Silver Bullet シルバー・ブレット - プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©Flynn’s Arcade all rights reserved

 

基本情報

 

タイトル Silver Bullet
対応機種 Steam,Nintendo Switch
販売 Flynn’s Arcade
開発 1CC Games
発売日 2025年10月30日
対応言語 英語

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイが可能。ただし、一部ソフト内で言語を変更できる場合有り。

備考 IARCレーティング:3+

※日本語非対応(ゲームプレイ自体に大きな影響はなし)

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作品概要

 

「シルバーブレット」(「Silver Bullet」)は英国ロンドンを拠点に活動する1CC Gamesが制作を手掛けるゲーム作品。各プラットフォームにおけるパブリッシングをFlynn’s Arcadeが担当。

本作はシューティング要素を伴う画面固定方式のアーケードプラットフォーマー。プレイヤーはヴァン・ヘルシングとなり、忠実なる猟犬シルバーと共に吸血鬼レジーに誘拐された子犬たちを救う冒険へと出かけていく。

 

自機本体と照準マーカーを同時に操作するゲームシステムで、操作スタイルをスティック単体型、ツインスティック型、アーケード型などの多様な方式から選択する事が可能。

ゲーム内コインと引き換えに強化アイテムが購入可能なショップシステムなどが見られる。また、各種実績を始めとしたやり込み要素や条件を満たすことでアンロックされる完全独立型のミニゲームも見逃せないポイントだ。

 

リンク:1CC Games(X(Twitter))(Bluesky)

リンク:Flynn’s Arcade(X(Twitter))(Bluesky)

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

(※下記では初期設定の「ARCADE STICK」時の操作方法を記しています)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン ヴァン・ヘルシングの移動
Lスティック 照準マーカーの操作
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン
Bボタン 近接攻撃/ダッシュ
Yボタン ショット
Xボタン スペシャルアタック
Rボタン
ZRボタン
+ボタン スタート/一時停止

(※「ARCADE STICK」設定時は射撃ボタンを押し続け、エイムを定めることでショットを発射します)

操作方式の変更はタイトルメニュー、またはポーズメニューの「OPTION」から設定。「ARCADE STICK」、「TWIN STICK」、「CUSTOM」の3タイプから選択可能となっている。

「TWIN STICK」、「CUSTOM」の2タイプでは、「MOVE」(移動)と「AIM」(エイム)各操作の対応ボタンを個別で設定が可能。また、「FREE AIM SPEED」、「FOCUS AIM SPEED」各項目では照準の操作速度をパーセンテージ単位で調節できるので、必要に応じて遊び易い数値に変更しておこう。

 

ゲームの進め方

-ファントム・プレリュード-

ヴァン・ヘルシングと忠犬シルバーは、子犬たちを救う旅へと繰り出した。
シルバーが列車を運転する中、ヴァン・ヘルシングは死神に狙いを定めていく!

ヒント – このステージは移動ではなく射撃が中心なので、狙いをつけることに慣れましょう!

 

本作のステージ構成は大まかに言えば、本編ステージ→ボーナスチャレンジ→アイテムショップが交互に繰り返される形となっている。

本編ステージについては制限時間内を耐え抜く”前半フェーズ”とボスとの一騎打ちを行う”後半フェーズ”の二段構成で一貫されている一方、ボーナスチャレンジは子犬を規定数守り抜けなかった場合はチャレンジ終了、といった部分は共通しつつもステージ毎にプレイ内容やルールが異なる。

ステージ間で挿入されるワールドマップでは各ステージマス選択時、テキストボックス内にステージの説明が表示されるようになっており、その内の「HINT」ではステージ攻略のアドバイスが記されている。作中のテキストは全文英字だが、気になる方は自前で翻訳して確認しておくと良いだろう。

 

ゲームシステム

 

ステージの目的

一般ステージは道中フェーズとボス戦フェーズの2つのパートによって構成されている。

道中フェーズでは画面左下の「TIME」が示す数値カウンターが0になるまでの間に、なるべく多くのモンスターやオブジェクトをショットで攻撃し、ACCURACY(命中精度)を上昇することでアップグレードしていくボーナスアイテム、ショップで使用する事ができる金貨などの各種アイテムを回収しながら高スコアを目指していく。

ボス戦フェーズではボスエネミーとの一騎打ちが展開。苛烈な攻撃をかわしつつ、相手のライフゲージを全て奪えば討伐完了、ステージクリアとなる。道中フェーズとは違い、制限時間は設けられていない。

 

ショットとエイム

 

自機であるヴァン・ヘルシング本体(上画像左側)と照準カーソル(上画像右側)の両方を操作して、随時出現する敵キャラクターやオブジェクトをショットを使って狙い撃っていく。

ヴァン・ヘルシングが敵の体当たりや敵弾に接触することでミスとなり、残機が1つ失われてしまう。

 

画面左側インターフェースの「BOLTS」ではクロスボウから発射されるボルトのストック状況が表示されるが、通常のボルトの場合は弾薬無制限且つ自動リロードとなっているので気にする必要はない。

特殊な武器アイテムを入手した場合は表示が切り替わり、それに伴って弾薬数も表示されるようになるので注目しておこう。

 

精度とボーナスアイテムの関係

画面左インターフェースの「ACCURACY」項目は射撃の精度を表しており、これはいかに無駄撃ちをせずに敵にショットを命中させているかのレートを表す数値を示している。

数値が上がっていく事で出現するボーナスアイテムが上位のものへとどんどん変化していき、この数値はステージを跨いで蓄積されていく仕様となっている。

命中率が下がったり残機を失う事で数値が大きく低下してしまうため、如何にノーミス状態を保ちながら数値を挙げていくことができるかがスコアアップにおける鍵だ。

 

スペシャルアタック

画面左側インターフェース上の「SPECIAL」のゲージは敵を倒す毎に自動的に蓄積していき、フル状態になる事でスペシャルアタックを一度だけ使用することができるようになる。

 

スペシャルアタックは発動前に発射角度を素早く調節する必要があり、操作に慣れるまでの間は思う方向へ飛ばすのが困難。ボタンを長押し中に表示される”赤い線”の描く軌道の通りに飛んでいくので、線の角度をスティックで調節しよう。

 

直線的な軌道で飛んでいき、斜線上の敵弾をまとめてボーナスアイテムへと変換することができる。特にボス敵が放って来る密度の高い弾幕に向けて発射すれば、大量発生させる大チャンス。

ただし、アイテムは出現後比較的すぐに消えてしまうので、回収時にうっかりミスしてしまわないように注意が必要だ。

 

金貨

ステージ中に登場する特定のオブジェクトやボーナスキャラを攻撃すると、金貨を落としていくことがある。これはシークレットショップ(後述)で買い物をする際に必要なアイテムだ。

対象となるキャラクターはステージ毎に異なり、出現後は時間経過で画面上から消えてしまう。可能な限りの攻撃を当てて、金貨を大量に獲得しておこう。

 

クリアリザルトについて

ステージ本編クリア時にはリザルト画面が表示。ステージ内で破壊したオブジェクト数や獲得金貨を含めた所持金額、ボーナスアイテムの入手履歴などを確認することができる。

中でもボーナスアイテムは新たな種類のものを入手する毎に「?」のマークで隠された中身が順に明らかとなる仕様で、上位の物ほど入手時の獲得スコアも高い。

 

ただし、ボーナスアイテムの入手履歴はワンプレイ辺りの記録となっており、ゲーム終了時は初期化されて全て「?」に覆われた状態での再スタートとなる。

これまでの最高入手履歴については、タイトルメニューの「PROGRESS」から確認できるので、そちらでチェックしてみよう。

 

ボーナスチャレンジ

ボーナスチャレンジは本編ステージの合間に挿入されるミニゲーム形式の特殊ステージで、制限時間内に子犬が攫われないように守り抜くことでスペシャルボーナスが加算される。STAGE 1直後に登場する「PUP CHASE PANIC」では、3種類の機体に追い回される子犬たちを一定時間守るのが目的だ。

加速度の異なる中央2体の車をショットで妨害しつつ、時々高速で出現する飛行機を撃ち漏らさないように確実に狙い撃とう。子犬が2体攫われた時点でチャレンジ失敗となってしまうので要注意。

 

コンティニュー

残機を全て使い果たすとゲームオーバーとなり、アーケードモードのプレイ時はそのままコンティニュー画面へと移行する。

コンティニューは最大3回までの使用制限が設けられており、追加は一切できない。

 

アイテム

 

ステージ内アイテム

一部ステージの道中では特定のタイミングになるとエンジェルが登場し、そのまま画面上を横断していくことがある。

エンジェルはショップでは購入できないショットガンなどの強力な武器アイテムを持っている。攻撃を命中させる事でドロップするので回収しておこう。

 

秘密のお店と販売アイテム

ステージの合間に訪れることができるシークレットショップ(秘密のお店)では、道中で入手可能な金貨と引き換えに攻略に有利なアイテムを購入することができる。以下で商品ラインナップを紹介。

 

ドギンシュタイン

スペシャルゲージが満タンの際、シルバーと一緒に出現。スペシャルアタックの使用頻度が2倍化

ブルズアイ

精度の上昇率が増加。ただし低下速度も増加する

1UP

ライフが1つ増加する

シールド

プレイヤーのダメージを肩代わりする反面、アイテムや命中率がドロップしなくなる

ポーション

スペシャルアタック使用時、追加アイテムを獲得できる

マグネット

プレイヤーの周囲に不可視のサークルを展開し、近くのアイテムを引き寄せる

アップグレードが可能なアイテムについては一部のワールド内にアップグレード専門のショップが存在しており、ステージクリアやボーナスゲームを通じて集めた★と引き換えることで強化が可能となっている。

 

その他のコンテンツ

 

スコアアタック

スコアアタックモードでは挑戦するステージを自由に選んでハイスコア狙いに挑むことができる。対象ステージにはボーナスチャレンジも含まれるが、挑む事ができるのはアーケードモードのゲームプレイで到達済みの範囲内に限られる。

 

本編ステージの場合は開始地点を道中とボス戦のどちらかから選択可能。(ただしボス戦パート未到達なステージの場合は道中パートしか選択できない)

チャレンジモードにおける各ステージは地続きにはなっておらず、獲得スコアについてもパート毎に個別に計算される仕組みで、挑戦中のパートが終了した時点でチャレンジ終了となる。コンティニューは使用不可。

 

進捗率/実績

初回のゲームプレイ後に開放されるタイトルメニュー項目「PROGRESS」では、実績(CHALLENGES)やゲーム進行率(PROGRESS)の確認、アーケードモードで使用可能な初期装備武器(DEFAULT WEAPON)の選択といった機能に加え、追加のミニゲーム(EXTRA GAME)をプレイする事が可能となっている

また、切り替え先のページでは入手経歴がある各種ボーナスアイテムや隠しアイテムのギャラリーを閲覧することができる。項目内の情報に更新がある場合は、タイトルメニュー上の「PROGRESS」の文字がオレンジ色に輝くようになっており一目瞭然だ。本作をやり込めばやり込む程にコンテンツが充実していく仕組みとなっているので、プレイの合間に確認してみるといいだろう。

 

テラーブロック

「TERROR BLOCKS」は本編モードとは完全に独立したおまけ的なゲームコンテンツで、「PROGRESS」メニュー内の画面左側にある「EXTRA GAME」項目が該当する。

初期段階ではロックされており選ぶことができないが、金貨を累計で500枚獲得することでモードが解放される。

 

基本的なシステムは「テトリス」や「ぷよぷよ」シリーズに代表される落下型パズルゲームを準拠したものとなっており、画面上部から降ってくるテトリミノ風のブロックを積み上げては消していく、といったもの。

ただし、消し方の仕組みについてはテトリスとは少々異なり、本ゲームのブロックは左右方向に配置を変えられない仕様となっているのが特徴で、代わりにショットを駆使する事で余分な部分を削り取り形状を整える事が可能となっている。

 

横一列に揃ったブロックは爆弾ブロックに変化し、揃ったラインの高さに応じたボーナスアイテムを獲得。いずれかの爆弾ブロックに照準カーソルを合わせてショットを撃つ事で起爆が開始され、さらに一定数撃ち込む事で爆発。この爆発は隣接する同種ブロックを巻き込んで一斉に消滅させることができるが、一般ブロックを破壊する事は出来ない点に注意が必要。

一般的な落下型パズルの様にラインを揃える毎に落下速度が徐々に上昇していき、ブロックが画面外まで積みあがってしまうとゲームオーバーとなる。

 

「Silver Bullet」本編同様、ブロック本体と照準カーソルの両方を操るシステムである事に加え、ブロックの大きさに伴い天井までの高さが低くなっている等の理由で、長時間生き残るのはかなり難しい。

おまけモードとは思えない程しっかり作られたミニゲームとなっており、息抜きにと遊んでみると本編以上にハマってしまうかもしれない…?!

 

プレイ後の感想

 

(※今回、パブリッシャーであるFlynn’s Arcade様より本作のゲームキーを提供頂きました。この場を借りてお礼を申し上げます。)

「Silver Bullet」は、ヴァン・ヘルシングと愛犬シルバーのコンビによるゴーストハントを題材にした内容のアーケードプラットフォーマーだ。

商品ページの紹介文では今作のサウンド面に関するアピールが見られるが、作中ではヤマハ製のFM音源チップ”YM2612″によるチップチューンを楽しめる。

過去にはセガ・エンタープライゼス(現セガ)の16bitゲームコンソールであるメガドライブや、アーケード基板のSYSTEM-32、富士通のパーソナルコンピューターFM-TOWNSに使用されたパーツとのことで、同機のコアなファンには嬉しいこだわりとして映る部分となるだろう。

 

作中のメインモードにあたるアーケードモードでは道中とボス戦の二段構成で展開する本編ステージの合間に、ルールの異なるボーナスチャレンジが幾度に渡って挿入されたりとバラエティ豊かなステージ展開が待ち受ける。プレイヤーを飽きさせない。

基本的にはスティック操作によるゲームプレイの方がより”それっぽい”雰囲気を味わえるが、本作はガンシューティング的な要素が色濃く出ており、Nintendo Switch版では画面タッチ操作で対象を直接狙える携帯モードが比較的遊び易い傾向にある。

これはPC版が元々キーボード&マウス操作に対応している事に因んで、その代替操作として対応されたものであると思われるが、本作のように多様な操作スタイルの選択肢が用意されているのは嬉しいところだ。

 

ただ、自機と照準マーカーを同時に操作しなくてはならないコントロールシステムや難易度は固定ながらもコンティニュー回数に制限がある点、多くのボス戦では弾幕色の強い攻撃が展開される点など、全体的に玄人向けな印象だ。

多数のボーナス要素が散りばめられているものの、お手軽なシューティングゲームとは言い難く、独特なシステムに慣れない限りは1ステージ進めるのも少々難しい。最終面に辿り着くには相応に練習が必要となるだろう。

 

Flynn’s Arcadeパブリッシングタイトルらしい80年代アーケードゲームを意識したゲームビジュアルやインターフェースはクラシカルなゲームファンを惹き込むには十分な魅力を放っているが、押し寄せるモンスター達や弾幕要素を取り入れたボスの苛烈な攻撃も含めて難易度的には少々辛口な傾向にある。

また、作中に登場する多彩なスコアアイテムが収集要素となっており、更に各ステージには高得点へと繋がる複数の要素が散りばめられている。

 

序盤のステージから激しめの敵の攻勢が絶えず続くため展開はめまぐるしく、ボーナス要素を一つ一つ丁寧に回収するのも一筋縄ではいかないが、繰り返しプレイすることで上達を実感できる作風となっているので、是非何度もチャレンジして各種実績や進捗率の更新に挑んでみて欲しい。

取り分けシューティングジャンルのクラシカルなアーケードゲームに関心が高いという方は、本作「Silver Bullet」を是非お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 7.5

 

良い点

  • 自機と照準の2つを操作する特徴的なコントロールシステム
  • 敵を撃つ程に進化していくボーナスアイテム狙いの熱いスコアアタック要素
  • FM音源チップ”YM2612″を起用して奏でられるアーケードゲームサウンド全開のチップチューン

 

惜しい点

  • 覚えゲーな側面が高く、スティック操作で挑む場合難易度はやや高め
  • コンティニュー回数に使用制限がある
  • 進捗率に関わるアンロック要素が多く、その大半がかなりの数値に到達しないと解放することができない

 

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