Crypt Stalker - プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©Sinclair Strange ©RedDeerGames

 

基本情報

 

タイトル Crypt Stalker
対応機種 Steam/Nintendo Switch など
販売 Sinclair Strange(Steam版)/Reddeer.Games(コンソール版)
開発 Sinclair Strange
発売日 2020年10月30日(Steam版)/2024年3月21日(Switch版)
対応言語 英語
備考 IARCレーティング:12+(ののしり言葉(軽度))

※日本語非対応(ゲームプレイには大きな影響はなし)

 

作品概要

 

「Crypt Stalker」はイングランドを拠点に活動を行うゲーム開発者Sinclair Strangeが開発、販売を手掛けるゲーム作品。国内コンソール版においてはReddeer.Gamesがパブリッシャーを担当。

本作はステージクリア型の2Dアクション。プレイヤーはクリプトストーカーの末裔グラディスを操作して、ピラミッドの地下深くに開かれた魔界の門とそこから現れた悪魔達を封じるのが目的となる。

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操作キャラクターのメインウェポン=鞭といういわゆる”悪魔城ライク”なゲーム内容で、8bit風のドットグラフィックやチップチューンが特徴。ファミリーコンピュータテイストの2Dアクションファンに対しては特に訴求力の高いタイトルとなっている。

 

リンク:Sinclair Strange(X(Twitter))

リンク:Reddeer.Games(X(Twitter))

 

ストーリー

 

(※ゲーム内オープニングデモよりGoogle翻訳、DeepLを元に要約)

 

90回目の日食を迎えし夜。

異界の門が開く、その時がついに訪れた。

 

機会が訪れる度に、異なる地下世界へと繋がるというその門は

砂漠に浮かぶ、呪われたピラミッドの内部にその姿を現した。

地上が地獄と化すその前に、速やかに門から出でし悪魔達を封印しなければならない。

それは訓練された探究者たちの手により、これまでに幾度となく成し遂げられてきた事だった。

 

今回の任務は、そんな探究者の1人であるグラディスの手に委ねられた。

“地下墓地を渡り歩く者”

その末裔である彼女のことを人はこう呼んだ…

‘クリプトストーカー’と!

 

 

 

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン 移動、しゃがみ
Lスティック 移動、しゃがみ
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン 鞭攻撃
Bボタン ジャンプ
Yボタン 鞭と銃の切り替え
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ポーズメニュー

なお、プレイ中頻繁に画面左下で流れる通信会話(テキスト&ボイス)は、ボスカレンとの会話シーンに限りYボタンでスキップすることができる。

 

オプションについて

 

OPTIONS(オプション)で変更可能な各項目について簡単に紹介

 

項目名 効果
FLICKERING 画面のちらつき設定(ON/OFF)
UNLIMITED LIVES 残機無制限(ON/OFF) (ON時はミスしても残機が減らなくなる)
MUSIC VOLUME BGMの音量調節
SFX VOLUME 効果音の音量調節

本作にはいずれのゲームモードにもコンティニュー機能が備わっておらず、残機を全て失った時点でゲームオーバーとなる。腕に自信がないという場合は、「UNLIMITED LIVES」設定をONにしてプレイするのがオススメだ。

 

ゲームモード

 

(※備考欄の文面は各モードの解説文を筆者側で要約したものです)

項目名 備考
ORIGINAL MODE オリジナルの難易度。完全制覇は至難の業。全ステージとセーブ機能を備えています。
CASUAL MODE 「レトロ」な難易度が初めてという方に。このモードではセーブは利用できません
THE LOST SEQUEL あるはずのない続編。新しく挑戦的な6つのステージを試してみて下さい!

「THE LOST SEQUEL」は上2つとは異なり、完全新規のステージによる計6面構成の専用モードとなっている。また、このモードはアチーブメントには対応しておらず、全てクリアしてもこれといった特典はない。

 

画面の見方

:ライフゲージ :残機数
:サブウェポンゲージ :装備中のサブウェポン
:鞭(アイコンには強化状態も併せて表示) :現在のステージとブロック
:銃(サブウェポン) :残り時間
:所持弾薬数(サブウェポン用) :現在のスコア

 

グラディスのアクション

 

武器について

クリプトストーカー・グラディスのメイン武器は鞭。専用の強化アイテムを入手することで、基本威力やリーチの強化が可能。

鞭は振り上げから振り抜いた際の延伸部分まで攻撃判定が伴い、モーション自体の隙も比較的少なく扱い易い。ただし、空中で使う際は狙った場所にタイミングを合わせて打ち込むのが若干難しく、慣れるまで時間がかかる。

 

また、フックがあるポイントでは振り抜き部分を引っかけることで振り子のようなぶら下がりアクションを行うことができる。上記の理由もあって、タイミングが難しい。

 

武器の切り替え

グラディスの武器であるメインウェポンの鞭、サブウェポンの銃は、使いたい方をXボタンで瞬時に切り替えることができる。

ジャンプの高度はほんの少し高めで、空中では方向キー入力を組み合わせることである程度の軌道修正が可能だ。

一方、攻撃を被弾した際にはノックバックを伴い、大きく後ろへと弾かれてしまう。被弾直後には無敵時間が一応発生するがかなり短く、ダメージ覚悟による強引な突破といった戦術は本作では使いにくいので注意。

 

アイテム

ステージ内の随所に配置されているオブジェクト(上画像)を攻撃すると、下記表のアイテムの中からいずれか1つが出現する。出現アイテムの内容は、オブジェクトの配置ポイント毎に一律固定。

 

アイテム一覧

 

アイコン 効果
サブウェポンがLASERに切り替わる
サブウェポンがNEUROに切り替わる
サブウェポンがSPLITに切り替わる
サブウェポンがHI-EXに切り替わる
サブウェピンがGHOSTに切り替わる(*CASUALでは出現しません)

スコアが増加

弾薬が増加(小)
  弾薬が増加(大)

鞭を強化する(1段階目)

鞭を強化する(2段階目)(*CASUALでは出現しません)

ライフゲージを6ポイント回復

残り時間が100増加

残機が1つ増加

 

各種サブウェポンの特徴

LASER

壁や敵本体を貫通する光線を発射。

低威力

NEURO

前方正面に巨大な弾丸を発射。

命中時、周囲に小爆発を発生させる

SPLIT

前方正面に3WAY弾を発射。

展開角度は比較的狭い

HI-EX

命中時、対象の上下左右に衝撃波が発生

GHOST

敵を執拗に自動追尾するエネルギー弾を発射。

一定時間経過するまで消えず、連続で命中する

(*CASUALでは出現しません)

性能的には高威力且つターゲットを自動追尾するGHOSTが最強候補。道中、ボス戦の両面において圧倒的な効果を発揮するが、入手機会はあまり無いので手に入れた際にはきっちり活用していきたい。

なお、いずれのサブウェポンも連射には対応しておらず、一度に二発以上撃つことが出来ない点には要注意。

 

その他のモード

 

HANDHELD GAME

タイトルメニューから選ぶことができる「HANDHELD GAME」は、携帯型ゲームコンソール風の特殊なゲームモード。全4ステージ構成。

「ゲームボーイ」風の専用フレームとモノクロ液晶画面をイメージしたビジュアルが特徴で、元のモードに比べて鞭攻撃やジャンプの挙動が大きく異なるなど操作感がゲームボーイ用ソフト「ドラキュラ伝説」(1989/コナミ)に寄せたものとなっている。

OPTIONの「UNLIMITED LIVES」がOFFの設定でプレイする場合は残機の初期値が0になっており、1度でもやられるとゲームオーバーとなってしまう。

他モード同様に、各ステージはクリア済みの範囲であれば開始地点を選んでスタートが可能。

 

THE LOST SEQUEL

“あるはずのない続編”という設定による新規ステージのみで構成されたおまけモード。全6ステージ構成。他のモードと比べて、道中の難易度は一際高い。

雪渓、チャイナタウン、高速道路など、本編では見られない異色なシチュエーションのステージ構成が特徴で、ボスも全て新規キャラクターばかりで構成されている。

一度クリアしたステージであれば、ゲーム開始地点として選べるようになる。

 

CHALLENGES

各出題条件を満たした状態でのステージクリアに挑むチャレンジング形式の特別モード。

時間やジャンプ回数の制限など、計6種類の課題に3ステージずつが用意された全18のチャレンジがプレイヤーを待ち受ける。

 

BOSS RUSH

ORIGINAL MODEに登場する全9体のボスとの連戦を行い、全てを撃破するまでのタイムを計測するタイムアタック的なモード。プレイするためには、先にORIGINAL MODEをオールクリアする必要がある。

3体撃破毎にアイテム部屋へと運ばれるので、上手く利用しよう。

 

プレイ時の所感メモ

 

・Ver.1.0.0現在、ORIGINALモード、CASUALモード、HANDHELD GAMEモード、THE LOST SEQUEL、の全てのモードで獲得スコアが共有される現象を確認している。

この現象はゲームを再起動するまでの間は継続したままとなる。

 

・サブウェポンの弾薬数は、各ステージクリア毎に初期数値(6)にリセットされてしまう。

溢れた弾薬はボス撃破時に残り時間同様スコアに加算されるが、本作で得点を稼ぐ意味合いは薄い。ボス戦でサブウェポンが過剰に余っているようなら積極的に使っていこう。

 

 

プレイ後の感想

「Crypt Stalker」はスクリーンショットからも窺えるように、見た目通りの8bitスタイルの「悪魔城」ライクな2Dアクションゲームだ。

といっても、ゲームシステムこそ本家に寄せてはいるが、冒険の舞台はピラミッドを始めとした砂漠の世界。シリーズファンにはお馴染みの西洋モンスターや吸血鬼は本作ではなりを潜めており、登場する敵やステージはいずれもオリジナリティに溢れる構成となっている。

 

悪魔城系列としては全体的に難易度は抑え目で、これについてはオプションに”残機無制限”機能が標準で搭載されている点も攻略のし易さに一役買っている所はあるだろう。

ただし、全体を通して道中の敵の凶悪さはそれほどではない反面、ステージギミックやノックバックによる画面外への落下事故死がクリアまでの道のりを嶮しいものにしている。蛇行しながら画面を横切るコウモリ等は特に厭らしい敵の代表格だ。

 

一方、道中の攻略難度に比べると各ステージボスは一度慣れてしまえばそこまでの手強さを感じさせない者ばかり。作中のサブウェポンがどれも使い勝手が良いため、弾薬に余裕さえあれば下手に鞭で戦うよりも銃一本で戦う方が楽に勝ててしまうケースも少なくない。(勿論、各ボスの攻撃を最低限回避出来ることが前提の話ではあるが)

 

Reddeer.Gamesではお馴染みの大幅な割引き販売スタイルは今作でも行われており、購入タイミング次第では199円という安価での入手が可能。様々なプレイモードが詰まった本作のゲーム内容を鑑みれば大変コストパフォーマンスに優れる一作と言えるだろう。(先行のSteam版が、元々低価格販売のタイトルではあるのだが)

 

8bit系悪魔城ライクとしては操作キャラクターが少し身軽過ぎるのがらしくないところだが、ゲーム自体は堅実な出来で大きな不具合もなく快適にプレイできる。ゲームモードが豊富なのも遊び応えがあって嬉しいポイント。とりわけ、他モードとは完全にプレイ感が異なるGB風の”HANDHELD GAME”モードは必見だ。

 

2Dアクションファン、とりわけ旧作「悪魔城」シリーズファンという方は、本作「Crypt Stalker」を一度是非お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 7.5

 

良い点

  • 8bitテイスト&ステージクリア型の正統派キャッスルヴァニアライク2Dアクション
  • パブリッシャー定番スタイルによるセールの機会が多く、安価で入手し易い(※そもそも、先行のSteam版の標準価格も僅か数百円台と安価)
  • GB風の「HANDHELD GAME」や新規ステージだけで構成された「THE LOST SEQUEL」など、本編以外にもゲームモードが充実している

 

惜しい点

  • 動きが比較的ドッシリしていた本家と比較すると、アクションがスピーディーで操作感が若干異なる
  • 意地悪な仕掛けによって歯応えのある道中に比べて、ボスキャラクターは総じてあまり強くない
  • 残機無制限モードの搭載により、これを使用した場合は各ステージ攻略における緊張感が大きく下がってしまう

 

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