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はじめに ― Game of the Monthについて

欧州ゲームコンソール『Evercade』シリーズ本体購入者用プログラム「Game of the Month」より、今回は2024年度Game of the Month6月対象タイトル「Nyghtmare: The Ninth King」の紹介、そしてゲームプレイを終えての雑感を綴ってまいります。
普段から投稿しているゲーム感想の記事と内容面での大きな違いはありませんが、見出しなど一部構成が少し異なります。
また、この「Game of the Monthレビュー」シリーズでは紹介タイトル毎のスコア評は設けていません。併せてご了承下さい。
Evercade VS、及びGame of the Monthプログラムの詳細については以下の特集ページをご覧下さい。
@2021 Copylight Blaze Entertainment Ltd. (※2026年7月8日:「おまけ」のソフトカートリッジ一覧を更新) はじめに 前[…]
基本情報
| タイトル | Nyghtmare: The Ninth King |
|---|---|
| 販売/開発 | Elvies |
| 発売日 | 2022年(itch.io) |
| プレイ人数 | 1 players |
| 備考 | 物理フォーマット版として本作のGBカートリッジが販売されていた(現在は完売) |
作品概要

「Nyghtmare: The Ninth King」は独立系開発者のElvies氏の製作によるゲーム作品。
ゲーム内容はサイド方式の2Dプラットフォーマーで、プレイヤーは鞭の使い手アリン、もしくは仮面の騎士ブリッズのどちらか一人を選び、不死の王国として蘇った亡国モーテマイアを悪夢から解き放つのが目的となる。
今作の物語は同開発者の手による「Nyghtmare: Grave Betrayal」の続編に位置付けられ、二作品共にそれぞれがゲームボーイ(GB)風のアスペクト比や色数を準拠に作られたゲームデザインが特徴となっている。
見比べてみると、第一作はモノクロ調の4色版であるのに対し、第二作では13色化になっていたりと細かい変化にも目が行くところ。Elvis氏はこれまでにitch.ioを通じて実際にゲームボーイ上でプレイ可能な作品を複数リリースしており、過去には物理メディア版となる本作のGBカートリッジが販売されていた。(現在は完売)
今回GOTMタイトルとして、1作目を飛ばしていきなり2作目が選出された形となっているが、今作から始めても特に問題はなし。itch.ioではPCを介してオンブラウザという形ながらデモ版がプレイ可能となっているので、まずはこちらで試してみるといいだろう。
リンク:Nyghtmare: The Ninth King(Itch.io)
リンク:Nyghtmare: Grave Betrayal(itch.io)
ストーリー
(※itch.ioサイト内紹介文、及びゲーム内プロローグより要約)
![]() |
| モーテマイア王国。 大昔に滅んだ彼の地は、突如一帯を覆った”呪いの声“の悪しき力により、不死の国となって現世へと蘇った。
教会の祈りが通じ、一度は声も和らいだかのように見えたが、 民の心は脆く、王国はすぐに崩壊した。 昏い地の底より蘇りし王国は、次々と悪夢を現実へと変えてゆく…
だが、力によって目覚めたのは王国だけではなかった。 処刑後に不死の身体を持って蘇った、記憶の無い若き女性アリン。 ユードアド王国の騎士団”ロイヤル・スピア“の異邦者ブリッズ。 声に導かれし二人は、この悪夢を終わらせる宿命を持った、モーテマイアにとっての希望足る存在だった—
|
操作方法
(※Evercade版)
| VS Controller | |
| D-パッド | (左右)プレイヤーの移動、(上)インタラクト |
| Aボタン | 【アリン】攻撃、(上入力時)上攻撃 【ブリッズ】攻撃、(上入力時)矛先を引っかける |
| Bボタン | 【アリン】ジャンプ、(下入力時)ダッシュ 【ブリッズ】ジャンプ、(下入力時)スライディング |
| Xボタン | — |
| Yボタン | — |
| L1ボタン | — |
| R1ボタン | — |
| L2ボタン | — |
| R2ボタン | — |
| STARTボタン | 【アリン】ダッシュ 【ブリッズ】スライディング |
| SELECTボタン | サブウェポン使用 |
ゲームの概要

ゲームは全6ステージ構成。スコアシステムやアイテム収集といった要素はなく、ステージ攻略と総量は少ないながらテキスト描写によるストーリー性に重点を置いた作りとなっている。
ゲーム開始後、アリン(Aryn)、もしくはブリッズ(Blizz)の2人の内どちらかから操作キャラクターを選択。両者間ではアクションが異なる他、最大ライフ値、弾数ストック、最大残機などゲーム難易度に関わるステータス要素に差異が見られる。
どちらを選ぶかによって作中の台詞やテキスト、ステージ展開にも微妙に違いが出てくるため、ストーリーを追いたい方は両方でプレイしてみると良いだろう。
(※当然ながらテキストは全編英語となっているので、その点にはあらかじめ注意)

鞭攻撃を得意とするアリンは、そのリーチを活かした攻撃を前方正面に繰り出すことができ、スライディングで狭い通路に潜り込むことができる。突出した能力こそないが平均的なため、初回プレイで選ぶならまずはこちらからが望ましい。(※itch.ioデモ版ではアリンでのみプレイ可能)
一方のブリッズは槍をメイン武器とする騎士で、上方向にも突きを放てるのが特徴。アリンのスライディングの代替としてチャージ(突進)アタックが使用可能となっている。ただし当たり判定が少し弱かったりと、キャラ選択画面の難易度表記通りな上級者向けキャラと言える。
サイドウェポンがSELECTと直感的には少々押し辛い位置にあるボタンに割り当てられており、モーションが僅かに遅い関係でジャンプ中に撃つ場合は心持ち早めに押さないと狙った場所に飛ばしにくい。
最も、本作においては飛び道具そのものが強力無比な存在となっており、道中で所持数をしっかりと確保しておけばステージボス戦ではメインウェポン以上の活躍を見せてくれる。ここぞとばかりに、出し惜しみなく使って行くことで勝率も上がるはずだ。
プレイ後の感想

「Nyghtmare: The Ninth King」は主人公の一人アリンの攻撃スタイルが鞭ということもあり、ゲーム部分は「ドラキュラ伝説」に大きく影響を受けたとされる内容になっている。
筆者が作品名を実際に目にして真っ先に気になったのが表題のスペリングで、作中のテキストで「Night」など、本来「Ni」と続く箇所が総じて「Ny」となっているのは誤字ではなく製作サイドによる意図的なもの。
これは日本での猫の鳴き声を表す擬声語「ニャー」に倣い、これを英字に変換した「Nyah」表記のニュアンスを盛り込んである、とのこと。造語、あるいはスラング的なワードではあるが、自動翻訳にかけてみるときちんと変換される辺り、AIの学習力げに恐るべしといったところである。

インディーゲーム界隈では、作中に何らかの形で”猫が登場する”、”猫と触れ合える”ことは、購入における大きなアピールポイントになるのだとか。
例えば本作のSTAGE 1道中には黒猫が登場するポイントがあり、インタラクトを通して好きなだけ撫でることができる。
(撫でる毎に、ランダムでサブウェポンの弾数が増えたり、ライフが1ゲージ回復したりとおまけ効果も)
そこを行くと、タイトル表記に上述のようなお遊び要素を取り入れているのは、その一環といった見方もできる。

アクションゲームとしての完成度は平凡といったところで、背景グラフィックはバランス良く整っているものの、オブジェクトは少し粗削り気味な見た目。肝心の操作感は効果音や演出の軽さも手伝ってか、全体的にフワッとした印象を受ける。
最もこの点については”GB風”という部分にこだわった形という事であれば、ハードリリース黎明期の粗削りな作品らしい独特の雰囲気に近いとも映るため、返って自然なポイントになっていると言えなくもない。
難易度はそこまで高くはないものの、アクションゲームが苦手というプレイヤーにとっては中盤~後半にかけていくつかの難所も見られる。
ただ、実質のオリジナルとなるitch.io版やGBカートリッジ版に比べ、今回プレイしたEvercade版は本体のステートセーブ/ロード機能によって任意のポイントから容易にリワインド可能なため、攻略難度といった面においては少々参考にし辛いところもある。
また、ダブル主人公ということで操作対象キャラは2人いるが、どちらを選んでも物語の展開自体に大きな違いはなく、ボリューム面で物足りなさを覚えるかもしれない。反面、数は多くないものの、幕間やエンディングでは全画面によるカットシーンが挿入されるなどの凝ったポイントも見られ、しっかりと愛をもって作られている事も窺える。

GOTM選出タイトルでは多いことだが本作も対応機種が非常に限定されており、インディー界隈では最大手となるSteamでは2024年現在販売されておらず、実際に遊ぶとなればitch.io版が最もお手軽な選択となる。Evercadeをプラットフォームとして選ぶ場合、今後触れることができる機会は2025年4月発売予定の「Indie Heroes Collection 4」を入手する必要がある。
もし、今から遊んでみたいという方は、itch.ioにてデモ版、あるいは製品版(※製品版購入の場合、支払い単位はUSドルとなる点に注意)をお求めの上お試しあれ。


