©TROOOZE, INC.
©TEAM BULOSODEUK
基本情報
タイトル | REDDEN(レッデン) |
対応機種 | Nintendo Switch,GooglePlay,App Store*など |
販売 | トローゼ(Switch版) |
開発 | Team Bulosodeuk |
発売日 | 2015年7月9日*(Android,iOS版),2022年2月17日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語,韓国語,ポルトガル語,ロシア語,中国語 (繁体字),英語 |
備考 | IARCレーティング:12+(軽い暴力)
(*Google PlayおよびApp Store版は2025年現在商品ページに接続できず、取り扱いが終了している可能性が高い) |
作品概要
「レッデン」(REDDEN: 100denarii)は韓国の龍山(ヨンサン)区を拠点とするTeam Bulosodeukが開発を手掛けるゲーム作品。Nintendo Switch版においてはトローゼがパブリッシングを担当。
本作は世にも珍しい”道具が主役”の、競技性の強いアクションゲーム。”矢”や”手裏剣”といった人の手から放たれ、宙を飛行する武器達を巧みに操作して、ターゲットに見事命中させるのがゲームの目的。
発射された武器の軌道コントロールに重点を置いたゲームデザインが特徴で、Nintendo Switch版では携帯モードでのプレイ時、ドラッグ操作やジャイロセンサーによる傾き操作にも対応している。
元々は買い切り型のスマートフォン用ゲームアプリとして登場した作品で、公式サイトからはGoogle PlayやApp Storeへのリンクが設けられているが、現在はどちらも商品ページに辿り着けない事から既に取り扱いを終了している可能性が高い。
また、本作は毎年京都で開催されているインディーゲームの祭典『bitsummit』の第4回(開催日は2016年7月9日,10日)において公開展示が行われたりと、世界各地における複数のゲームイベントの展示タイトルとして選ばれた形跡を持つ作品だ。
リンク:불로소득(Facebook)
リンク:TROOOZE, INC.(トローゼ)(X(Twitter))
難易度について
初回起動時では、最初に難易度の設定を行う画面が表示される。「初心者」、「熟練者」、「専門家」の3種類があり、各難易度毎の主な特徴は以下の通り。
初心者 | 風の効果が増加
ダメージが減少 慣性が減少 重力の影響を無視 スコア判定減少 |
熟練者 | 重力の影響が半減 |
専門家 | 風の効果が減少
ダメージが増加 慣性が増加 重力の影響が増加 スコア判定2倍 |
より上の難易度である程かかる制限も大きく、特に専門家モードは最も厳しい一方で高いスコアを出すことが可能となっている。
難易度は一度設定した後でも自由に変更が可能となっているので、自分のプレイスタイルに合わせて切り替えると良いだろう。
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | (上)上昇&減速、(下)下降&加速 |
Lスティック | 同上 |
Lボタン | |
ZLボタン | |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | 特殊アクションの使用 |
Bボタン | 進行中ステージの中断 |
Yボタン | リスタート |
Xボタン | 一時停止 |
Rボタン | |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズメニュー |
携帯モードでのプレイ時は本体を傾けることで、Lスティックや方向ボタン同様に加速、減速の操作が可能となっている。
ゲームの遊び方
ステージ選択後、ステージ全容の紹介と共にカメラが徐々にターゲットのいる右手から狙撃手の立ち位置である左方向へと移っていく。
紹介デモが終わり、狙撃手が武器を構えた際に発射用の赤いエネルギーゲージ(上画像参照)が増減するので、なるべくフルゲージのタイミングを狙ってAボタンを押すか、画面をタッチして勢いよく発射しよう。
もし失敗して上手くスピードが乗らなかった場合でも、少し下方向に下げて加速を付けることで勢いを取り戻すことも可能だ。
道具の操縦
発射後の武器の操縦に使用するのはLスティック、もしくは方向ボタンの上下どちらかのみ。携帯モードでのプレイ時はドラッグや傾き操作でも操縦が可能となっている。
この操作は飛行中の方向と速度両方の調節を行う機能を兼ねており、具体的には上昇(上方向への操作)時に減速、下降(下方向への操作)時には加速の効果がそれぞれ伴う。
画面上で確認できる地形や障害物の状況、ターゲットまでの距離など、その時毎の状況に応じて最適な操縦を行うよう心がけよう。
超越状態とスキル
エネルギーゲージがフル状態になると道具本体がオーラをまとうようになり、Aボタン長押し操作でスキルを使うことができるようになる。
各スキルは様々な対象を破壊する効果を伴う事からスコアアップには欠かせないアクションだが、発動すると一時的にオーラが消えてしまい再使用不可となってしまう。
また、エネルギーゲージは下降以外の状態で飛んでいるとじわじわと減少していくため、必然的にスキルの連発はできない仕様となっている。各効果の把握と共に、使いどころをしっかりと見極めて活用していきたい。
風の効果
ステージ内では時々風の吹いているポイントが登場することがある。白い線で右方向に向かって吹いているのは追い風で、範囲内を飛ぶことで武器の飛行速度の勢いが大きく回復する。エネルギーが少ない場合は積極的に利用しよう。
一方、黒い線で左方向に吹くのが逆風で、こちらはエネルギーが大幅に低下すると共に速度の勢いが弱まってしまうといったマイナス効果を伴う。流れに逆らって無理にくぐろうとしても概ね良い結果はならないので、逆風に乗ることは極力控えたいところ。
ターゲットに命中させる
ステージ最奥部にはターゲットとなる対象が潜んでいる。エネルギーゲージが尽きる前に操作キャラクターをターゲットに命中させることができれば、ステージクリア条件達成となる。
この時、腕、足、頭などの特定の部位に命中させると、クリアリザルトにおいて部位ボーナスがスコアに加算される。
上画像のように▼のマーカーが付いているのが狙うべき対象なので、操作キャラクターを身体の何処かに命中できるように上手く誘導しよう。
クリアリザルト
ステージを最後まで進めて操作キャラクターをターゲットに命中させると、ステージ終了となりリザルト画面へと移行。
リザルトでは残りエネルギーや各プレイボーナス、特定の部位に命中した際のボーナスなど、様々な得点要素を加味した上で評価判定が行われる。
(プレイボーナスは主に、挑戦中に破壊した障害物や、生物対象に負わせた傷の規模などで左右される)
また、挑戦中に一定の条件を達成していると、ターゲットを仕留められなくてもステージクリアと判定されるケースがある。挑戦中の雲行きが芳しくない状況時でも、あきらめずに食らいついていく事で偶然クリアできてしまうかも?
リザルト画面上でAボタンを押すと自動的に次のステージへ、Xボタンを押した場合はステージ選択画面(上画像)へと移動。
ステージ選択は、クリア時に★を1つ以上獲得した範囲に限り自由に開始ステージを選んで挑戦することが可能だ。
主役となる道具たち
ゲーム序盤は「矢」でのみプレイが可能だが、ステージを順に攻略してリザルトの★を集めていくことで随時解放されていく。
取り分け35個の★が必要となる「包丁」の場合は、クリアリザルトが★2つ以上に到達しているステージが幾つかないと到達できない。
矢
今はまな板の「ヤジマ」。本来の姿は”矢”であり、その鋭い矢じりは狩猟に戦にと様々の獲物を射止めてきた。
固有スキルを使うとボタン長押しの間、飛行速度が著しく上昇する効果が発動する。勢いを削ぐ事なく高速で飛べるようになる反面、狭所での制御が難しくなるので、考えなしで使うのは避けたいところ。
手裏剣
フライパンの「リュウセイ」はかつて、手裏剣の姿を以て要人の暗殺を中心とした任務で活躍していたという。
固有スキルは「分身の術」。自機の正面に小型の手裏剣4体を作り出し、向いている方向前方に一斉に発射する。分裂体は長押しを行う時間によって、画面上を飛び続ける。
銃弾
包丁として人々の台所事情を支える「キリオ」。今の姿に生まれ変わる前は”銃弾”として、いくつもの死線を潜り抜けてきたらしい。
キリオの固有スキル「爆発」は、ボタン長押し後に離すことで周囲に爆発を発生、対象を巻き込むとエネルギーゲージが回復する効果を持つ。長押し中はスロー状態となり、細かな操作をする上で有利となる。
上記のように操作キャラ毎にスキルの効果は大きく異なるが、対象に命中するとエネルギーゲージがある程度回復するという一点については共通している。
発動のためにはある程度の制限もある事から多用はできないが、狙える場面では積極的に使っていった方がスコアアップにも繋がっていく。ステージ毎の特徴を覚えた上で、使いどころを上手く見極めよう。
プレイ後の感想
「レッデン」=”REDDEN”という不可思議なタイトルは、作中設定に登場するリサイクルショップ「Hundred Denarii」の文字列から、ちょうど真ん中6文字を切り取ったものとなっている。
本作の主役は、かつて今とは全く別の姿で人々の支えとなっていた3つの「道具」たち。矢、手裏剣、弾丸などの狩猟や戦において対象に傷を負わせる”武器”だ。今では逆に人々の暮らしを支える生活用具へと生まれ変わった3つの「かつての武器」たちは、作中で擬人化を通してお互いに意志を以て会話を繰り広げており、各々にとっての過去の使い手たちにスポットを当てた昔語りを展開していく。
前世では”狙撃用の武器”として、各々の役割を持っていた3つの道具たち。ゲーム中では、そんな彼らの活躍の場となった時代の1ページがステージ形式で描かれている。
各ステージの挑戦中は、Lスティック操作や画面タッチを介した武器本体の上昇&下降による加減速の調節と、3種類の操作キャラ毎に持つ固有スキルの使いどころが攻略上のポイント。1つ1つのステージに何度も挑んで飛行ルートを模索しながら重要なポイントを覚え、どのような軌道で飛びつつ、どのタイミングでスキルを使うのかがクリア条件の達成と高いスコアを叩き出すための鍵となる。
操作中の感覚は”プレイヤー側である程度のコントロールが可能な飛行機”といったイメージで、本作をプレイしていて筆者はその昔、近くの模型店や駄菓子店でよく目にしていた記憶のあるポリスチレンペーパー製飛行機の玩具の事を思い出した。
折り紙飛行機と同じ要領の手投げ式操縦スタイルで、一度手から離れた後はどんな軌道を描き、どこまで飛んでいくのかは風任せ、といった玩具だった。特に昭和40~50年代の頃に幼少期を過ごした方であれば、ああ、あれか。と気づいてもらえるかもしれない。
この玩具については正式名称もよく知らないまま過ごしてきたので、改めて詳細を調べてみたところ、どうやら『ソフトグライダー』という製品であるらしいことが判明。埼玉県にあるツバメ玩具製作所では1973年(昭和48年)の発売以来、50年以上に渡って販売され続けているとのことで大変なロングセラー玩具製品であることが窺える。
戦略性を伴う一風変わったフライトシミュレーターといった趣のあるゲーム性で、自在に扱うには少々ハードルの高い操作感につき遊び手を選ぶところも大きい。
そうしたゲームプレイに向けた動機を生む点で一役買っているのが本作のストーリー要素であり、先のステージを目指す目的として上手く機能している。特に、道具側の視点から俯瞰的に使い手の歴史を追いかけるドラマ、というコンセプトは新鮮味もあり、ユニークさに溢れてたものだ。
彼らが武器であった頃の視点で語られる、”元・主人”たちの歩んだ生涯。本作「レッデン」をプレイする際は、ステージの幕間としてデモシーン形式で展開するこれらのエピソードにも是非注目して頂きたい。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 6.5 |
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良い点
- 主役=道具という斬新な視点を通して、人間の戦いの歴史の一端を覗き見る物語
- Lスティックの上下移動、またはSwitch本体を傾けるだけの簡単操作
- スコア要素&3段階のクリア評価システムによる奥の深いゲーム性
惜しい点
- 操作対象の加減速やブーストの使い方など、チュートリアルを通しても一部の操作の仕組みが理解し辛い箇所がある
- 高評価の獲得においてはパズル制の高いステージデザインとなっており、各ステージ共に★を2つ以上取るためのハードルがかなり高い
- 最低★1つ以上を獲得してクリアしないと、次のステージがアンロックされず先に進めない
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