ドラゴンズレア トリロジー - プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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Dragon’s Lair, Space Ace and Dragon’s Lair 2: Time Warp are registered trademarks of Bluth Group, Ltd. ©2020.

Character Designs ©1983-1991 Don Bluth.

All audio, visuals and concept are used under the exclusive license of Dragon’s Lair LLC.

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©2020 Digital Leisure Inc. / Licensed to and published by Rainy Frog LLC.

 

※本項では基本的にNintendo Switch版の紹介を行っていますが、「作品概要」内の一部に他機種版の情報を併記している箇所がございます。あらかじめご了承下さい。

 

基本情報

 

タイトル ドラゴンズレア トリロジー
対応機種 Steam,Nintendo Switch,PlayStation4 他
販売 レイニーフロッグ
開発 Digital Leisure Inc.
発売日 2020年12月24日(Switch版/PS4版)
対応言語 日本語,英語

赤字:Switch版のみ)

備考 CEROレーティング:B(12歳以上推奨)(恋愛、セクシャル、暴力)

 

作品概要

 

「ドラゴンズレア トリロジー」(「Dragon’s Lair Trilogy」)はカナダ・オンタリオ州のゲームディベロッパーDigital Leisureが開発を手掛けるゲーム作品。日本でのパブリッシングはレイニーフロッグが担当。

本作は80年代にCinematronicsよりアメリカ圏でアーケードゲームとしてリリースされた「Dragon’s Lair」を含む、3タイトルのLD(レーザーディスク)ゲームを1本に収録したアーカイブコレクションタイトルだ。

 

基本的には、2010年代に北米、及び欧州圏でWii用タイトルとして登場した同名作に準拠した内容で、以降も各時代毎にSteam、PlayStation3、4といった各プラットフォームへの移植が行われた。

収録タイトルの中核を担う「ドラゴンズレア」については、1983年稼働のオリジナル版を元に、インターフェースの調整を中心とした現代的なアレンジに加え、完全オート操作による本編視聴モードと言った新要素を追加。更には、当時の各種関連オフィシャルPVもボーナス要素として収録されていたりと、単なる移植に留まらない資料的価値の高い内容となっている。

 

今回紹介するNintendo Switch版は、イーショップにて2020年末より配信を開始しており、ハードの特性を活かしたTVと携帯モードの両方で楽しむことが出来るのが最大のポイント。

なお、収録タイトルについてはSteam版、及びx-boxの販売ストアでは各種タイトルの単品販売も行われているが、イーショップ及びPS Storeでは3作品がセットになった「トリロジー」のみがイーショップ内で取り扱われている。

 

リンク:Digital Leisure(X(Twitter))

リンク:Rainy Frog(X(Twitter))

 

収録タイトル

 

Dragon’s Lair(ドラゴンズレア)

(オリジナル版稼働:1983年)

勇敢な騎士「ダーク」は、ダフネ姫をドラゴンから守るという任務を請け負い、早速、巣窟である魔法の城への潜入を試みる。

しかし、城内には多数の危険な魔物や、侵入者を阻む様々な障害が待ち受けていた―

 

映画製作者ドン・ブルースのプロデュースによるCinematronics初のLDゲームタイトル。

数十年に渡って様々なプラットフォームに移植されており、更に本作を元にした同名テレビアニメ版も存在する。

Dragon’s Lair 2: Timewarp(ドラゴンズレア2 タイムワープ)

(オリジナル版発売:1991年)

悪の魔法使い「モードロック」により、時の狭間へと連れ去られたダフネ姫の足跡を追ってダークは再び冒険へ。

死の指環が姫の指へとはめられる前に、彼女を取り戻さなくてはならない。もはや一刻の猶予もないのだ—

 

「ドラゴンズレア」より実に8年越しとなる正式な続編タイトル。基本システムはそのままに、宝物の収集といった新要素を追加。

家庭用ゲームとして企画された作品で、アーケード版は未登場。

Space Ace(スペースエース®)

(オリジナル版稼働:1984年)

地球上で最高の勇気と強さを持つと評されし、選ばれた若者「エース」と「キンバリー」。

しかし、野心溢れる悪の司令官「ボーフ」の魔の手に2人が落ちたことにより、地球に危機が迫りつつあった—

 

上記2作とは毛色の異なる、スペースアドベンチャーテイストの作品。

「ふしぎなメルモ」を彷彿とさせる、主人公エースのブーストアクション・急成長パワーアップは特に印象的。

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン インタラクト(方向指定)
Lスティック
Lボタン
ZLボタン
-ボタン ポーズメニュー

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン インタラクト(武器)
Bボタン キャンセル/戻る
Yボタン
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン

各対応ボタンはゲーム開始前に表示されるヘルプウィンドウで確認が可能。キーコンフィグは不可。

 

遊び方

ゲーム本編がフルアニメーションに添って展開。特定のシーンで、▲や⚔などの計測器(ゲーム内ヘルプ表記まま)アイコンが黄色く点灯する。

この指示に従った操作を迅速且つ的確に入力して、各シーンを突破していくのがゲームの目的だ。

 

ただし、入力タイミングや入力間隔は一定しておらず、あくまで各シーンのヤマに添う形で計測器が点灯することもあり、ゲーム本編はかなり変則的なテンポで進行していく。

シーンによっては入力受付の時間がかなり短かかったり、そもそもの計測器が何の反応も示さなかったりと、少し遊びにくさを感じる場面も見られる。

本作に臨む上で何よりもものを言うのは、各計測器が点灯するタイミングに対する暗記力と入力への反射神経。幾度ものミスを経てパターンを少しずつ熟知していくのが全編攻略のコツだ。

 

各タイトル毎のオプション一覧

 

各タイトル毎に、オプション項目の組み合わせやその仕様が細かく異なっている。

以下ではタイトル別にオプション項目の簡易対応表と、各モードの説明を簡単に紹介。

 

DL DL2 SA
ライフ数設定
動作ビープ音
動作ガイド
アーケード筐体
モード切替
難易度

 

ライフ数設定

リトライが可能となる残機数の設定項目。

各タイトル共に「3」と「5」のどちらかから選ぶことができる。

 

動作ビープ音

測定器の場面で、誤った操作をした場合に鳴るブザー音の設定項目。

オフにした場合は音が鳴らなくなる。

 

動作ガイド

「動作ガイド」はオフにした場合、各場面での操作指示が一切画面上に表示されなくなり、ただでさえ高い難易度が大幅に上昇してしまう。そのため、基本的にはオンのままの方が遊び易い。

ステルスプレイのような、特殊なゲームプレイが好きというチャレンジブルなプレイヤーであれば試してみるのも一興となるだろう。

 

アーケード筐体

画面デザインを2タイプから選択可能。

「ノーマル」を選んだ場合はアニメーションを全画面表示。計測器は画面上の中央下部にアニメーション上へと直接表示されるスタイルとなる。

「アーケード」を選んだ場合は、ゲームマシンの外観ビジュアルが付いた専用のUIに変化。

コントロールパネル部分が視覚表示されると共に、計測器もそれに沿った場所に出現するようになる。

一方、プレイ画面であるモニターに該当する表示領域は全体的に小さくなる。

 

モード切替

「ドラゴンズレア」「ドラゴンズレア2」の2タイトルのみ調整が可能で、両タイトル間で変更による効果は異なる。

「ドラゴンズレア」では、主人公ダークが死ぬごとに新たなシーンから始まる「アーケード」、次のシーンに移るためにはクリアが必須となる「ホーム」の2種類から選択が可能。

「アーケード」でプレイする場合は、”ミスする毎にいきなり別の場面へ飛ばされる”という特殊な仕様を理解していない場合は混乱を起こしやすい。一般的なステージリトライのように同じシーンから再挑戦したいのであれば、ここでは「ホーム」を選んでプレイしよう。

 

「ドラゴンズレア2」では、全ての本編シーンを含む「オリジナル」、特定のプラットフォーム移植版準拠の”一部のシーンのみで内容が再構成された”「ディレクターズカット」の2種類から選ぶことができる。

要するに全編ノーカットにあたるのは前者の「オリジナル」の方ということになる。

「2」ではスコアシステム自体が搭載されていないこともあり、両モード毎でプレイの結果に何か差が付くといったことは特にない。モードはどちらでも好きな方を選んで良さそうだ。

 

難易度

「ドラゴンズレア」ではノーマルとハードの2種類、「スペースエース」ではカデット、エース、キャプテンの3種類の中から選ぶことができる。

インタラクト場面での入力受付時間が変動するなど、より判定が厳しくなる形で難易度となって反映される。

 

プレイ後の感想

「ドラゴンズレア トリロジー」では、全世界においてレーザーディスクゲームの先駆けとなったタイトル「ドラゴンズレア」に端を発する3本のタイトル群を一挙に収録。

映画製作者であるドン・ブルースの手によって生み出された、クラシカルなセルアニメーションを全編に渡って高画質でじっくりと堪能することができる。

 

LDゲーム全般における基本的なゲームシステムは、いずれもスタンダードなインタラクティブシネマ方式によるもので、QTE(クイックタイムイベント)システムの始祖とも言うべき単純明快且つシンプルなルールは、一見入り易さがある。

一方で、入力操作において極めて高い反射神経を要求される『難易度の高さ』に関しては、大いに人を選ぶポイントとなる点は否めない。先に進めたくとも、慣れない内は何度も躓いてしまうだろう。

攻略のためには、計測器の出現ポイントやその場毎の対応操作など、全編においての暗記がほぼ必須となり、これについては繰り返しプレイしてパターンを覚えていく必要がある。

 

収録タイトルを一つ一つ遊び比べてみたところ、アーケードゲームとしてデザインされた他2タイトルに比べて、家庭用向けとして登場した「ドラゴンズレア2」は序盤の難易度が控え目になっている。

そのため、3タイトルの中では比較的とっつき易い印象を受けた。

また各タイトル共、場面転換毎に大まかながらチャプターによる区分けが行われているが、「ドラゴンズレア2」に限っては1チャプター辺りの尺が少し長めになっていると感じられた。

 

「ドラゴンズレア」という作品は、移植自体はこれまで何度か多数のプラットフォームに向けて行われており、名前だけは聞いたことがあるという方も中にはいることだろう。

数ある移植版の中でもファミリーコンピュータ版は特に印象的で、オリジナル版のLDゲームデザインを廃し、横スクロール方式の2DACTというもはや完全別物とも言える大胆なアレンジっぷりだ。

本家と比べてゲーム性は大きく異なる一方で、コアなアクションゲームファンの間では高い難易度で知られているが、原作譲りとも言うべき滑らかなアニメーションについては一見の価値あり。

 

また、SNESこと海外版スーパーファミコンのSuperNesでは「スペースエース」も過去にリリースされており、こちらも前者とはタイプの異なる2DACTアレンジ作品となっている。

こちらも原作の雰囲気は残すと共に、原作の各シーンを上手く落とし込んでいる内容となっており、国内では未発売であるのが残念なところだ。

 

更に「ドラゴンズレア」には、オリジナル版の開発スタッフ3人によるクリエイターインタビューがボーナス要素として収録されている。当時の制作秘話を窺い知ることができる日本語字幕付きのムービーコンテンツだ。

映画作品のDVDやBlu-rayの映像特典を彷彿とさせるその内容は、作品ファンのみならず、LDゲームに関心があるという方にとっては見応えのある資料として楽しめるはずだ。

 

各収録タイトル共にゲーム本編に関しては、LDゲーム特有の「入力受付の短さに起因する、理不尽とも言える難しさ」が、どうしてもマイナスイメージとして捉えられ兼ねない危うさを抱えている。

それが原因で、”もはや攻略自体を断念した”という方も決して少なくはないと思われるが、このトリロジー版では「ボーナス」の「ゲームを見る」機能を利用して、全編を一気に通しで視聴してみる、といった楽しみ方もある。

移植にあたっての機能の充実化により、上記のような本来のスタイルから逸脱した楽しみ方が出来る点もまた、コレクションタイトルならではの特権であると言えるだろう。

 

ゲーム本編の難しさは置いておくとしても、クラシカルなアニメーション映像を高画質で堪能することができるという、その一点を以てしても本作の価値は十分にある。

これまで本シリーズに触れたことがなくとも、LDゲームに興味があるという方にとってはマストバイとなる一本だ。

 

ゲーム史におけるインタラクティブシネマの祖とも言うべき古典「ドラゴンズレア」を含んだ「ドラゴンズレア トリロジー」。

レーザーディスクゲーム3作品の魅力を本作にて思う存分にご堪能あれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) .5

 

良い点

  • QTEの始祖ともなった、”簡単操作でセルアニメーションに干渉(インタラクト)する”という歴史的ゲームデザイン
  • ボーナス機能のオートプレイモードにより、ゲーム本編の全アニメーションを自由に視聴して楽しむことができる
  • 映像全般の高画質リマスター化に加え、関連PVを含む各種ボーナスコンテンツによる資料的価値の高さ

 

惜しい点

  • 各タイトル共に、全体的な操作受付入力の判定がほぼ一瞬とも言える短さになっており、異常に難易度が高い
  • プレイ中は各種操作入力のサインを見逃さないように注視しがちで、操作者自身が折角のウリであるアニメーションを楽しむ余裕がない
  • ゲームデザイン的に全編に渡る攻略が、反射神経と暗記力のみに頼ったものになる

 

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