ハイパー・ユーフォリア ー プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©Cat Hui Trading LLC.
Published by Waku Waku Games G.K.

 

基本情報

 

タイトルハイパー・ユーフォリア
対応機種Steam,Nintendo Switch|2
販売わくわくゲームズ
開発キャット・ホイ商事合同会社
発売日2026年5月22日(Steam版)/2026年8月27日(Switch版)
対応言語日本語, 中国語 (簡体字), 中国語 (繁体字)

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイ可能。ただし、一部、ソフト内で言語を変更できる場合有り。

備考IARCレーティング:12+(軽い暴力、性的ほのめかし)

 

作品概要

 

「ハイパー・ユーフォリア」は日本のゲームディベロッパーキャット・ホイ商事合同会社が開発を手掛けるゲーム作品。全プラットフォームにおいてのパブリッシングはわくわくゲームズが担当。

本作はコマンド選択方式によるクラシカルなスタイルのアドベンチャーゲーム。”超念動力”を持つ探偵「超力神探」(ちょうりきしんたん)の2人組、天堂真有架(てんどう・まゆか)と、土神(つちがみ)エリザベスのコンビが、殺人事件の捜査に挑む活躍を描いた物語である。

 

Cat Adventureシリーズの第一弾として打ち出された本作は”サイケデリック広島旅情百合サスペンスホラー奇譚”といった独特なジャンル名を提唱しており、この一文はタイトル画面に冠している他、ゲーム中のオートデモ内でも大々的に紹介している。また、作中では同開発元が手掛けたアクションシューティングゲーム「超翼戦騎エスティーク」のセルフパロディも見られる。

 

リンク:許茶猫電子遊戯貿易公司|キャット・ホイ商事合同会社(Official Site)

リンク:駒林貴行(制作者)(X(Twitter))

リンク:わくわくゲームズ(X(Twitter))

 

あらすじ

 

(※公式サイト内の【STORY】、及びゲーム内プロローグより該当箇所を引用)

 

H市水郷公園に突如現れた爆散死体!

これを超念動力による殺人だと断定した地元警察は、地元で唯一の超力神探(超念動力を持つ探偵)である少女2名に調査を依頼したのであった。

 

超念動力も賢さも落ち着きもあんまりない少女たちが最後に見るものは果たして……!

いや、本当に何なんだろう……

サイケデリック広島旅情百合サスペンス奇譚 開幕!!

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
Lスティックカーソル操作
方向ボタンカーソル操作
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン決定、テキスト送り
Bボタン前の画面に戻る
Yボタン
Xボタン
Rボタンバックログの表示
ZRボタン
+ボタン

 

登場人物

 

「ハイパー・ユーフォリア」劇中に登場する主要な人物を紹介。

天堂真有架(てんどう まゆか)

21歳。埼玉県H市にある全能私立探偵社でエリザベスの助手として働く。

空き缶が転がるレベルの超念動力を持っている。

 

土神(つちがみ)エリザベス

24歳。全能私立探偵社の代表。電気を消すことができる超念動力を持つ。

口が悪く、警察に強い怨みを持っているようだが…?

オスカー

5歳。探偵社で飼っている猫。マンチカンのオス。

実はサイキック・キャットで人の言葉が分かるようだが、対話ができるかはまた別の話。

新田刑事

50歳。ネズミ捕り以外能がないと噂のH市警察署の刑事。

超力神探である2人に、とある殺人事件の調査を依頼する。

and more…

 

ゲームの進め方

 

画面の見方

本作のゲームシステムはコマンド入力スタイルの、クラシカルなアドベンチャーゲームを踏襲したものとなっている。

場面毎に進行上必要なコマンドは、右側のコマンドメニュー内に表示される。セーブ、ロード、オプションといった各種機能もここから利用可能となっているので初めてプレイする際は併せて確認しておこう。

 

オプション関連

 

ゲーム内のコマンド「オプション」選択時に、ゲーム内の様々な設定が可能。項目は以下の通り。

BGM音量BGM音量の調整(0~10)
SE音量効果音の音量調整(0~10)
FDDアクセス音っぽいSEFDD(フロッピーディスクドライブ)の読み込み音を再現した効果音の切り替え(オン/オフ)
背景画像BG(背景画像)の色数設定(単色/4色)
CRTフィルターCRT風画面フィルターの設定(オン/オフ)
明るさ画面の明るさの設定(1~5)
RGBのズレ色収差(RGBのズレ)の強度設定(1~5)
走査線の濃さスキャンライン(走査線)の濃度設定(1~5)
未読スキップ未読スキップの設定(オン/オフ)
文字フォントテキストのフォント変更(8bitなフォント、フォントPRO-68Kの2種類)
言語言語の変更(日本語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)の3種類)

 

セーブについて

本作の進捗状況の保存は「セーブ」から手動で記録するスタイルとなっている。セーブ用のスロットは最大で5つ。

章クリアのタイミングでは毎回セーブを促すアナウンスが入るので、なるべく実行しておくといいだろう。

 

オートデモ

スタートメニュー画面で「6.オートデモ」を選択、もしくは30秒程度無操作状態で放置していると、ゲーム紹介用のオートデモが自動的に開始される。

オートデモ視聴中は左上に「AUTO DEMO!」の表記が点灯した状態となり、テキストは自動的に送られていく。デモを途中でキャンセルしたい場合は、Aボタンを押すとスタートメニュー画面へと戻る事が可能。

内容的にはキャラクターや作中カットのダイジェスト紹介が中心の、公式PVに準じた構成となっているので、プレイ開始前に一通り観ておくと本作のテイストをある程度掴むことができるはずだ。

 

プレイ後の感想

キャット・ホイ商事合同会社が提唱する”Cat Adventure”シリーズ第1弾として制作された「ハイパー・ユーフォリア」。本作はインターフェースからも伝わるように、往年のPCゲームの趣きを感じさせるコマンド選択式アドベンチャーゲームだ。

エピソード制による本編ストーリー、物語の節目毎に唐突に挿入される次回予告といった作中の構成は、OVA*シリーズ作品をゲーム上で鑑賞しているかのような感覚に近いもので、あくまで主観ではあるが、本作の操作性や美術周りの洗練度を加味するとどちらかと言えば90年代前半のADV作品オマージュといったイメージが強い。

(*オリジナル・ビデオ・アニメーション。VHSやDVD、Blu-rayといったメディア媒体に向けて制作、販売展開を行うアニメ映像作品)

 

一般的にこの手の形式のアドベンチャーゲームは場面毎に必要なコマンドをプレイヤー側で試行錯誤しながら進めていく作品が多いが、本作に登場する重要なコマンドは「見る・調べる」、「話す」、「持ち物」、「移動」程度だ。

この4種類を交互に使っていくことでストーリーは芋づる式で進んでいくので、選択に詰まるといった部分はほぼ見られない。往年のアドベンチャーゲームのテイストを現代風に演出した”その雰囲気”を楽しんで欲しい、といったスタンスなのかもしれない。

 

殺人事件が物語の始まりとしながらも、探偵少女2人(時々ネコのオスカーも加わる)による漫才のような掛け合いが頻繁に飛び出すこともあり、オートデモやあらすじで流れるナレーションの語り口も軽妙でその作風はシリアス…と呼ぶには些か程遠い。

加えて、話の展開上は特に必然性のないお色気シーン(レーティングや時代的なコンプライアンスへの配慮もあってか、表現は極めてマイルド)、といった当時のPCアドベンチャーゲームならではの”お約束”も散りばめられているなど、この手のゲームファンにとっては嬉しくなりそうなポイントも抑えられている。

作中のノリはいい意味でも悪い意味でも、当時風なオタクテイストをそこかしこに感じられるものとなっており、果たして現代においても通じるかどうかは未知数といった懸念はある。システム面も含めたノスタルジックな作風と、登場人物同時の軽妙な掛け合いやナレーションのクセを伴うテキストを楽しむのが本作との向き合い方と言えるだろうか。

 

本編読了までの所要時間はゆっくりめでもおよそ2時間程度と、短すぎず長すぎない程良い加減のボリュームとなっている。その上でクリア後にはおまけが用意されていたりと、ユーザーに対するサービス精神も忘れない。作中はジャンル名にもある”旅情”というキーワードに添って、広島をメインの舞台に据えた二人の旅道中の様子にも注目。

また、作品概要の項目でも示唆したが、同社が手掛けるシューティングゲーム「超翼戦騎エスティーク」のプレイ経験があるユーザーにとっては、ちょっとしたサプライズが作中に用意されている。どんな内容となっているのかは、是非実際にプレイして確かめてみて欲しい。

 

物語的には本作単体で程良くまとまっている事から、続編が登場するかは全くの未知数といったところだが、”キャットアドベンチャーシリーズ”、と謳っている以上は全く新たな登場人物同士による物語でも構わないので、今後のシリーズ継続を大いに期待したいところだ。

古典的なPCアドベンチャースタイルのゲーム作品に関心のある方は、本作「ハイパー・ユーフォリア」をお試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中)7.5

 

良い点

  • 90年代製PCゲームの雰囲気を最大限にイメージしたクラシカルなテキストアドベンチャー
  • FM音源によるサウンドやお色気シーンの挿入など、往年のPCアドベンチャーゲームならではの”お約束”要素
  • 2時間程度で読破できる本編からクリア後のおまけまでコンテンツが充実

 

惜しい点

  • サスペンス要素を含むテキストアドベンチャーゲームとしてはやや平坦で、プレイヤー側で考えたり選択を行うといった場面がほとんど見られない
  • 初めから50~60歳付近の年代を中心にしたとされる高めの対象年齢が、ターゲットとなるプレイ層を狭めている印象
  • 全編に渡って繰り広げられるヒロイン同士、及び登場人物を巻き込んでの漫才的な掛け合いは人を選ぶ懸念も

 

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