メンヘラファーム ー プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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sugar star

 

基本情報

 

タイトルメンヘラファーム
対応機種Steam/Nintendo Switch|2/DLsite
販売Suger Star
開発BokiBoki Games
発売日2025年8月7日(Steam版)/2025年6月5日(Switch版)/2025年4月25日(DLsite版)
対応言語日本語, 英語, 韓国語, 中国語 (繁体字)

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイ可能。ただし、一部、ソフト内で言語を変更できる場合有り。

備考IARCレーティング:12+(軽い暴力)

 

作品概要

 

「メンヘラファーム」(「Menhera Farm」)はsugar starが開発、販売を手掛けるゲーム作品。

本作のゲーム内容はコミュニケーション要素を備えた育成型のシミュレーションゲーム。プレイヤーは”ドール”と呼ばれる戦闘兵器のオーナーとなり、外敵の手から世界を守る”チャンピオンドール”を目指して鍛え上げる事が目的だ。

 

本編の大筋はパラメーターを成長させる”育成パート”と対戦相手を選んで戦いを挑む”闘技場パート”の2つが主軸となっており、各パートをこなすことでドールとの交流や成長を経てストーリーが少しずつ進行していく構成となっている。

開発元のsugar starが手掛ける他の作品には、以前当ブログでも紹介したスローライフRPG「マサラダタウン物語」が挙げられる。また、2026年4月より最新作「プリギャルハンター」がDLsiteにて配信が開始。こちらについても既発タイトル同様に、Nintendo Switch版のリリースが予定されている。

なお、DLsite版についてはR15向けパッチ版が存在しており、こちらは外部サイトBokiBoki Games(繁体字圏向き)より公開されている。

 

リンク:sugar star(Lit.Link)

リンク:sugar star*成島(X(Twitter))

 

ゲームについて

 

(※商品ページの紹介文より該当箇所を引用)

 

あなたは国家機密の育成計画「DOLLトレーナー」プロジェクトに選出されました。

外見は少女、中身は戦闘兵器。彼女たち「DOLL」はあなたの手で育てられ、迫り来る外敵と戦います。

あなたの任務は、彼女たちを最強の戦士へと育て上げ、闘技場で勝ち抜き、チャンピオンの座を手に入れることです。

 

しかし──

彼女たちは兵器でありながら、「感情」も持っています。

誤った接し方、過度なプレッシャー、声を無視することは、彼女たちを破滅へと導くかもしれません。

 

あなたは、世界を救うチャンピオンを育て上げられるか?

それとも、暴走の悲劇だけを残すのか?

 

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch 2版)

JOY-CON(左)
Lスティック項目の選択
上ボタン【闘技場】真ん中のノート
下ボタン
左ボタン【闘技場】左のノート
右ボタン【闘技場】右のノート
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン決定、【闘技場】右のノート
Bボタンキャンセル
Yボタン【闘技場】左のノート
Xボタンシステムメニュー呼び出し、【闘技場】真ん中のノート
Rボタン
ZRボタン
+ボタン

※画面タッチ操作には非対応

 

ゲームの進め方

 

ドールを選択

ゲーム本編開始前には、プレイヤーのパートナーとなる対象ドールを3人の候補から1人選ぶ必要がある。各ドールの特徴は下記の表の通り。

名前:もも(MOMO)

特徴:Luckが初期の段階から高め

好感度:ほどよく上昇

名前:エミ(EMY)

特徴:勉強が得意な反面、運動は苦手

好感度:レッスンで上がり易い

名前:珊瑚(SANGO)

特徴:万能型だがストレスを貯め易い

好感度:デート時に上がり易い

選択画面の説明テキストでは初心者向けのドールはMOMOとなっているが、作中の仕様上、途中で育成対象を変更することも可能(※条件有り)となっているので、まずはプレイヤー各自の好みで選んでみよう。

 

ホームメニュー

ゲーム本編は多くの時間をこの育成パートで過ごすことになる。画面右側の5種類のメニューから各コマンドを選択、ドールに命令を出すことで進行していく。

作中には時間経過の概念があり、年度、四季、週毎にそれぞれカウントが行われる。基本的にコマンド実行1回につき1週間分が経過、4週経過後に季節が1つ移り、一巡後(春を迎えたタイミング)に年度を跨ぐといった仕組みだ。

画面右側に表示されるメニュー項目の各効果は以下の通り。

LESSONドールにレッスンを受けさせる(目的:ステータス成長)
BATTLEドールを闘技場に参加させる(目的:金策、ストーリー進行)
DATEドールとデートを行う(目的:好感度の上昇)
SCRAPドールの廃棄を行う(目的:寿命が近いドールの能力の一部を他のドールに継承)
SYSTEM設定用メニューを呼び出す

「LESSON」~「DATE」の3つのコマンドは、いずれか1つを実行した時点で寿命に関する日数が一定分経過する。

 

パラメーター(STATUS)について

STATUS項目の4種類のパラメーターはレッスンを通じて鍛えることができる。

各パラメーターにはグレードがあり、評価判定は「E」~「S」までの計6段階。グレードは一定の数値に到達することで自動的に昇級するが、逆に境界ラインよりも数値が下回ると再び1段階下がってしまう。

 

以下では各パラメーターの影響について紹介。(※ゲーム内では「SYSTEM」>「ステータスの説明」からいつでも確認が可能)

HP(体力値)【育成】1週分経過後のLIFEの減少量に影響

【闘技場】ミス1回辺りのダメージ量に影響

GTS(ガッツ)【育成】ストレスの溜まり易さに影響

【闘技場】必殺ゲージの初期値に影響

POW(攻撃力)【育成】特になし

【闘技場】対戦者に与えるダメージ量に影響

LCK(運)【育成】レッスンの成功判定に影響

【闘技場】クリティカル率、ターン終了時の回復量に影響

上記の内、取り分けHPはコマンド実行時のLIFE(寿命)の減少量に関わる重要度の高いパラメーターとなっている。1世代の内に色々と試したいのであれば、まずはHPを重点的に鍛えてみるといいだろう。

戦闘に勝利して、チャンピオンドールの座に就く事も目標の一つとなっているため、攻撃力に直結するPOWの育成は必須要綱。最終的には[S]グレードへの到達を目標としながら進めていこう。

なお、4種類の項目の内、GTSとLCKはパラメーターのグレードが比較的低い数値で上がり易くなっている。HP、POW育成の合間に少しずつ上げていくのが良いだろう。

 

レッスンについて(LESSON)

ドールの各能力を鍛えるためにはいずれかのレッスンを受けさせる必要がある。いずれのレッスンも1週分毎に1回のみ実行が可能。

選択可能なレッスンは以下の8種類。

名称効果
走り込みHP上昇
水泳教室GTS上昇
学習塾POW上昇
ヨガ教室LCK上昇
超・走り込み(※要HPグレードC以上)HP上昇(大)POW下降
上級水泳教室(※要GTSグレードC以上)GTS上昇(大)LCK下降
上級学習塾(※要POWグレードC以上)POW上昇(大)GTS下降
上級ヨガ教室(※要LCKグレードC以上)LCK上昇(大)HP下降

下4つのメニューはいずれも上級のレッスンという枠組になっており、選択できるようにするためには各パラメーターのグレードをC以上に到達させる必要がある。

上級レッスンは一度の実行で大きくパラメーターを伸ばすことができる反面、他のパラメーターが一定量低下するといったシビアさも兼ねている。大成功時はマイナスパラメーターの量が大きく低下するので、実行時は常に大成功を狙っていきたいところ。

また、上級メニュー項目は一度解放したあとでも、必要パラメーターのグレードが下回った場合は再び利用できなくなってしまうので注意。

 

闘技場について(BATTLE)

闘技場(BATTLE)コマンドを通じて、他のドール達に戦いを挑むことができる。闘技場はドールのランク昇級やゲーム内唯一の金策手段として利用することができるコンテンツだ。

実行後は初めに対戦相手の選択画面が表示。ドールの現在ランクに相応しい強さを持った3人の対戦相手、それに応じた勝利時の報酬が提示される。

一番右側は現在ランクのチャンピオンとなっており、勝利する事でランクが自動的に1つアップする。誰と対戦するかを選んだらいざ対戦開始。

 

バトルシステムはごく簡易的なリズムゲーム風な仕組みとなっている。画面上部から降ってくるノートを下部の黒いボタン枠と重なるタイミングに合わせ、左(Y)、上(X)、右(A)の3つのボタンを押して行くスタイルだ。

ノートのボタン判定はMISS、GOOD、PERFECTの3種類で、連続でGOOD以上の判定を出していくことでコンボ数が上昇し、それに伴い画面左側の必殺ゲージが少しずつ溜まっていく。

 

バトル中の合間合間でハートストックを1つ消費して大きくダメージを与えられるチャンスが訪れるが、この時必殺ゲージが最大まで貯まっていると必殺ダメージが発動。超強力なダメージを相手に与えて、一気に勝利へと近づくことができる。

(※ハートストックはHPが100以上到達、GTS30以上到達1つずつ追加で獲得でき、最大で5つまで所持することができる)

全てのハートストックを失った時点で敵のHPゲージがわずかでも残っていると敗北となってしまう。

 

闘技場で勝つためのポイント

闘技場で勝つためにはGOOD以上の判定をほぼ確実に出せる安定したボタン操作は勿論だが、それ以上にパラメーターの育成はかなり重要となる。取り分け攻撃力に直結するPOWの育成が最優先となるのは言うまでもない。

ただ、単にPOWに一点特化して育成していた場合、終盤の相手はHPの高さも手伝って、ライフストックが3つの状態で挑んでもギリギリで生き残られて負けてしまう可能性も高い。

POWに併せて他のステータスもある程度高めておくと勝率はかなり安定する傾向にある。最終的にはどの数値も[A]以上を目標に鍛えておきたい。

 

ドールとのデートについて(DATE)

「DATE」を実行した場合は、6つの目的地の内から1つを選んでドールをデートへと誘うことができる。

経費については行き先によって金額が異なり、公園だけは唯一フリーとなっている。ドールのタイプ毎に好みのスポットが必ず1つあるので、事前に把握しておくといいだろう。

 

毎回のデート中には一度だけ3択の選択肢が登場するが、ここで選んだ内容によって愛情やストレスの増減値が変化する。

反応がイマイチなものを選んでもメリットは一切ないので、相手にとって最適な回答を選ぶよう心がけよう。

 

ドールの廃棄について(SCRAP)

ドール達は寿命が尽きると死を迎え、ストーリー上のバッドエンドを迎えることになってしまう。これを防ぐためには、事前にドールの記憶を新たなボディへと移しておかなければならない。

ゲーム内ではLIFEが『あと100日』を切った段階からメニュー項目のSCRAPが実行可能となる。これは現在所有しているドールを廃棄し、新たに選んだドールへこれまでの成長要素を一定分受け継がせる機能だ。

 

移行時には廃棄前のドールが持っていた4種のパラメーターをおよそ半分程度引き継ぐことができるが、それに伴い愛情の数値が初期化されると共に憎しみが大きく上昇する。

憎しみの上昇は引き継ぎを行う上でどうやっても避けられず、一度上がってしまうと下げることができない。

このため、憎しみが100に到達するまでの間にいずれかのタイプのエンディングを目指せるように、計画的にパラメーターの成長に臨んでいかなくてはならない。

引き継ぎ時のパラメーターはおよそ半分程度の数値が引き継がれるので、普通に育てていれば1回目より2回目の方が恩恵も大きくなっているはず。

 

愛情と憎しみについて

『LOVE』の項目に表示される2つのパラメーターはそれぞれ上段が”愛情”、下段が”憎しみ”を表している。

愛情はトレーニングで大成功したり、デート時に反応のいい選択を行うことで上昇。反面、その逆を経てほんのりと下降することもある。各ドールとのグッドエンドを迎えるためには愛情の数値が一定値に到達している事が条件の一つとなっており、チャンピオンドールとなるための各種ステータスと並行してあげる必要がある。

一方、憎しみは主に廃棄から新しい身体へのメモリー移植を経ることで大きく上昇し、下がることはない。憎しみが100に達成した時点で、例えどれだけ愛情が高かろうが強制ゲームオーバーを迎えることになってしまう。

これにより、本編をプレイする上ではどうあっても期限が設けられる仕組みとなっている。目当てのキャラクターでエンディングを迎えたい場合は、この点を胸に留めた上で育成とストーリー進行に励もう。

 

ストレスについて

レッスンを受ける毎に少しずつストレスのパラメーターが貯まっていく。ストレスは最大値である100に到達した時点で、即座にバッドエンド直行となってしまう。

レッスンや闘技場でのバトルなど、ドールに負担を強いるコマンドを選んだ際に一定量上昇し、取り分け苦手な分野のレッスンを受けさせて失敗判定が出た場合にはひと際大きく増加する傾向が強い。

(※例:エミを育成中、運動系のレッスンに失敗など)

ストレスが大きく上昇した状態になると部屋の描写が変化すると共にドールの表情にも翳りが出始める。放っておくとドール本人の機嫌が悪くなるだけでなく、レッスンの成功率にも響いてくるため適度に発散させる必要がある。

溜まったストレスはデートに誘うことである程度解消することができる。ただし、デート時の選択肢で悪印象となるものを選んでしまった場合は逆にストレスが上昇してしまうので、誤答は絶対に避けるべし。

 

セーブ&ロードについて

ホーム画面右側メニューの「SYSTEM」>「セーブ」を通じてゲームの途中経過を保存することができる。ロードする際はタイトルメニューに戻って「LOAD」を選択しよう。

なお、本作のセーブは手動限定であり、セーブ用のスロットも1つのみとなる。そのため、セーブ時は毎回上書きとなってしまう点には注意。

 

プレイ後の感想

戦闘兵器DOLLのオーナーとなり、外敵からお国を守る一人前の兵士へと育て上げる―

「メンヘラファーム」は一見のキュートなキャラクタービジュアルからは想像のつきにくい、そんなハードなストーリー背景を持った育成SLGだ。

 

ゲーム部分の要となる育成システムはごくごくシンプルな作りで、各種レッスンの中からコマンドを1つ選んだ上で成否の判定を仰ぐ形となっている。ゲーム内1日におけるノルマについては複雑さは全くなく、ざっくり分ければ”鍛えたいパラメーターが上昇するレッスンをドールに受けさせる” or “好感度上昇とストレス緩和目的でデートに誘う”、の実質二択だ。

セーブ&ロードが手軽に行えるため、レッスン選択時でも大成功を狙ってのリセマラが容易だ。この手の育成ゲームとしては難易度自体はそこまで厳しくなく、育成が思うようにいかず満足にパラメーターを伸ばせなかった、という場合でも新たなドールへ引き継げるシステムがあるので、各キャラクターのグッドエンドを見ること自体は決して難しくは感じないはず。

 

また、物語を進める上で避けて通れないのがメニュー項目の1つ『闘技場』で、対戦相手に勝利するためには攻撃力に直結する『POW』などのパラメーターの入念な強化が必要となる。

闘技場で展開するバトルは三ボタン方式によるリズムゲーム風システムとなっているが、ボタンを押すタイミングが少々厳しめだったり、打鍵時のキー音が設定されていない”目押しゲーム”状態であったりと、あまり作り込まれていない仕様なのが少々惜しまれる点だ。

バトルによっては譜面のスピードが途中で変化する(いわゆる”ソフラン型譜面”)展開が登場する場合もあり、リズムゲーム自体があまり得意でないというプレイヤーは、パラメーターを最大グレードまで上げてから力押しで対処するのが望ましい。

 

ゲームの主軸となるのはドールの育成パートではあるが、その一方で意外性のあるストーリー展開も見どころの一つとなっている。

攻略対象となる3人のドール以外にもキャラクターが登場するが、いずれかのキャラクターでグッドエンドを迎えた後、その背景がそちらにも注目だ。

なお、作中ではファンシーなデザインのキャラクターが活躍する一方で、描写こそ抑えられているがバッドエンド時に少々ショッキングなカットが挿入されるので、本作に挑む際はその点も踏まえた上でゲームプレイに臨んで頂きたい。

 

90年代育成SLG経験者には親しみやすいオーソドックスな成長システムを備えつつ、育成対象であるドールの昇級に必要なバトルはリズムゲーム風。

「メンヘラファーム」はそんな対照的な2つのシステムを掛け合わせたゲーム構成が特に印象的な一作だ。

短時間でお手軽にプレイ可能な育成SLGをお探しの方は、どうぞお試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中)7.5

 

良い点

  • 主要ドールを始めとしたキュートなビジュアルのキャラクター群
  • 育成シミュレーションゲームとしては敷居が低くお手軽で入り易い
  • 1週辺りのプレイが重くなく、任意の対象のエンディングを見るだけであれば1~2時間程度で攻略可能

 

惜しい点

  • 美少女キャラクター成分が高めな作風ながら全編を通してボイス非対応なため、そういった点を重視するプレイヤーによっては物足りなさを感じる場合も
  • リズムゲーム風の戦闘パートはキー音が曲と同期しておらず、単なる目押しゲーム仕様に留まっている
  • 選択可能な3体のドール以外にも魅力的なキャラクターが登場するが、いずれも育成対象外

 

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