A Dark Room ~テキストベースの画面構成が特徴的なアドベンチャー

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©Scratchwork Development LLC

 

基本情報

 

タイトル A Dark Room(暗い部屋)
対応機種 Nintendo Switch/Android/iOS/WindowsApp 他
販売 CIRCLE Ent.(※Switch版)
開発 Scratchwork Development
発売日 2020年5月7日(※Switch版)
対応言語 日本語,英語
備考 CEROレーティング:A(全年齢対象)

ローカルマルチプレイに対応

 

作品概要

 

「A Dark Room」(「暗い部屋」)はPC用ゲームのクラシックタイトル「Zork」をモデルとしたテキストベースのアドベンチャーゲーム。Nintendo Switch版はAmir Rajan氏によって移植が行われ、国内版パブリッシャーはCICLE Ent.が担当している。

一つの焚き火を囲んで次第に人々が集まり、やがて一つのコミュニティが形成されていく。プレイヤーは発展を遂げていくこの集団の筆頭として随時指示を与え、人流や産業を制御していく。時には支度を整えて自らの手で外の世界へと冒険に赴き、新たな発見を齎す機会を得ることもあるだろう。

 

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本作はPCブラウザ、スマートフォンなど複数のプラットフォームでリリースされており、トロントの小規模パブリッシャーDoubleSpeak Gamesの公式サイト(以下にリンクを掲載)では、英語テキストながらブラウザ版を遊ぶことができる。

今回紹介するSwitch版とは若干インターフェースが異なるが、作品の雰囲気やゲームシステムを掴む上で試してみるのも一興だ。

 

リンク:DoubleSpeak Games(official site)

リンク:DoubleSpeak Games(Twitter)

リンク:CIRCLE Ent.(Twitter)

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン/Lスティック 項目の選択/(フィールド時)プレイヤーの移動
Lボタン
ZLボタン
-ボタン ポーズ(メニュー呼び出し)
JOY-CON(右)
Rスティック
Yボタン 選択中の項目の決定
Xボタン 選択中の項目の決定
Bボタン キャンセル
Aボタン 選択中の項目の決定
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ポーズ(メニュー呼び出し)

直感的な操作が可能なソーシャルアプリ版に比べ、Nintendo Switch版ではJoy-ConやPROコントローラーなどプラットフォームに添った操作へとまとめられているが、使用するボタンはわずか4つ。また、本作はHOME画面から起動した直後、前回中断時の状態の続きから進行する仕様となっている。一般的なゲーム作品のような「タイトル画面に戻る」といった機能はなく、ゲームを中断したい時はHOMEボタンからそのままゲームを終了するを選択すればOK。

 

ゲームのシステム

 

以下ではゲームのシステムを解説していく。

メインメニュー

画面左部にはプレイ情報のログ、中央には各種コマンド、右部にはプレイヤーが保有する資材の数量が表示される。

操作については画面中央のコマンド項目を方向キーorLスティックで選び、決定ボタン(AorXorY)で随時選んでいくだけと非常にシンプル。時間経過に伴い、資材の増減や焚き火に灯っている炎の勢いが少しずつ弱まっていくなどのリアルタイム要素が含まれるため、定期的な指示操作が必要となる。

 

ゲーム開始直後の流れ

新規ゲーム開始直後、暗闇の世界で独り目覚めたプレイヤー。何処かから聞こえてきた「生き残れ」という声に従い、真っ暗な世界に火を灯すところから物語は幕を開ける。

焚き火は定期的に火をくべないと勢いが弱まり、部屋周辺の暖かさにも影響していく。ほったらかしにしていると上画像のように画面が暗くなってしまう。火の勢いは画面左の情報ログや画面の明るさに反映されるので、灯を絶やさないようにしていきたい。

 

ほどなくしてプレイヤーは自らを建築家と名乗る一人の女性と出逢う。まずは彼女のアドバイスに従って木材を運ぶための荷車を作ることに。

 

動物を捕えるための罠、立ち寄る人が休むための宿、加工品を取引するための要となる交易所、革や保存肉を製造するための各種工場…などなど。発展が進めば進むほど、拠点となる焚き火の周りには様々な設備や施設を作ることが可能となる。

勿論こういった大きな発展のためにはまずは人手が何よりも重要。小屋を建てれば建てるほど労働者を増やす事ができるのだが…。

 

プレイ中おもむろに、遊牧民が現われて取引を持ち掛けるといった小さなイベントが発生することも。どういう選択を取るかはプレイヤーの自由だが、協力的な態度を見せることで、少なからずこちらにも得があるかも。

 

フィールド探索

コンパスを作成した後、拠点の周囲に外の世界があることを知るイベントが発生。これ以降、フィールド探索が可能となる。旅立つ前にまずはセットアップ。工房などで作成した装備品を身に着ければ、プレイヤーの攻撃力や耐久力などが増加してよりスムーズな冒険が可能となるだろう。

フィールドについても、本作では拠点などを示すアイコンもその全てがテキストで表示される。@がプレイヤー、Aが拠点を表しており、それ以外の拠点に接触することでそれぞれイベントが発生。

フィールド探索では水筒と保存肉の残量が生命線となり、どちらもわずか2~3歩進むだけで減少していくため、定期的に供給可能な施設に立ち寄りながらでないと遠出は不可能。保存肉は複数個持ち込み可能な分まだいいが、水筒については基本的に1つしか持っていけないため、マップ上では常に水を汲むことができるPの記号があるエリアが近くにないか注意を払いながら進まなくてはならない。疎かになるといつの間にか脱水症状で倒れて拠点へと死に戻ってしまった。といった事態も引き起こしかねない。

戦闘

灯りの差し込まない屋内へと進む際は松明が1つ必要になる。奥には豊富な資材がたっぷり眠っている場合があるので、重量に余裕があるならばあらかじめ何個か持ち込むようにしておきたい。

また、各施設内では待ち構えていた敵との戦闘が発生する場合もある。持ち込んでいる武器や予備の保存肉を回復アイテムとして駆使しながら、撃退していこう。逃げるという選択はないので、立ち塞がる相手は全て倒すしかない。

冒険失敗時のペナルティ

探索中、敵との戦闘に破れたり、水や食料が尽きて倒れた場合は冒険失敗となり、保有中のアイテムは持ち込んだ武器や防具含めてひとつ残らず紛失してしまう。道中で手に入れた資材も全てパアになってしまうので、遠出した時や入手したアイテムが多い時ほどより一層気を引き締めて生還を心がけよう。

 

プレイ後の感想

「A Dark Room(暗い部屋)」は商品紹介ページでは「ストーリー要素を備えたアドベンチャーゲーム」という記載があるが、実際には焚き火を中心に一コミュニティの活性化を図る「マネージメント風シミュレーションパート」が内容の大部分を占めており、UI及びゲームシステムは実にシンプルな作り。コツコツプレイが好きな方ならば、ちょっとだけ…と思ってひとたびプレイを始めるといつの間にか2時間、3時間と経過してしまう中毒性の高いタイトルとなっている。

遊び易さには特化しているだけに、低価格作品相応のボリュームに収まっているのが唯一惜しまれる点で、一通り本編を終えた後は繰り返しプレイしようというリピート性にはやや欠ける。なお普通にプレイしてゲームを最後まで遊ぶと、リザルト画面で違った結末に至る上での進め方がヒントとして語られる。この示唆によって本作では一応マルチストーリー形式を取っていることが窺えるので、気になる方は是非試してみよう。(※その場合、普通にプレイする場合に比べて難易度が高くなるので要注意)

 

シミュレーションパートの合間に淡々と紡がれていく物語。焚き火が生み出したコミュニティの発展を経て辿り着くその壮大な結末は、実際に最後まで遊んだプレイヤーにのみ味わう事を許される。

モノクロトーンのカラーリングとテキストオンリーに徹底した、まるで一昔前の液晶型ワードプロセッサーを思わせるゲームビジュアルは本作の大きなポイントの1つ。クラシカルなコンピュータゲームの雰囲気を味わいたい方は本作「A Dark Room」を是非ご賞味あれ。

 

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 7.0

 

良い点

  • 想像力を働かせるテキストベースのクラシカルなゲームデザインと風の音に特化した環境音により、プレイの没入感が高まる
  • 作業的ながらもひとたび始めると止め時を失う中毒性を秘めたシステム
  • ゲームの起動、再開共に素早く行えるため、ノンストレスでプレイできる

惜しい点

  • ゲーム本編が唐突に始まる上に環境設定周りの補足要素が少なく、プレイ開始直後はゲームルールや操作面で戸惑う懸念がある
  • (※Nintendo Switch版)携帯モードでのプレイ時は問題とならないが、TVモードでプレイする場合は小~中型サイズのモニタだと文字が小さく読み辛い(言語設定が英語、日本語どちらの場合でも)
  • 一度設定すれば以降は自動で展開するため基本放置でOKな項目が多い一方、生命線でもある焚き火だけは短い間隔で定期的に手動でくべる必要があり、やや面倒さを感じる

 

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