© NEOFID Studios, Astebros™.
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基本情報
タイトル | Astebros |
対応機種 | Steam/Nintendo Switch 他 |
販売 | PixelHeart |
開発 | Neofid Studios |
発売日 | 2023年5月31日(Steam版)/2023年10月12日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,英語,フランス語,イタリア語,ドイツ語,スペイン語,中国語(簡体字),ポルトガル語 |
備考 | IARCレーティング:7+(恐怖を引き起こすコンテンツ)
※e-shopの商品ページには『日本語に対応していない』との表記があるがこれは誤りで、実際には上記の対応言語の項目にある通り、日本語を含めた8種類の言語に対応している。 |
※以下の記事はNintendo Switch版の紹介となります。他プラットフォームのバージョンとは一部内容が異なる箇所がある事をご留意下さい。
作品概要
「Astebros」(「アステブロス」)はフランスのディベロッパーNeofid Studiosが開発を手掛けるゲーム作品。全プラットフォームにおいて同じくフランスのパブリッシャーであるPixelHeartが販売を担当。
本作は16bitスタイルの2Dアクションゲーム。3人の主人公から一人を選んで、各クラスに応じた専用の武器を駆使しながら多様なレベルを攻略していく。
同ディベロッパー製作による2021年発売の「Demons of Asteborg」(「アステボルグの悪魔」)の続編タイトルに辺り、本作と共にSteam、Nintendo Switch、Sega MegaDriveの3つのプラットフォームで展開。また、欧州ゲームコンソールであるEvercade用ゲームカートリッジとしても登場しており、こちらは上記の2作品を同時収録したカップリング版となっている。
特に「Demons of ~」の方は当時では凡そ実現不可能とされた、120MBもの大容量を使用しているのがセールスポイントの1つで、下記リンクにあるNeofid Studiosのページ内ではパッケージ付きのソフトカートリッジやコレクターズ版など複数のエディションがオンライン販売されている。
今回記事内で取り上げるNintendo Switch版では、ゲーム画面にデフォルトで専用フレーム(固定のため、任意によるオフ不可)が付いている等の特定の追加要素が見られるのが特徴だ。
リンク:Neofid Studios(official site)(※サイト内は日本語に対応)
リンク:Neofid Studios(X(Twitter))
使用キャラクター
ナイト、レンジャー、メイジの3人の中から1人を選んでスタート。
一度いずれかのキャラでゲームを開始した後も、キャンプで自由に入れ替えることができる。
ナイト
フルプレートに身を包んだ騎士。シンプルな仕様ながら、3人の中でもかなりテクニカルなクラス。
多方向に対応可能な剣による攻撃や、相手の攻撃を完全防御してカウンターで大ダメージを与える防御技「パーフェクトシールド」を得意とする。
レンジャー
弓、クロスボウ、銃といった多様な遠隔武器のエキスパート。
各使用武器は残弾数システムにより、撃ち切った後のリロードが必要となる。ペットコンパニオンとの連携が可能といった特徴を持つ。
メイジ
マナゲージを運用して各種魔法を武器に立ち回る。
武器毎に魔法の性質が多様に変化し、特定の杖の装着中は初心者でも扱いやすい性能となっている。
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 移動、(地上で下入力中)しゃがむ |
Lスティック | |
Lボタン | |
ZLボタン | |
-ボタン | ポーズメニュー呼び出し |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | 特殊操作 |
Bボタン | ジャンプ |
Yボタン | 攻撃 |
Xボタン | 画面モード切替 |
Rボタン | |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズメニュー呼び出し |
画面の見方
①:使用武器 | ⑤:カギ所持数 |
②:ライフゲージ(※1) | ⑥:爆弾所持数 |
③:マナゲージ(※2) | ⑦:ミニマップ |
④:所持金 | ⑧:敵のライフゲージ(攻撃中の対象がいる場合のみ表示) |
(※1:レンジャーを選んでいる場合は、使用武器毎にマナゲージが変化する。ただし、弓矢など弾数制限のない一部の武器使用中はゲージが表示されなくなる)
(※2:レンジャー選択時はペットコンパニオン、メイジ選択時は呪文スクロールのスタックゲージがそれぞれマナゲージ右側に表示される)
画面フィルターについて
ゲームプレイ中、Xボタンを押す毎に疑似画面フィルター効果が順に切り替わる。
フィルターはCRT、CRT CURVE、LCD、LCD BRIGHT、SMOOTH、NO EFFECTの計6種類。
(※CRT=ブラウン管風、LCD=液晶風、SMOOTH=滑らかさ重視)
基本操作アクション
共通
アクション | 操作 |
---|---|
攻撃 | Y |
ジャンプ | B |
ダブルジャンプ | (空中で)B |
ダッシュ | A |
爆弾を設置 | 下+A(※爆弾が1つ以上必要) |
しゃがみ攻撃 | 下+Y |
スペシャルアタック | 上+A(※スペシャルアタックが1つ以上必要) |
段差を降りる | (段差の上で)下+B |
スペシャルアタック
各クラス共に、上を入力しながらAボタンを押すことで発動する。
ナイト | レンジャー | メイジ |
---|---|---|
全マナゲージを使用して、瞬時に完全防御姿勢を取る。アイテムは消費しない。
敵の攻撃に合わせてタイミングよく使うことで、カウンターダメージを与えることが可能。 |
ペットフードを1つ消費して、ペットコンパニオン(小型のクマ)を召喚。
コンパニオンはプレイヤーを追従し、敵を見つけると自動的に噛み付いて攻撃する。 |
呪文の巻物を1つ消費して、強力な魔法を使用する。
通常攻撃同様に、装着武器によって魔法の効果は異なる。 |
クラス毎に使用条件が異なるので、必要となる要素(ゲージや専用アイテムの所持数状態など)を把握しておこう。
ゲームシステム
レベルセレクト
フィールドマップでは、挑戦したいレベルをプレイヤーが自由に選択して冒険を始めることができる。
ただし、各レベルは原則としてボスを倒すことで手に入るオーブの所持数を満たさないと挑戦できないものばかりとなっており、自然と挑戦できるレベル順序が絞られる仕様となっている。
各レベル毎に入場条件となる必要オーブ数がマップ上に表示され、💀の数が多いレベル程難易度が高い。(上画像)
各レベルでの目的
レベルを選んで入場後、画面上部中央に表示されるミニマップを手掛かりに、ドクロマークが示すボス部屋を目指しながらステージを進行していく。
より詳しい情報を知りたい場合は、ポーズメニュー上で直接マップを確認するのもいい。(上画像)
エリアとエリアの繋がりには分岐もあり、宝箱から入手可能なカギを持っていれば特定の部屋の扉を開いて各イベントに遭遇することもできる。まっすぐボスを目指すも寄り道しながら進むもプレイヤーの自由だ。
最終ステージを除き、各レベルにはオーブを守るボスが2種類ずつ待ち受けており、1周目攻略時はボスAが、2周目攻略時はボスBがといった流れで登場。
両方のボスを倒し、2種類のオーブを共に入手した後も同じレベルに再度挑戦する事は可能で、この場合のボス戦は2種類の内からランダムで選ばれるようになる。
キャンプ
マップ画面内中央の広場を選択するとキャンプエリアに移動。
キャンプ内では使用キャラクターを切り替える他、NPCを集めることで、鍛冶師、雑貨屋、占い師といった各施設を利用する事が可能となる。
武器の鍛造には各レベルで稀に発見できる各武器の設計図と、製造に伴う素材各種が一定数必要となる。設計図はボス戦直前の部屋に置かれた、封印された箱(緑色)に入っている場合が多い。
一度鍛造した武器は各レベルのスタート地点で、ランダムオプション付きという形で自由に選ぶことができるようになる。
またキャンプ左隣のエリアでは、獲得したオーブ数に応じて宝物庫への扉を順次アンロックして新たな特性を得ることができる。
1つでも多くのエリアをクリアして、強力な特性を入手していこう。
キャラクターが死亡した場合…
各レベル攻略中にプレイヤーがやられると何処からともなく追剥ぎがやってきて、所持品を奪おうとしてくる。
この追剥ぎシステムは本作をローグライク足らしめているペナルティシステムで、直前に使用していた武器、装飾品を確定で剥ぎ取られるだけでなく、そのまま放っておくと所持金もどんどん奪われてしまう。
被害額を少なくするためにはYボタンを連打して素早く立ち直る必要があり、復活後は再びキャンプからのスタートとなる。ミスを起こす度に奪われるものの規模は、可能な限り最小限に抑えたいところだ。
プレイ後の感想
「Astebros」は王道な造りの真っ当な16bitスタイルの2Dアクションゲームで、ローグライク要素を絡めたゲームシステムが程よい緊張感を生み出している。
各レベルのマップはランダム生成仕様ながらいずれも1階層構造につき極度に広がりを見せることはなく、1度のチャレンジにつきわずか数分で攻略が可能なマップボリュームと程良い長さ加減に収まっている。
ゲーム開始直後のライフの少なさや初期武器の威力の低さが原因で序盤は少々苦戦しがちになるが、アクションゲームが得意でなくとも成長と共に順を追って攻略可能な絶妙なバランスぶりだ。
また、起動の度に毎回言語選択のセッティングを要求されるという若干の煩わしさはあるが、日本語に対応しているのも本作の嬉しいポイント。
あまりテキストの重要度が高い作風でもないので、デフォルト設定の英語のまま進めても特に大きな問題とはならないだろう。
特に文句の付け所がない本作ではあるが、Nintendo Switch版での難点はプレイ中、不規則気味にフリーズ現象が発生する点。
これは予測のつかないタイミングで発生する上に一度起こると操作を一切受け付けなくなり、HOMEボタンから一度ゲームを終了する必要がある。
再開後は再びキャンプからとなってしまうため、攻略をかなり進めていた際に見舞われると軽く萎えてしまうことになるのが悩みの種だ。
また、Xボタンで画面フィルターが切り替わるという仕様も少々煩わしさを覚える点として目立つ。
“アクションゲーム”という、状況次第ではボタン操作が激しくなりがちな本作のジャンルだが、取り分けJoy-Conでプレイ中の場合、該当ボタンが頻繁に指が触れやすい絶妙な位置にあることから、操作中に意図せず指が”当たってしまい易い”。
ゲームプレイに直接影響を及ぼす効果でこそないものの、誤操作によって画面の雰囲気が突然変わるのは気が散ってしまう一因となり得るだろう。
ゲーム内直接の話題ではないが、Neofid StudiosのYoutube公式チャンネルでは本作のプロモーション用オフィシャルトレーラーが公開中で、その内容が”90年代のテレビCM風(実写)”というマニアックなこだわりっぷりを見せている。
出演者が纏う低予算気味な衣装やゆるめのアクション演技など、他国のゲームタイトルながらも当時らしさをありありと感じられる造りで、単体の動画としても目と耳を楽しませてくれるので是非とも一度は観て頂きたいところ。
また余談ながら、SteamではNeofid Studiosパブリッシングとなる新作タイトル「Daemonclaw: Origins of Nnar」のデモ版が2024年2月6日より公開されたばかり。(開発はbitcanon studios)
こちらもSega Megadriveで動作する新作2Dアクションゲームというコンセプトで作られており、Steamや現代コンソールに加えて今作は更にNeoGeoでも展開予定であるとのこと。
kickstarterでのクラウドファンディングによるプロジェクトで、公式サイトでは既に各カートリッジ版が予約開始中だ。今のところNintendo Switchでの展開と直接は明示されていないが、今後の続報に期待したい。
2020年代におけるSega Megadrive用ソフト開発の動きはブラジルやヨーロッパ圏他、一部のインディー開発者の間では特に精力的で、今後も新たなタイトルの登場は続いていくものと思われる。
メーカーサポートを何十年も前に終えた90年代ゲームハード用のインディータイトルではあるが、欧州版メガドライブを所有するというマニアックなユーザーはカートリッジ版を入手して楽しむのも一興となるだろう。
“判り易く2Dアクション”な内容である本作は、ゲームバランス、ボリューム共に良好で遊び易い一作に仕上がっている。筆者は使用キャラクターを模索する内、自身にとって使い勝手の良い組み合わせを発見して以来はその一辺倒で攻略を進める結果となったが、実際にプレイされる際は是非色々な組み合わせを楽しんで頂きたいところ。
16bitスタイルのアクションゲームを愛するゲームファンは、本作「Astebros」を是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 8.5 |
---|
良い点
- 90年代ゲームコンソールである”Sega Megadrive”用ゲームを準拠に作られた、正真正銘16bitスタイルの2Dアクションゲーム
- 開発のベースとなるハードスペックを活かしたFMサウンドによるBGM
- 数分程度の所要時間で気軽に挑み易い各レベルボリューム
惜しい点
- (※Nintendo Switch版)特定のタイミングでフリーズが発生することがある
- Xボタンに指が触れ、意図せずに画面フィルターが頻繁に切り替わり易い
- 使用クラスや武器毎のスペックにより、性能や使い易さにおける格差が激しい傾向にある
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