Hammer Kid(ハンマーキッド)-Switch- プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

スポンサーリンク

©Asylum Square

(※上画像はVer.1.0時のタイトル画面で、Ver.1.2より変更されています)

 

基本情報

 

タイトル Hammer Kid
対応機種 Steam/Nintendo Switch
販売/開発 Asylum Square Interactive(Steam版)/Gameforge 4D(Switch版)(※)
Jochen Heizmann
発売日 2021年12月16日(Switch版)/2022年3月2日(予定)(Steam版)
対応言語 英語,ドイツ語
備考 IARCレーティング:7+(暴力(軽度))

※日本語非対応(ゲームプレイにおける影響は特になし)

 

作品概要

「Hammer Kid」(「ハンマーキッド」)はドイツのクリエイターJochen Heizmann氏が開発を手掛けるゲーム作品。パブリッシングは現在、Steam版をAsylum Square Interactiveが、NintendoSwitch版をGameforgeの関連会社であるGameforge 4D GmbHがそれぞれ担当。

スポンサーリンク

(※リリース当初はNintendoSwitch版のパブリッシングもAsylum Square Interactiveが担当していた)

ゲーム内容はタイトルに倣い、ハンマーを駆使した攻撃アクションを前面に出した16bitテイストの2Dプラットフォーマー。平和な村に侵攻を開始したシモン・スピットファイア率いる魔物の進行を食い止めるべく、一人の少年が立ち上がるといった物語となっている。

 

リンク:Jochen Heizmann(Facebook)

リンク:Asylum Square Interactive(Official Site)

リンク:Gameforge(Official Site)

 

操作方法

 

(Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン (左右)移動、(降りられる場所で下を入力)下の段に降りる
Lスティック 同上、(任意の方向に倒す)エイム(※投擲利用可能な時期限定)
Lボタン
ZLボタン (押している間)エイムモード
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン ジャンプ
Bボタン ジャンプ、(下入力中)ローリング/(乗り物に搭乗中、下と同時に入力)降りる
Yボタン パンチ、各種ハンマーアクション/(長押し)チャージ(※使用可能な期間が限定される)
Xボタン
Rボタン パンチ、各種ハンマーアクション/(長押し)チャージ、(エイム方向にハンマーを)投げる(※使用可能な期間が限定される)
ZRボタン
+ボタン ポーズ(一時停止)機能

 

システム

 

「Hammmer Kid」で主人公の少年が利用可能なアクションはジャンプとハンマー攻撃の2種類に大別される。それぞれに派生アクションが存在するので下記で紹介していこう。

 

ジャンプアクション

Bボタンで発動するジャンプアクションはシンプルなジャンプに加え、本編進行ごとに2段ジャンプや壁蹴りといった派生アクションも順次利用可能となる。

LEVELクリアは元より宝石回収においても、共に極めて重要なアクションとなるが、取り分け壁蹴りは確実に狙った場所へと飛べるようになるには少しコツが要る。上手く連続で繰り出せれば壁をどこまでも登っていくこともできるので、操作に慣れてきたら連続壁蹴りを試してみて欲しい。

 

ハンマーアクション

主人公の少年の基本攻撃アクションはYもしくはRボタンで繰り出す事ができるパンチだが、随所に点在する”剣の絵が描かれたブロック”をジャンプで下から突き上げるとハンマーが出現。これを取ることで、ハンマーを使ったアクションを利用可能となる。

ハンマーにはいくつかの種類が存在し、特定のステージで習得用の特別なハンマーアイテムを獲得する毎に新たなアクションや効果を習得。以降、ミスして素手状態となった場合でも上画像のハンマーを入手すれば再び使う事ができるようになる。

LEVELの進行に応じて、順次新たなタイプのハンマーが登場する仕組みとなっているが、以下ではその種類を紹介。ジャンプアクションの強化をもたらすブーツアイテムについても併せて掲載していこう。

 

アイテム 外見 効果
Rスティックで投げる方向を調整後、Rボタンを押すと狙った方向へとハンマーを投げる。Yボタンを押している間はチャージ可能で、放すと正面前方へと投げる。

放たれたハンマーは一定距離を飛んだ後は地面に落下。一定時間後、キッドの手元へと自動で戻って来る特徴を持つ。遮蔽物にあたると跳ね返る。

LEVEL2で初登場。以降、ハンマーを所持していない状態で武器ブロックを叩くと出現する。

(落下地点に足場がない場合はそのまま紛失してしまい、再びハンマーアイテムを取得する必要がある)

キッドの正面前方へブーメラン状の軌道のハンマーを投げる。最大2連射可能。LEVEL9で入手可能。
ハンマーの先から小型弾を発射する。ハンマーアイテムを取得する毎に前方正面へと単発、3方向、5方向同時発射の最大3段階へと変化。LEVEL30で入手可能。
壁に密着中、飛びたい方向にキー入力とほぼ同時にジャンプボタンで壁蹴りを発動できる。上手く連続でつかえばそのまま壁を登っていく事が可能になる。LEVEL13で入手可能。
ジャンプ中、任意のタイミングでもう一度ジャンプボタンを押すことでダブルジャンプが可能となる。LEVEL3で入手可能。
LEVEL30で習得した小型弾が、ボタン押しっぱなしで自動連射可能となる。LEVEL36で入手可能。
受けるダメージを1回分無効化してくれる。ストック不可。ハンマー所持中に武器ブロックを叩くと出現することがある。

 

ただし、本作の”ゲーム進行に連れて変化するアクション”の内、ハンマーについては懸念点もある。それまで手に入れてきたアクションの中から自由に選べるというスタイルではなく、習得後に随時上書きされていく。つまり、“それまで使ってきたハンマーアクションは、新たなアクションを入手することで上書きされて使えなくなってしまう”という仕様となっている。

こういった特徴のため、初めてプレイする際はゲーム進行ごとに新たなハンマーのアクションに慣れる必要がある。新しいアクションが登場するごとにその性能と性質をしっかり覚えていこう。

 

宝石

ステージ毎の収集要素となる宝石は、緑色の小型と赤色の大型の2種類。

緑色はステージ毎に決まった個数、赤色はステージ毎に3個がそれぞれ隠されている。ステージの隅から隅を入念に探して全回収を目指してみよう。

 

ステージリザルト

各LEVELをクリアするとリザルト画面へと切り替わり、赤の宝石、緑の宝石の回収率とクリアまでのタイムがそれぞれ表示される。

宝石についてはセーブデータを問わず、過去のプレイで既に回収した分についてはゲーム内で記憶される仕様なので、取りこぼしがあるようならば次周以降のゲームプレイで該当ステージを入念に探してみよう。

 

プレイ後の感想

「Hammer Kid」はこの上なく基本に忠実なステージクリア型のサイド2Dアクションで、グラフィックこそ16bitテイストながらシンプルな操作系から成るゲーム内容は限りなく8bitテイスト寄りで、年代的には”88~89年付近のアクションゲーム”を彷彿とさせる作りだ。サウンドについては総楽曲数こそ少ないが、Amigaなどの往年の欧州レトロゲームサウンドを感じさせ、2020年代においては新鮮味もある。

一方でステージ構成に関しては、難易度の振れ幅が極端な傾向にあり少々ちぐはぐに感じる部分も見られた。

3タイプあるハンマーのアクションについては、体感では中盤にかけてお世話になるブーメランタイプのものが一番使い心地が良い反面、最後に入手可能なショット系効果のもの共々「ハンマーである必要性を感じない」効果なのには少し疑問に感じた。獲得毎に好きなアクションを選べる方式であれば更に遊び易さも向上したのではなかろうか、と惜しまれた部分でもある。

 

その他、細かいところでは終盤のLEVEL39のみリスタート時の読み込みが異様に長くなっているのが唯一気になった点ではあるが、レトロ風アクションゲームとしての完成度自体は決して低くくはなく、ドットグラフィックも80年代ゲームに馴染みあるプレイヤーには安心感を覚える仕上がりだ。

また本作は日本語非対応となっているが、ゲーム内に登場するテキスト数自体はほんのわずかでストーリー性も薄めであるため、純然なレベルクリア型アクションゲームとしてプレイに専念することができる。

 

後に本作はパブリッシングを担当するAsylum Square Interactiveよりレガシータイトルに認定され、Steam版についてはOSTと共に無料公開タイトルとなった。素朴な見た目さやクセの強い面を含め、”昔ながらのシンプルなサイド2Dアクションを遊びたい”といったニッチな需要にある程度応える内容となっているので、本稿を読まれた上で気になった方はお試しあれ。

 

なおSteamでの展開を中心に、本作のゲームシステムをそのまま受け継いだ新作「Tiny Thor」の配信日が2023年6月5日に決定した。

こちらは現在、デモ版がダウンロード可能となっているので気になる方は要チェックだ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 5.5

 

良い点

  • ジャンプとハンマー攻撃の2つに絞られたシンプルなアクション
  • 全40面構成の程よいゲームボリューム
  • 中間色パレットも含まれた色味の良い16bit風グラフィック

惜しい点

  • 一部のステージにおける残り数個分の宝石の隠し箇所が巧妙で、発見における難易度が異常に高い
  • ステージ進行が一方通行のため、通り過ぎたステージについては同じセーブデータ内で自由に選択して再挑戦することができない
  • 全編を通していずれのボスも攻撃パターンが単調気味

 

関連記事

©2014-2020 Gelato Games Ltd. Licensed to and published by Rainy Frog LLC.     基本情報   […]

 

ステージ紹介

 

最後に、冒険の舞台となる各レベルをスクリーンショットと簡単な説明で紹介していこう。

(※以降、ゲーム内容に関するネタバレを含む記述が含まれています。読み進める場合はその点においてご留意下さい)

 

 

 

LEVEL1~10

主人公が住む小さな村から始まり、山と緑と遺跡が中心となる区間。序盤から登場する毒ヘビは一番基本的なリーチの長い攻撃を繰り出すため、ハンマーが無い状態では危険な相手となりうる。

宝石回収においては、一見は壁に見えても通り抜けられる箇所もあり、その奥に眠っているというパターンが何度か見られる。コンプリートを目指すなら地形に注目して、怪しい箇所を隅から隅まで調べてみよう。

 

LEVEL11~20

新たに入手可能な壁蹴りを駆使しないと突破できない場面が随所に登場。特にLEVEL17は壁蹴りを応用したテクニックが随所で要求され、全40面中でも屈指の難易度を誇る。時折登場する画面下方の水路は落下すると即死となるので、要注意。

 

LEVEL21~30

アクションゲームにおける氷結ステージのセオリー通り、足場はどこも足元が滑るために制御が困難。更に後半に登場する強制スクロール面では、宝石の取りこぼしに気をつけたい。

 

LEVEL31~40

終盤エリアで、最も脅威となるのがステージ下方から競り上がってくる溶岩の波。迅速に動かないと足場が飲み込まれ、間に合わずに死を覚悟する他ない。何度も挑戦して最適なルート(足場)取りを確保するよう努めたい。最終ボス「シモン・スピットファイア」はもう目前だ。

 

 

スポンサーリンク