アイギーナの予言 ~アーケードゲーム「バルバルークの伝説」の続編

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©1986 VIC TOKAI

 

 

基本情報

 

タイトル アイギーナの予言 ~バルバルークの伝説より~
対応機種 ファミリーコンピュータ
販売/開発 ビック東海
発売日 1986年11月21日

 

作品概要

「アイギーナの予言 ~バルバルークの伝説より~」(以下「アイギーナの予言」)はビック東海が開発したファミリーコンピュータ用のアクションゲーム。同年稼働のアーケードゲーム「バルバルークの伝説」の続編にあたるタイトルとなっている。

ゲーム内容は青年考古学者ジェイソンを操作して各遺跡を巡り、5つに分かたれた秘宝オーラスターを探し集め、その秘宝の力で暗黒彗星地球衝突の危機を食い止める、といったものだ。

やや独特なアクション部分も含めて、以下で本作の特徴を紹介していこう。

 

操作方法

 

(※以下は地下エリアパートの操作)

十字キー 移動
Aボタン ジャンプ
上+Aボタン ハイジャンプ
下+Aボタン アイテム獲得
A+Bボタン 攻撃アイテム使用
STARTボタン ポーズ

 

地上パート

ゲーム開始直後は、見下ろし型RPG風形式の地上マップモードが展開。全2画面分の狭いエリアではあるが、ここからジェイソンの険しい冒険が始まりを告げるのだ。

すぐ傍の最初から開いている遺跡へといきなり飛び込んでみるのもいいが、まずは辺りを散策してみよう。

 

フィールドモードでは特定の座標に立った後、一定の方向にキーを押し続けると突如近くに通路が出現したり、特定の木が消えて道が拓けるといった現象が起こることがある。

出現した通路はワープゾーンになっており、陸路では通行不可な地域へとそれぞれ繋がっている。

5箇所の遺跡はいずれも木々や川で阻まれているため、新たに遺跡を訪れる際はまず通路を掘り当てて道を作る必要があるといった寸法だ。

 

また、スタート地点すぐ傍にあるお告げ所は最初は閉じられているが、遺跡を1つクリアした後に利用可能となる。

お告げ所ではゲーム再開用のパスワードを授けてもらえるので、どんどん難易度が上がってくる本作では小まめに記録する習慣をつけておきたい。

 

地下パート

遺跡に入ると、サイドビュー形式のアクションが展開する地下エリアパートへと突入。

地下エリアは本作のメインモードとも言えるパートで、ジャンプ操作とシューターと呼ばれる兵器などを利用して、順次部屋を突破していく流れとなっている。

 

シューターとアイテム

 

ジェイソンが敵に直接対抗する事が出来る武器のシューターは、各段の床ブロックを下から突き上げる事で出現する。

 

出現したシューターに重なった状態でジャンプをすると、左右に攻撃判定をもった弾が射出される仕組みだ。

 

シビレ薬と魔封じの玉

 

ジェイソンのもう1つの攻撃手段として、各種攻撃アイテムを使ったものがある。

シビレ薬(左)、もしくは魔封じの玉(右)を所持している時にAとBボタンを同時押しする事で発動が可能だ。

 

 

シビレ薬は1個、魔封じの玉は5個までしか同時に持つことができず、所有できるのはどちらか1つのみとなる。両方を場面に応じて上手く使い分けて行きたい。

 

 

メタル(通貨)

敵を倒した際に時々出ることがある金貨袋や、特定のブロックに隠れている金塊を入手することでこの世界の通貨となるメタルを入手できる。

メタルの主な用途はほこらの人物を通じて、古文書の解読費用や商人から特定のアイテムを購入する費用にあてることだ。

メタルは最大で99まで持つことができるが、過剰に必要となる場面は特にないので困らない程度の量を確保しておこう。

 

宝箱

各部屋に点在する宝箱は敵を一定数倒す事で出現するカギを使う事で開けられる。

宝箱の中には1UPアイテムとなるライフオブスター以外に、古文書や石板、まほうのカギなどが入っているが、これらのアイテムは合計で6つしか持ち歩くことができない。

これらの内、役目を終えて必要なくなったアイテムは遺跡内にいるほこらの人物達(後述)に預けて、所持数の空きを常時調整しておきたいところだ。

 

ほこら

部屋によっては上画像のようなほこらを確認できる場合があるが、この中に入る事で、ほこらの人物達との会話パートへと切り替わる。

 

ほこらの人物達はジェイソンの手持ちのアイテムから有用な情報を引き出してくれる。

例えば上画像の老女はコマンドの中から”はなす“を選択し、見てもらいたいアイテムを選ぶことで一定額のメタルと引き替えに、古文書アイテム各種の解読を行ってくれる― といった役割を持つ。

解読後はその対象となったアイテムを渡すよう催促してくるが、持てるアイテム数に限りがある以上「もう用済みかな」と判断したら”はい“を選んで思い切って渡してしまおう。

 

また、古文書には必ずしも有用な情報ばかりではなく、本編には特に関係のないメッセージが隠されている場合もある。

宝箱から頻繁に出現する上に、解読してみるまで何が書かれているか分からないのが古文書のもどかしいところだが、地道に回収して解読しながら少しずつ情報を集めていこう。

 

地下パートの進め方

シューターや攻撃用アイテムを駆使して一定数の敵を倒す事で、次の部屋への通路が開かれる。

ここで次の部屋へと移る前にほこらに入ったり前の部屋に戻ってしまうと、折角開いた通路が再び閉じられてしまうので、まずは次の部屋に移る事で開放状態を更新しておくのを忘れずに。

 

各遺跡の最奥には上画面のような遺跡の出口が存在する部屋があり、ここを突破することでフィールドパートへと戻る事ができる。

一度クリアしてしまえば、次回入場以降は出口までの全部屋が開通した状態で散策が可能となり、各所の宝箱の回収やそこから入手した古文書1つ1つの解読にもじっくり挑むことができるようになる。

この部屋まで辿り着いたならば、なんとしても突破しておきたい。

 

オーラスターの破片

各遺跡には特定の方法でその通路が開く秘密の部屋が存在する。

秘密の部屋の開き方は、遺跡内で手に入る古文書のいずれかにヒントとして書かれている。

 

 

秘密の部屋には5つに分かたれたオーラスターの破片の内の1つと、それを守る巨獣のスーガが1体待ち構えている。

スーガは一定間隔でジェイソンに向けて炎の玉を吐いて来る。

倒す方法はないので、移動する足場や部屋の地形を上手く使って炎を回避しながら、破片を素早く入手して部屋を脱出しよう。

 

秘密の部屋の通路を開くカギとなるのは、宝箱から時々手に入る首飾り、竪琴など計5種類が存在するオーラの神器と呼ばれるアイテム達だ。

 

これらは一般アイテムの枠には含まれず重要アイテムとして画面右上に表示され、必要な場面で利用した後は枠から消滅する仕組みとなっている。

 

オーラの神器はそれぞれが何処かの遺跡の秘密の部屋を開くためのキーアイテムとなっている。古文書のヒントと照らし合わせて秘密の部屋へと隣接する部屋を探り、その開き方を考えてみよう。

 

オーラスターの完成

 

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5つの遺跡を巡り、破片を揃えてオーラスターが完成した後は、フィールド中央に聳えるバルバルーク神殿エリアに挑むことになる。

バルバルーク神殿自体にはゲーム前半から入ることは可能だが、必要なアイテムが揃わないと途中から進めない仕組みになっている。その構造も全遺跡の中で最も広く、難所も多い。実質の最終ステージといって良いだろう。

 

バルバルーク神殿内で出会うことになるバルバ王国の王女ライラ。

オーラスター、光と闇の2本のロッド、そして暗黒彗星から地球を救う最後の鍵となるのが彼女の存在そのものだというのだが―。

 

そして終盤でついに出会うことになる、表題にも名を連ねるバルバの王アイギーナ。

ジェイソンの判断は彼の遺志を守り、迫りくる暗黒彗星からこの地球を無事に救うことができるのか?

 

プレイ後の感想

「アイギーナの予言」はシューターを利用した独特の攻撃システムや、テンション高めのBGMが強い個性を放つ独特の雰囲気を持ったアクションゲームだが、難易度においてはやや辛口目といった印象だ。

特に中盤から急に激しさを増してくる敵の熾烈な攻撃と出現パターン、ジャンプ1つの操作ミスが命取りとなる地形構造の登場には若干の敷居の高さを感じさせる。

 

その後も先に進めば進むほど次第に難易度を増していく本作ではあるが、幸いにもお告げ(パスワード)による途中経過の記録システムが備わっている。

ゲームクリアを目指す方は、これを駆使しながら根気よくじっくりと挑んでみて欲しい。

 

「突然!マッチョマン」や「まじかるキッズどろぴー」など一部でカルト的人気を持つビック東海作品群において、本作「アイギーナの予言」は同社のファミリーコンピュータ向けタイトル第1弾にあたる。

上記2タイトルのようなインパクトは本作からは或いは感じられないかもしれないが、同社が手掛けるゲームの作風そのものに魅力を感じているユーザーならば、一度はプレイしてみよう。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 6.0

 

良い点

  • ファミリーコンピュータ黎明期の作品でありながら、アクションゲームと探索要素がコンパクトにまとまっている
  • 曲数は少ないが、神秘的だったりノリが良いものだったりとそれぞれのBGMが印象的
  • パスワード制を採用しており、じっくりと時間をかけての攻略を楽しめる

惜しい点

  • 会話パートで、各人物にアイテムを見せてみても返答バリエーションが少ない
  • 持ち運び可能な最大アイテム数が少なく、道中計画的に取得しないとアイテムが溢れやすい
  • 1つのエリアにつき攻撃可能な装置の数が限られるため、計画的に立ち回る必要がある

 

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