Blind Fate: Edo no Yami(エドノヤミ) (Steam版)プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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基本情報

タイトル:Blind Fate: Edo no Yami(エドノヤミ)
ジャンル:2D横スクロールアクション
プラットフォーム:Windows・PlayStation 5・Nintendo Switch・Xbox One・Xbox Series X/S
メーカー:Troglobytes Games、101XP
公式サイト:Blind Fate: Edo no Yami 公式サイト(ロシア語)

 

ゲームについて

西暦2553年(?)の日本が舞台の2D横スクロールアクション・アドベンチャー。
主人公の名はヤミ。日本を統治するエド幕府の将軍に仕えるデーモンハンターだ。
ヤミは『女神』と呼ばれる存在との戦いに敗れ両目・両足・左手を失うも、『テング』と呼ばれる人工知能の助けを受け、半ば機械となった身体で『女神』への復讐の旅に出る。

ゲームでの日本は2020年代には自我を持った人工知能、高度な命令をこなす自立型ロボット、元の肉体より優れた義肢を実現するなど非常に科学技術が発展していたようだ。
ヤミの生きている2500年代では人工知能などの一部技術が失われ、社会レベルも江戸時代まで退行しているが、自立型ロボットや義肢は社会に流通している。

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エド幕府の使役するロボットは『カミ』、エド幕府の管理外の野良ロボットは『ヨウカイ』と呼ばれている。
ヤミたちデーモンハンターの任務は人に害をなす『ヨウカイ』の討伐だ。

 

システムについて

ゲームの操作・システムについての説明。

ゲームの基本操作

基本操作は、左ステックの左右で移動、ボタン操作で攻撃・ジャンプなどのアクションを実行する。
ボタン操作の表記はPS4コントローラーとする。

しゃがむ 左ステック下
キャラクターをしゃがませる。
その場にしゃがんで正面からの射撃をよけることができる。

ジャンプ ×ボタン
スタミナを消費して垂直ジャンプを行う。
左ステックの左右と組み合わせると前方へジャンプする。
ジャンプ中にジャンプボタンを押すと2段ジャンプができる。

踏みつける ×ボタン・×ボタン・左ステック下・×ボタン
2段ジャンプ後に真下へ落下、着地時に衝撃波で周囲の敵を攻撃する。
スキル強化により衝撃波の威力が上がり、体力の低い雑魚キャラであれば一撃で倒せるようになる。
また、木の板→金属板→コンクリート→強化コンクリートの床を破壊できる。

着地時の衝撃波が敵を襲う。地上にいる雑魚キャラに有効な攻撃手段だ。

テレポート ○ボタン
スタミナを消費して後方へ高速移動を行い、敵の攻撃を回避する。
左ステックと組み合わせると前方へ高速移動を行い、敵の攻撃を回避する。
回避中は無敵状態でダメージを受けなくなり、受け流しやブロック不可能な攻撃(赤いひし形のシンボル)の回避や、敵の背後を取るのに有効である。
スキル強化により回避中にすれ違った敵へダメージを与える事ができる。

ブロック不可能な攻撃(赤いひし形のシンボル)を前方へのテレポートで回避!

空中テレポート ジャンプ中○ボタン
ジャンプ中にスタミナを消費して前方へ高速移動を行い、敵の攻撃を回避する。
最高レベルまでスキルを強化させると敵の背後に回り込みダメージを与える事ができ、空中の敵を倒しやすくなる。
また、木の板→金属板→コンクリート→強化コンクリートの壁を破壊できる。

空中の敵を空中テレポートによる回避&攻撃で撃破!

受け流し R2ボタン
敵の攻撃(白 or 青いひし形のシンボル)を受ける寸前に受け流しボタンを押すと敵の攻撃を受け流せる。
一部の攻撃(青いひし形のシンボル)は受け流すことで敵をスタン状態に持ち込むことができる。

受け流しが成功するとヤミが白く光り派手なエフェクトが発生、敵の体勢が崩れ隙だらけとなる。

ブロック R2ボタン長押し
ブロックボタンを押している間は防御状態となり、敵の攻撃(白いひし形のシンボル)をガードできる。
一部の攻撃(赤いひし形のシンボル)はガードできないため、ブロックよりテレポートによる回避の方が安全である。

白いひし形のシンボルはブロック可能な攻撃の合図。敵は攻撃で怯まないのですぐにブロックだ。

遠隔攻撃 △ボタン
左腕に取り付けたアームキャノンで攻撃する。
残弾数がゼロになると使用できなくなる。
スキル強化により飛距離の向上や特殊効果が付加される。

アームキャノンでの射撃攻撃。スキル強化前は飛距離・威力ともに頼りないが、一部の敵を敵をスタン状態に持ち込むことができる。

接近攻撃 □ボタン
スタミナを消費して右手の刀で最大3回攻撃する。
スキル強化によりアッパー、4回攻撃、チャージ攻撃を取得できる。

アッパー □ボタン・□ボタン・左ステック上・□ボタン
接近攻撃の2つ目のスキルを解放すると3回目の接近攻撃をアッパー攻撃にすることができる。
敵にアッパー攻撃が当たると、敵は上空に打ち上げられ無防備な状態となり、ジャンプ攻撃で一方的に攻撃可能となる。
大型の敵を打ち上げることはできないが、小型の雑魚キャラには有効な攻撃手段である。

アッパー攻撃が当たると自動的にヤミもジャンプして追撃を加える。追撃後、通常攻撃→弱点攻撃につなげ大ダメージを狙える。

チャージ攻撃 □ボタン長押し
接近攻撃の4つ目のスキルを解放すると接近攻撃ボタンの長押しでチャージ攻撃が可能となる。
攻撃の出が遅くなる代わりに威力の高い接近攻撃を出せる。
チャージ攻撃の発動までの時間と威力のバランスが悪く、普通に4回攻撃した方が効果的と思われる。

インタラクト L1ボタン
データ収集、アイテムの取得、電子端末の操作など特殊なアクションを行う。

視覚データを収集するヤミ。真っ黒なステージが雪山へと変わる。

回復 L3ボタン
『回復キット』を消費してHPを回復する。『回復キット』はステージの途中で拾うことができる。
回復ボタンはスプレーを吹きかけるようなモーションが終わるまでボタンを押しっぱなしにする必要がある。

リロード R3ボタン
『弾丸』を消費して遠隔攻撃の残弾を回復する。『弾丸』はステージの途中で拾うことができる。
左腕に取り付けたアームキャノンに弾丸を装填するモーションが終わるまでボタンを押しっぱなしにする必要がある。

センサー
ヤミは目が見えないため、各種センサーを使い分けてステージを進むことになる。
状況に応じたセンサー使い分けが攻略の鍵だ。
視覚センサー 上キー
視覚データをもとに構築した世界を見る事ができる。
ステージ開始時に『テング』から視覚データを提供されるが、古いデータのため不完全である。
また、敵キャラやアイテムなどを見ることはできない。
視覚センサーで敵キャラを把握するには、敵キャラに攻撃を当てる、または敵キャラのデータを収集する必要がある。

『テング』から提供される視覚データは532年前のデータ。ヤミにはネオンきらめく都市に見えるも、実際は荒廃したゴーストシティーである。

聴覚センサー 右キー
アイテムの発信音、敵の足音、波や水流の音を水色の円として検知できる。
視覚センサーでは問題ない通路も、聴覚センサーに切り替えると波や流れる水音から通路に異常があることが把握できる。

視覚では道路に異常はないが、聴覚センサーでは落下する水色の円を確認できる。道路に穴が開いているようだ。

熱源センサー 下キー
高エネルギー源、排熱管、炎を暖色系の色の視覚情報として検知できる。
聴覚センサーで把握できない敵や、火災によるトラップなどを把握できる。

重量級の敵キャラは熱源センサーで検知できる。オレンジ色に光っている部分が弱点や武装箇所である。

嗅覚センサー 左キー
生物や悪臭をはなつ敵を黄緑色の視覚情報として検知できる。
負傷して動かない人間や死体などは嗅覚センサーでしか把握できない。

負傷した人間を発見。人間は嗅覚センサーでしか発見できない。

弱点攻撃
短時間で敵に複数回の攻撃をヒットさせると弱点攻撃が可能となる。
弱点攻撃の発動条件となるセンサーが表示されるので、対象となるセンサーに切り替えると弱点攻撃の動作に入る。
弱点攻撃の動作中に左ステックで狙いをつけ、近接攻撃をすると弱点攻撃が発動する。
オレンジ色のターゲットと白色の狙いが重なった状態で発動するとダメージが大きくなる。

弱点攻撃の動作中のヤミ。オレンジ色のターゲットに狙いをつけて弱点攻撃の発動だ。

フィニッシャー スタン状態の敵の近くで L1ボタン
敵に弱点となる攻撃を当てるとスタン状態にすることができる。
スタン状態になると『L1 フィニッシュ』と表示され、フィニッシャーを発動できるようになる。
フィニッシャーを発動させると クイックタイムイベントが発生、成功すると敵のHPに関係なく倒すことができる。

奪ったハンマーで敵にとどめを刺すヤミ。安全に敵を倒せるのでフィニッシャーは積極的に狙うべし。

道場で使用できるシステム

道場を拠点として攻略したいステージを選択してゲームを進める。道場ではスキル取得や基本能力の強化なども行える。

話す
負傷したヤミを助け出した人工知能『テング』と会話する。
ストーリーの進捗に応じて会話の内容が変化する。おしゃべりなキャラでヤミとテングとの会話からプレイヤーは世界観を知ることができる。

500年以上前に作成された人工知能。現在は伝説の中の存在となっている。

ワールドマップ
ツルに話しかけるとステージ選択画面が表示される。

イヌを可愛がる
別名『ドッゴ』。話しかけると頭をなでなで出来る。

ゲームではおもに可愛がるだけのマスコット的存在だが、最終ステージで大活躍する。

スキルツリーを開く
敵を倒して獲得した経験値(XP)を消費してスキルを取得することができる。
スキルによってはステージの障害物を破壊できる能力を獲得できる。
経験値(XP)はステージを遊ぶと取得できるため、繰り返しステージを攻略すれば全スキルの取得も可能である。

名の右側に鍵アイコンがあるスキルはロックされていて選択できない。スキルのロックはゲームを進めると解除される。

アップグレード
ステージで『アップグレード』を拾うとアップグレード可能となる。
アップグレードするとHP、スタミナ、接近ダメージ、最大弾数のいずれか1つが上昇する。上昇させる項目は選べない。

トレーニングルーム
チャレンジする課題を選択し、課題の攻略を目指す。ゲームを進めるとチャレンジ内容も増えてくる。

操作練習や苦手な敵の攻略パターン研究に最適だ。

 

ゲームを遊んだ感想

江戸時代+ハイテクの組み合わせによる独特の世界。『カミ』『ヨウカイ』と呼ばれるロボットたち。謎めいたストーリーと設定の楽しいゲームである。
センサーを利用した探索は斬新かつ面白いシステムである。センサーを使い分けることで罠を回避したり隠し要素を発見したりと試行錯誤の楽しさがあった。
ゲームバランスは序盤の攻撃力の低さからテンポを悪く感じる。逆に終盤はキャラクターが強化されすぎて雑魚キャラとの戦闘は簡単に感じる。
キャラクターのイラストはアメコミ風で好き嫌いが分かれるイラストであるが、ゲームの世界にはマッチしていると思う。
キャラクター間の会話はシリアスからジョークの効いた内容までバラエティ豊かで読んでいて楽しい。
『テング』から提供された「令和3年」時点のゴーストシティの視覚データには「まったりプリン一筋」や「酒肴 木ばやし」など実在するお店の看板もあり、よく調べていると感心した。
ゲームのクリアまで12時間程度とアクションゲームとして遊びごたえのあるボリュームである。

 

評価

個人的スコア 6.5

良い点
・色物ゲームと思いきやストーリーはシリアス。裏切りあり、秘匿された過去ありと楽しめる内容となっている。
・ステージに隠し通路など探索要素もあり、繰り返し遊べる内容となっている。
・スキルを獲得によるキャラクター強化が実感できるバランスのため、全スキル制覇のモチベーションが上がる。
・センサーを使用した探索はアイデアとして面白く、ほかのゲームには無い楽しさである。

悪い点
・序盤は主人公の攻撃力が低く、雑魚キャラ1体倒すのに10回くらい攻撃が必要でテンポがよくない。
・弱点攻撃の発動前にターゲットへ狙いをつけるが、コントローラでは狙いの微調整が難しく、ストレスを感じる。
・雑魚キャラの種類が少ないため、敵との戦闘が単調に感じられる時がある。
・ステージの探索中、飛び降りた先に着地できるか墜落死するか、飛び降りるまで分からないことがある。

 

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次ページはステージ紹介となりネタバレとなる記述が含まれているので、読み進める上でご注意下さい。

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