆弾などの飛び道具が計5タイプ存在し、いずれも一律最大10個まで所持することができる。
特にボス戦においてはダメージソースとしても高い効果を期待できるので、楽に倒したい場合は普段使いを最小限に留めて温存しておくのも一つの手となるだろう。
ゲームシステム
エネルギーゲージと石化の呪い
画面左上に表示されるのはエネルギーバー(体力ゲージ)。各所で入手可能な青いジェムを集めていくことで経験値が貯まり、装備武器アイコン外周の青い円状ゲージが少しずつチャージ。
最大まで貯まることでレベルアップとなり、エネルギーバーの最大値が拡張される。
エネルギーバーは時間経過と共に少しずつ減少する仕様になっており、上画像のオレンジの縦線より左側にゲージ残量が振り切れると石化の呪いが発動。
その影響により、「武器攻撃」の項目でも記したように武器、及びアイテムの使用や回収が不可となってしまう。
通常時よりも明らかに不利な状況に陥るので、速やかに回復を図って危機を切り抜けよう。
ジェム
ジェムは敵を倒したり、オブジェクトの破壊、宝箱を通じて出現することがある。
色の異なる2タイプが存在し、青いジェムは経験値、赤いジェムは減少したエネルギーゲージを少量上昇する効果を持っている。
1ステージ辺りの入手機会は比較的多いが、積極的に回収しておきたい。
中間ポイント
各ステージの道中に点在する石碑はチェックポイントになっており、接触後はリスタートポイントが上書きされる。
各章のボス戦においては、死亡した際のリスタートポイントはボス戦開始直後のタイミングとなっている。
ポイントの上書きは一定距離に近づくだけで判定されてしまうため、スルーして通り抜けることはできないようになっている。
万一途中に取りこぼしたアイテムがあった場合は、一度ステージから脱出して最初から挑戦する必要があるので注意。
ハートの欠片について
ロード中のヘルプ上で確認できる事項だが、各ステージには「ハートの欠片」なる結晶型オブジェクトが計5つ隠されている。
いわゆるコレクション型のアイテムにあたるものだが、全20ステージ分一つ残らず集めることで真の結末である”オルタナティブエンド”へとたどり着くことができるようになる。
収集状況はプレイ中に-ボタンを押すことで画面右上に一時的に表示される。
普通に遊んでいては発見できないような意地悪な場所に隠されているといったような事はほぼなく、探索型アクションをある程度経験しているプレイヤーであれば十分捜索可能な範囲の場所に留められている。
各人の洞察力を存分に発揮し、各ステージを何度も繰り返し挑んでは探してみて欲しい。
プレイ後の感想
「Castle of Heart」は中世風の2D横スクロールアクションゲームで、ダークファンタジーな世界観を彩る美麗なグラフィックと、2.5D表現による奥行きを活かした演出の数々が印象的だ。
プレイヤーが操作する騎士は呪いの力によって旅の進行中、徐々に体力を奪われていくというリスクを常時背負っており、ひとたび瀕死状態に入ると呪いの発動によってアイテムの使用までが制限されたりとピンチになるほど不利になっていく。
幸いそういった状態から脱する手段として、回復アイテムのドロップや触れるだけで体力が全快するチェックポイントが良いタイミングで登場し易くなっており、難易度のバランスはかなり巧く取れているように感じられた。
経験値上昇効果のある青いジェムを集めることでライフゲージを拡張することが可能な成長システムにより、敵との激しい交戦も繰り返し遊んでる内に自然と楽にこなせるようになっていく。
その一方でアスレチック色が強いステージ難易度の高さはかなり際立っており、足場から足場、ロープからロープへと飛び移る上でもいわゆる”ギリジャン”を要求される場面も少なくない。
1章辺りが5つのエリアに分かれた全4章構成で、総ステージ数は合計20に渡るため、通しでプレイしているとかなりの長丁場となる。
全編を通じて何度か登場する強制スクロール区間では迫り来る浸水からの脱出、炎が立ち込める中上昇するリフト上での立ち回り― といったロケーションが登場するのだが、他の区間と比べても覚えゲーな色合いが濃い事からひときわ難しくなっており、初見での突破はまず困難。可能な限り無駄なく動かないと画面下方から押し寄せる脅威によって容赦ない死が待ち受ける。
また、本作ではアイテムの威力が通常攻撃に比べてかなり高めに設定されている。その影響で、各ボス戦では戦い方を通常攻撃一本に縛って戦う場合は相応の手ごわさとなっているのに対し、アイテムを大量に貯め込んでいる場合はそれらを使いきる勢いで投入していくだけで半ばゴリ押しで倒せてしまう。
各ボスは多彩な攻撃を繰り出してくるものの、アイテムを投げているだけで体力を強引に削ることができるため、場合によっては相手の手の内を満足に見る事なく終わってしまう事も。
グラフィックこそ3Dアクション然とした見た目ながらも、プレイ感覚はオーソドックスなステージクリア型2Dアクションゲームそのもの。
エンディングが少々あっさり気味なのが惜しまれる点だが、コンプリートクリア時の達成感は高い。
本作「Castle of Heart」は、プラットフォーマーファンには特に一見の価値ありな一本となっている。同ゲームジャンルがお好きな方は是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 8.0 |
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良い点
- 2.5Dスタイルの美麗でリアル寄りなグラフィック
- 全4章、計20エリアからなるステージボリューム
- 50種類以上に渡る多彩な武器が登場
惜しい点
- ライフゲージの長さ以外に強化段階を確認可能な要素がない
- 1ステージ辺りがかなり長丁場
- ため込んだサブ武器を投げるだけで、力押しによる攻略が可能なボスが多い
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