Pity Pit(ピティ・ピット) ー プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©Eastasiasoft Limited, Panda Indie Studio. All Rights Reserved.

 

基本情報

 

タイトル Pity Pit
対応機種 Steam/Nintendo Switch/PlayStation4|5/X-box Series X|S 他
販売 eastasiasoft
開発 Panda Indie Studio
発売日 2020年3月18日(Steam版),2020年6月10日(XBX|S版),2020年6月11日(Switch版),2020年6月17日(PS4|5版)
対応言語 英語

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイ可能。一部、ソフト内で言語を変更できる場合が有り。

備考 日本語非対応(※ゲームプレイに直接的な影響はなし)
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作品概要

 

「Pity Pit」(ピティ・ピット)はイタリアのゲームディベロッパー、Panda Indie Studioによって開発されたゲーム作品。パブリッシングはeastasiasoftが担当。

本作のゲーム内容は2D方式のアーケードプラットフォーマー。プレイヤーはドワーフのオラティオを操作して、妻グウェンドリンを攫ったデビル・ジョンソンを追って地底深くへと潜っていく。

開発のPanda Indie Studioは「Void Gore」や「Z-WARP」といった、コンパクトな縦スクロールシューティングを中心にゲーム製作を行う開発スタジオとして知られる。

 

リンク:ARABONG DEVPandaIndieStudio 公式Xアカウント

リンク:eastasiasoft(Official Site)eastasiasoft 日本 公式Xアカウント

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン (左右)移動
Lスティック (左右)移動
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン
Bボタン
Yボタン つるはし、ショベルを使う
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ポーズ、(自販機、鍛冶台の前で)設備を使用する

 

ゲームシステム

 

つるはしとショベル

オラティオの掘削道具にはつるはし(Pick Axe)とショベル(Shovel)の2種類が存在しており、大まかには以下ような違いがある。

つるはし オラティオが向いている方向正面1ブロック分を掘削可能。つるはしに比べて振り速度が速い
ショベル オラティオが向いている方向2ブロック分を掘削可能。リーチ重視の掘削道具で、手前の方が掘削力が高め

各道具は上位の鉱物で作成したものであるほど効果も大きく、硬度が高い層を掘削する時やエネミーとの交戦時において圧倒的に優位に立つことが出来る。

ショベルは上位の鉱物で作ったものほど有効射程や威力が強力で、掘削と戦闘の両面において優位に立つことができる。特にIron(鉄)は序盤の時点でもかなり集めやすくなっているので早めに乗り換えていこう。中盤~後半にあたるSTAGE3~5にかけては、Gold(金)かDiamond(ダイアモンド)のどちらかの道具を確保しておきたいところ。

前者は道中で必要素材を率先して集めていれば比較的作り易い反面、後者は必要分集められるか否かはかなりギリギリで効果面においてはそこまで大きな差はない。無理ない範囲で集められるようであれば作っておこう。

 

オラティオのアクション

 

掘削道具を使ってオラティオが繰り出すアクションはつるはし、ショベル共に「振る」一択と共通している。対応方向は左右、空中時限定の下方向を加えた計3方向に対応。上方向には一切繰り出すことができない。

また、ショベル装備中に限り、下方向への発動時に弾丸を発射することがある。真下にいる敵を攻撃したり地盤の固い層を破壊する際には便利だが、狙って発動できないのがたまに瑕だ。

 

ジャンプは2ブロック分の高さまでなら届くようになっており、ジャンプ力アップのアイテムを取った場合は2倍の跳躍力を得ることができる。

ジャンプ中、もしくは空中から下方の敵を攻撃した際はオラティオがバウンドした反動で、3ブロック分の跳躍が可能となる。通常ジャンプで届かないような場所に登りたい場合に利用するといいだろう。

 

爆弾

爆弾は道中のアイテムエリアでの入手や炉での製造を通じて獲得が可能。

使い方は爆弾系アイテムを1つ以上所持している状態で↑+Yボタンでセット。設置後、一定時間経過の後に爆発し、周囲に破壊効果を伴った爆風を発生させる。

 

アイテムエリアで時々入手することもあるが、確実に手元に欲しいのであれば鍛冶台での製作がおススメ。

より上位の鉱物で作成したものほど有効範囲も広くなるため、セット場所によってはうっかり爆風に巻き込まれてしまわないように注意。

 

土砂について

プレイ中は制限時間の代わりとして、地上からゆっくりと土砂(黄色枠内)が流れ込んでくる仕組みになっている。

土砂は上部の層を画面下方へ向かって洞窟内をじわじわと埋め尽くしていくばかりか、オラティオが少しでも触れただけで即座にミスとなってしまう。

巻き込まれないためには同じ層にいつまでも停滞をせず、必要な分の各種鉱物やアイテムを回収したらどんどん下へと降りて行くのが対策として望ましい。

 

金貨について

金貨は特定の地盤や各敵キャラクターを倒すことで1枚ずつ入手することができる。

ショップ利用時には必須のアイテムであり、その重要度も高い。積極的に回収しよう。

 

鉱物について

オラティオが潜ることになる地層では、様々な鉱物を採掘することができる。

所持状況はプレイ中に+ボタンを押すことで、ポーズ状態と一緒に確認することができる。鉱物は以下の7種類。

Coal(石炭) Rock(岩) Copper(銅) Iron(鉄)
Steel(鋼鉄) Gold(金) Diamond(ダイアモンド)

各種鉱物は単なるスコアアップアイテムでなく、爆弾やつるはし、ショベルといった各種道具を作る素材としての役割も兼ねている。コインと併せて可能な限り回収しておこう。

 

起爆剤について

特定のポイントに仕掛けられている起爆剤は、掘削道具で攻撃することで辺り一帯を吹き飛ばす効果を発動する。

起爆剤にはC.TNTとTNTの2タイプがあり、それぞれ爆発時の有効範囲が異なる。後者は爆風が広範囲に渡って展開するため、起爆後にそのまま突っ立っていると巻き込まれて残機を失ってしまう。

上方向には大きく影響しないものの、左右に関しては外壁端まで届いてしまう程度の勢いを持っているので横方向に逃げるのはNG。起爆後はジャンプを使って、最低でも2ブロック上の層へと速やかに逃れるのが吉だ。

 

アイテムショップ

各層の奥部では毎回、鉱物販売用の自動販売機(Miner-Store)と鍛冶台(Blacksmith)がそれぞれ1つずつ登場する。

オブジェクトの前に立ち、+ボタンを押すことでショップメニューが展開。必要数の金貨や素材を所持していれば、各アイテムと引き換えが可能となっている。

 

各設備の取り扱いアイテムは以下の通り。

Miner-Store Blacksmith
Life Potion(ライフポーション):金貨×10 Steel(Material)(鋼鉄(素材)):Coal(石炭)×3 Iron(鉄)×2
Coal(石炭):金貨×2 Rock(岩)×1 Pick Iron(鉄製つるはし):Coal(石炭)×3 Iron(鉄)×5
Bomb Rock(岩製爆弾):金貨×1 Coal(石炭)×2 Rock(岩)×2 Pick Steel(鋼鉄製つるはし):Coal(石炭)×3 Iron(鋼鉄)×5
Bomb Copper(銅製爆弾):金貨×1 Coal(石炭)×2 Copper(銅)×2 Pick Gold(金製つるはし):Coal(石炭)×4 Gold(金)×6
Bomb Iron(鉄製爆弾):金貨×1 Coal(石炭)×2 Iron(鉄)×3 Pick Diamond(ダイアモンド製つるはし)Coal(石炭)×5 Diamond(ダイアモンド)×7
Bomb Steel(鋼鉄製爆弾):金貨×1 Coal(石炭)×3 Steel(鋼鉄)×1 Shovel Copper(銅製ショベル)Coal(石炭)×3 Copper(銅)×3
Bomb Gold(金製爆弾):金貨×1 Coal(石炭)×3 Gold(岩)×2 Shovel Iron(鉄製ショベル)Coal(石炭)×4 Iron(鉄)×6
Bomb Diamond(ダイアモンド製爆弾):金貨×1 Coal(石炭)×4 Diamond(ダイアモンド)×1 Shovel Steel(鋼鉄製ショベル)Coal(石炭)×3 Diamond(鋼鉄)×6
Shovel Gold(金製ショベル)Coal(石炭)×4 Diamond(金)×8
Shovel Diamond(ダイアモンド製ショベル)Coal(石炭)×5 Diamond(ダイアモンド)×7

Miner-Storeでは残機が1つ増えるLife Potionに、Blacksmithではその時点で購入可能な最上位の掘削道具になるべく金貨を費やすようにすればゲームを優位に進めるようにすることができる。爆弾は使い方次第で自爆してしまうリスクも抱えるアイテムなので、上手く扱える人であれば選択肢に入れると良いだろう。

どちらのショップも、画面外から消さない限りは何度でも利用が可能となっている。周辺に回収できていない金貨や鉱物があれば、先に回収してから最後に利用するようにするのがおススメだ。

 

プレイ後の感想

「Pity Pit」は採掘道具で下層を目指す「ミスタードリラー」シリーズのようなゲームデザインになっている。ただ、ジャンプ操作や重力の概念がある点などが少々異なっている。

本作は全編が短いこともあり、コンティニューが搭載されていない。それにより、残機を全て失った場合は再びSTAGE 1からの再スタート、といったシビアな面も見られる。

 

オラティオが使用する採掘道具は至って頑丈で、下層に向かう上で彼が使用するつるはしやショベルで砕けない地盤は存在しないと言っていい。何なら、妻のグウェンドリンを攫った悪魔を倒すのもつるはしやショベルで事足りる程。

それらとは別に爆弾という発破用のアイテムが存在するものの、上記2つの使い勝手の良さから武器としてもアイテムとしてもその存在感が霞んでしまい、全編を通じて余り重要性を感じられなかった。この点は若干の調整不足を感じてしまうことになったポイントだ。

 

また操作性に関しては概ね申し分ない反面、繊細な操作を実行したい場合はほんの少しだけクセが表れてしまうことも。例えば、掘削で下方向に空けた穴を潜って飛び降りる際、移動時の慣性によって横へと大きく乗り出してしまい易い。穴の反対側やに敵がいた場合などには身を乗り出して、うっかり接触してしまうといった事故が起こり兼ねない。

 

なお、本作と同じ世界観で展開する「Cave Bad」がeastasiasoftパブリッシングで各種ゲームコンソールに向けて配信中。こちらのタイトルについては筆者も実際にプレイしてみたので、次回以降に改めて当ブログで紹介予定だ。

トップビュースタイルのアクションアドベンチャーへとゲームデザインが変化しているが、主人公が同じドワーフのオラティオである点を含めて「Pity Pit」の姉妹作のような立ち位置となっているので、本作を楽しめたという方は併せて手に取ってみて欲しい。

 

1周制の全5面構成で、スピーディーに攻略が進めばクリアまで10分とかからないテンポの良さも本作の魅力。

ゲームのスケールはかなり控え目だが、「ミスタードリラー」が得意というプレイヤーであれば特に適性の高い作品となっている。掘削2Dプラットフォーマー「Pity Pit」を是非お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 6.5

 

良い点

  • 2ボタン制のシンプルな操作システム
  • スコアアタックに特化したゲーム内容
  • 1プレイ辺り数分程度のプレイ時間によるお手軽なボリューム

 

惜しい点

  • 1つ下の層に飛び降りる際、横方向への慣性が働いて垂直落下しにくい
  • TNT起爆時の威力があまりに大きく、周りに回避可能な足場を残していないとまともに喰らってミスしてしまいがち
  • つるはし、もしくはショベルの使い勝手が良い分、爆弾の存在感が霞んでしまう

 

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