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基本情報
| タイトル | Cave Bad |
| 対応機種 | Nintendo Switch/PlayStation4|5/X-box Series X|S 他 |
| 販売 | eastasiasoft |
| 開発 | Panda Indie Studio |
| 発売日 | 2021年3月3日(XBX|S版),2021年3月4日(Switch版),2022年4月19日(PS4|5版) |
| 対応言語 | 英語 |
| 備考 | 日本語非対応(※ゲームプレイに直接的な影響はなし) |
作品概要
「Cave Bad」(ケイブ・バッド)はイタリアのゲームディベロッパー、Panda Indie Studioによって開発されたゲーム作品。パブリッシングはeastasiasoftが担当。
本作のゲーム内容はトップダウンスタイルのアーケードプラットフォーマー。プレイヤーはドワーフのオラティオを操作して、妻グウェンドリンを攫ったデビル・ジョンソンを追って迷宮を掘削しながら進んでいく。
以前に紹介した同ディベロッパー開発の「Pity Pit」の続編にあたる作品で、各種ゲームコンソールにて配信が行われた。前作とは異なり、steamやitch.ioといったPCプラットフォームでは配信が行われていないようで、インディーゲームではかなり珍しいケースとなっている。
リンク:ARABONG DEV|PandaIndieStudio 公式Xアカウント
リンク:eastasiasoft(Official Site)|eastasiasoft 日本 公式Xアカウント
操作方法
(※Nintendo Switch版)
| JOY-CON(左) | |
| 上下左右ボタン | 移動 |
| Lスティック | 移動 |
| Lボタン | 爆弾セット |
| ZLボタン | |
| -ボタン |
| JOY-CON(右) | |
| Rスティック | |
| Aボタン | |
| Bボタン | |
| Yボタン | つるはしを使う |
| Xボタン | |
| Rボタン | 爆弾セット |
| ZRボタン | |
| +ボタン | ポーズメニュー |
ゲームシステム
ミニマップを参考にダンジョンを進む

各ステージは壁一枚を隔てて隣接された部屋同士で構成されており、画面上部右側のミニマップを頼りに各ステージ内を探索していく。
プレイ中は現在値を中心とした周辺部分しか表示されないが、+ボタンでのポーズ実行中は表示範囲が拡張される(上画像)。水色マスが現在値、黄色マスはショップ、赤色の部屋はボス部屋をそれぞれ示している。
ボス部屋でボスを倒した時点でステージクリアとなる仕様であるため、必ずしも全ての部屋を踏破する必要はなく一直線にボス部屋へ向かうのもアリ。
ただ、ショップで買い物を行うために必要な金貨を集めるのであれば、各部屋に棲息する敵を地道に倒していく必要がある。どういった進め方で本作を攻略していくかはプレイヤー次第だ。
つるはしの活用

Yボタンでオラティオの正面前方につるはしを振るうアクションを取る。振り下ろしたつるはしの先端からは衝撃波が放出され、起動上にレンガや敵がいればダメージを負わせることができる。
同時に発射可能な衝撃波は一発ずつとなっているが、つるはし本体にも攻撃判定はあるので、近接中距離どちらに対しても有用である。アイテムによる強化効果が乗れば射程距離の拡張やダメージアップも望める。
つるはしはボタン連打による連続振りも可能で、ボス戦においては後ろに下がりながら攻撃する「引き撃ち」戦法が有効となる。是非活用していこう。
爆弾の活用

LもしくはRボタンでオラティオの足元に爆弾をセット。道中の補充が必要となっていた前作「Pity Pit」とは異なり、今作の爆弾は最初から無制限に使用可能となっている。
設置後は約4秒経過で起爆し、爆風に巻き込まれたレンガや敵を吹き飛ばすことができる。有効範囲は爆弾本体を中心に1ブロックずつ四方十字型に展開する仕様で、爆弾のグレードや各種強化アイテムの効果によって爆風の威力や有効範囲が拡張される。

設置後の爆弾だが、つるはしで攻撃することでオラティオの正面手前方向へと押しやる事が可能となっている。この仕様は、動き回るボスを相手に使用する際は特に有効だ。
ちなみに、オラティオが仕掛けた爆弾から発生した爆風で自身がダメージを受けることはないので、戦略面でも上手く活用していこう。
爆弾で外壁の破壊が可能

爆弾は主にレンガの破壊や敵の撃退に使用するが、外壁の破壊も可能となっている。破壊時にできた穴を抜けていく事で隣の部屋に侵入することができる。
本作のエリアは各方角へと無限に続いており、地図上には記されないポイントであっても部屋が存在する仕様。外壁を壊しながら何処までも歩いていくことができる。ただし、進め方次第では最悪道に迷ってしまう危惧もあるので、無作為に歩きまわるのはなるべく控えておこう。
金貨について

金貨は特定の地盤や各敵キャラクターを倒すことで1枚ずつ入手することができる。
ショップ利用時には必須のアイテムであり、特にライフストックを回復するハートアイテムの補充においては重要度も高い。積極的に回収しよう。
アイテムについて

作中におけるアイテムの入手は、基本的にショップでの購入が中心となっている。1ステージ進行中、敵やレンガを破壊した際に出現するコインを使って交換が可能だ。
上位の爆弾やオラティオの能力強化系などのパワーアップアイテムも勿論手に入れておきたいところだが、最重要となるのがライフ回復効果を伴うハート系各種。本作はハート型のライフストックが全てなくなった時点で即ゲームオーバーとなってしまう。シールドも含めて常に最大ストック付近の状態を維持しておくのが理想となるので、1つでも多く確保しておこう。

また、所持中のアイテムは+ボタンを押してポーズ状態にすることで画面下部に表示されるようになっている。同メニュー上では入手タイミングの速い順に最大10個までしか表示されない仕様となっているが、下記で紹介している「Mark」に関しては、入手後にリスト上からはみ出しても入手済みとして扱われるので心配は無用。
Markを集めよう

各ステージ共に”目に見える通路”だけを追っていれば、自然とボス部屋に辿り着くことができるようになっている。しかし、作中には隠された『印』(Mark)が各ステージの何処かに隠されている。
これについては、普通に通路を辿っていても発見することはできない。ポイントとなるのは爆弾で外壁を破壊して、通常地図上には表れない場所を探索していくことだ。
各ステージ中に1つ、特定のポイントで部屋中の敵を殲滅する事で上画像のような数字が描かれたアイテムが出現することがある。1~5の計5種類を1つずつ集めると何かが起こる…?
プレイ後の感想

「Pity Pit」のシリーズ作品の1つとして登場した「Cave Bad」。基本的なゲームルールとしては、初代「ゼルダの伝説」のような区画型マップをつるはしと爆弾を駆使して探索し、各ステージのボスを倒す事が目的となっている。
前作同様、本編自体は短めでコンティニューも非搭載。周回要素はなく、1周エンド制となっている点も相変わらずな雰囲気だがその分、短い時間で手軽にプレイするには丁度いいボリューム度合いなのが嬉しい。

操作に関しては移動操作とボタン2つで全てのアクションが賄える直感的な設計で、オラティオが使用するつるはしを振るってさえいればある程度なんとかなるシンプルなゲーム性がウリ。
つるはしと併せてオラティオのもう一つの相棒、爆弾については「ボンバーマン」シリーズ同様に十字方向に広がる爆風仕様で、更に設置後も起爆前につるはしで前方へと追いやることで移動することができるなど、多少なりだが応用が利く。設置を誤り、うっかり爆風に巻き込まれてもプレイヤーがダメージを負わない辺りは良心的な設計だ。(敵が使用する爆弾については、この限りではない点には注意が必要だが)

各ステージは開始前に毎回”ジェネレート”によってステージ構成がランダムで作成されるのが作中の特徴で、そこまで広大なマップは登場しないながらも、プレイ毎に新鮮な気持ちで臨むことができるといった工夫も。ボスはパターン化し易いため、何度か挑んでみれば倒すのにそれほど苦労することはないだろう。
一方で、ステージ設計に関する全容や隠しアイテムである「Mark」の仕様など、ゲーム内の隠れた部分に関する説明が不十分な箇所が見られる。手探りでプレイする場合、これらの仕様を理解するまでの間はゲームプレイに迷ってしまう懸念もあるが、普通に攻略するだけであれば慣れてくればゲームクリア自体は楽々とこなせる難易度となっている。
なお、前作にあたる「Pity Pit」はPanda Indie Studioより(各種コンソール版では今作同様eastasiasoftパブリッシングで)配信中。こちらのタイトルについては以前に当ブログで紹介済みだ。「ミスタードリラー」スタイルの落下型2Dプラットフォーマーとなっている。
主人公が同じドワーフのオラティオである点を含めて「Cave Bad」の姉妹作のような立ち位置となっているので、本作を楽しめたという方は、こちらも併せて手に取ってみて欲しい。

1周制全5面構成というRTAやスコアアタックに向いたシンプルイズベストを地で行くゲームデザインで、スピーディーに攻略が進めばクリアまで10分とかからないテンポの良さも本作の魅力。前作以上にオシャレ度の増したチップチューン楽曲も必聴だ。
「初代ゼルダ風の小規模なダンジョン探索型アクションが好き」、という方であれば手頃な一作となり得るポテンシャルを秘めたタイトル。トップビュースタイルのダンジョン型2Dプラットフォーマー「Cave Bad」を是非お試しあれ。
評価
| 個人的スコア(10点満点中) | 6.5 |
|---|
良い点
- 1プレイ辺り数分程度のプレイ時間によるお手軽なゲーム内容
- ダンジョンの自動生成システムにより、プレイ毎に全く違うマップで遊ぶことができる
- 8bit音源全開のごきげんなチップチューン
惜しい点
- プレイ感覚は快適な反面、前作「Pity Pit」以上にゲーム内容が単調気味
- 一部のアイテムの効果が強力過ぎて、ゲームバランスの崩壊に繋がっている
- 隠しボスの存在などいかにもマルチエンド的な要素を取り入れていながらも、特に違いは見られない
©Eastasiasoft Limited, Pixel Trash. All Rights Reserved. 基本情報 タイトル Saga of the Moon Pries[…]
