ロー・オブ・リベンジ(Roar of Revenge) -プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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© 2022 ラタライカゲームス
© 2022 SEEP

 

 

基本情報

 

タイトル ロー・オブ・リベンジ(Roar of Revenge)
対応機種 Steam/Nintendo Switch
販売 SEEP(Steam版)/ラタライカゲームス(Switch版)
開発 SEEP
発売日 2021年10月5日(Steam版)/2022年9月23日(Switch版)
対応言語  日本語,英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語,ロシア語
備考 IARCレーティング:7+(暴力(軽度))

 

作品概要

 

「ロー・オブ・リベンジ」(「Roar of Revenge」)はブラジルのゲームデベロッパーSEEPが開発を手掛けるゲーム作品。国内コンソール版はラタライカゲームスが販売を担当。

ゲーム内容はステージクリア型のサイドアクション。プレイヤーはバーバリアンのキールとなって、アルクサズ王国を暴虐的に支配するレオムハンの統治を止めるために単身立ち向かっていく。

 

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SEEP開発のゲーム作品は、これまで当ブログでも「サンダーフラッシュ」「剣と骨」といったタイトルを紹介してきたが、”B級テイスト溢れるクラシック風ゲーム”作りにこだわりを見せるSEEPの持ち味は本作でも健在。

ファミコンやセガマスターシステムタイトルのような8bitテイストが炸裂する、80年代ライクな作風は今作における最大の魅力ポイントだ。

 

リンク:SEEP(Twitter)

 

ストーリー

 

(※ゲーム内オープニングから該当部分を引用、要約)

 

人々に対するレオムハンの怒りは冷酷だった。

我々の街を破壊するばかりでなく、暴虐的に支配したアルクサズ王国の住民を服従させている。

 

それでもなお、満足していないレオムハンは、呪われたティタン3体を奴隷として目覚めさせた。

 

キールよ、そなたは我々の街で唯一の生存者。

その瞳にはこの戦いを終わらせるという決意が浮かんでいるようだが…、それにはまだ時期尚早。

叔父の言葉に耳を傾けよ。

 

そなたは勇敢なる者。

しかし、それだけではレオムハンには勝てない。

4つの遺物を見つけ出し、より強い力を手に入れるのだ。

 

遺物は貪欲な人々に力を与えないように、いずれもアルクサズ王国に隠されている。

 

恐れることはない。ワシがお前の旅の案内をしよう…。

ワシはお前の叔父にして、賢者の従者でもある!

この土地や人々のことは、よく理解しておるつもりだ。

 

最後にもう1つ…お前の兄、ケニックスはレオムハンによってその身柄を囚われている。

きっとまだ生きているだろう…旅の途中で助けることができるやもしれぬな…。

 

 

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
Lスティック 移動
上ボタン インタラクト
下ボタン しゃがむ
左ボタン 移動
右ボタン 移動
Lボタン
ZLボタン
-ボタン メニューを開く/閉じる

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン
Bボタン ジャンプ
Yボタン 攻撃
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ポーズメニュー

ゲーム冒頭で使用できるアクションは各種移動と攻撃のみ。基本アクションの1つとなるジャンプは、一番最初に入手できるレリック獲得後に初めて使用可能となる。

また特殊操作として、ポーズ中にL、R、+を同時押しすることでソフトリセット機能が利用可能。

 

難易度について

 

ゲーム起動直後のHOME画面では、画面フィルターや言語などの各設定が行える。

各項目の内、EASYという項目の左側(✅)を点灯状態にすることで、イージーモードでのプレイが可能となる。

イージーモードの特徴は「エリア切り替え時にライフ、魔法、ダッシュゲージが全快する」といったもので、道中の進め易さに限っては格段に違いが表れる。(※ボス戦についてはどちらの場合でも違いはない)

ゲームの進行状況に関わらずオンにした時点で有効となるので、途中で切り替えたくなった時は一度タイトル画面でQUITからHOME画面に戻り、オンにしてからゲームを再開してみよう。

 

ゲームシステム

 

アクションを追加する遺物

各ステージを進める内に、特定のタイミングで所有者に特別な力を授ける”遺物”を手に入れることができる。

登場する遺物は以下の4種類。

有翼のサンダル ジャンプが利用可能になる(Bボタン)
ゼウスの腕輪 魔法が利用可能になる(Yボタン+上キー)(※効果が有効になるのはステージ3以降)
魚人のヘッドギア 水中で泳ぐことができる
侵略者の肩鎧 体当たりが利用可能になる(Aボタン)

魔法はストックゲージがフル状態で6回まで、体当たりは専用ゲージがフル状態の時に限りそれぞれ使用することが可能。体当たりゲージは時間経過で少しずつ回復していく。

失った回数やゲージは、倒れた戦士の残り火に接触することで全快するので、上手く利用しよう。

 

アイテム

各ステージでは宝箱などを通じて、アイテムが手に入る場合がある。

魔法の指輪 魔法の壁を破壊する
骸骨の鍵 鉄格子状の扉を開く
有翼のサンダル 遺物の1つ。空高く舞い上がりながら、空中での操作が可能となる
ダイヤモンド 6個集めることで、アトランティスの北のゲートを開くことができる
砂時計 ゲージ減少を抑え、体当たりが使い放題になる
魔法の回復薬 魔法ゲージ減少を抑え、魔法が使い放題になる

アイテムはいずれも入手直後から効果が発動。一部、遺物の効果がアイテムとなって表れているものもあり、いずれも効果が有効となるのはエリアが切り替わるまで。

次のエリアに進むまでは使い放題となるので、上手く活用しよう。

 

倒れた戦士の残り火

ステージ道中の随所に設置された”倒れた戦士の残り火”には、リスタートポイントの更新、進行状況の保存、ライフ、魔法回数、体当たりゲージの全快といった3つの効果がある。

保存、回復共に各残り火での効果は1回きりだが、発見したらすぐに触っておこう。

 

エンディングと死亡回数について

本作はゲーム開始から最終ボス撃破に至るまで、死亡回数によってエンディングが変化する。

(死亡回数は、本編プレイ中、画面右下に💀のマークで表示されている数字のことを示す)

 

エンディングは全部で5種類。ランクに応じて5段階の★マークが割り当てられている。

エンディングランク アンロック条件
☆☆☆☆ 死亡回数70回以上
★★☆☆☆ 死亡回数69~51回
★★★☆☆ 死亡回数50~31回
★★★★ 死亡回数30~11回
★★★★★ 死亡回数10回以下

 

クリア時には、到達したエンディングより下位ランクのエンディングもまとめてアンロックされるので、最も最良な結果でクリアした場合は、一度で全部のエンディングが開放される。

エンディング到達までになるべくミスを抑えられるよう、慎重に進んでいこう。

 

プレイ後の感想

「ロー・オブ・リベンジ」は80年代の洋画「コナン・ザ・グレート」のような、上半身裸の筋骨隆々なバーバリアンを主人公且つプレイアブルキャラに据えた、西洋ファンタジー要素満載のアクションゲームだ。

同要素を題材にしたアーケードゲーム「ラスタンサーガ」や「ゴールデンアックス」を彷彿とさせる作中設定は、同じく80年代のアクションゲームフリークにとってその一点だけを取っても注目度をグッと引き上げるポイントで、適度に描き込まれたグラフィックや同じフレーズの短ループによるチープなサウンドも、程良い加減で8bitに寄せてあり実にノスタルジックに溢れている。

 

プレイヤーキャラであるバーバリアン・キールの基本攻撃は立ち、しゃがみ共に”水平に剣を振る”だけというシンプルさだが、冒険を進める毎に少しずつ入手していくレリックの力によって、ジャンプや魔法攻撃が順次使用可能となり、アクションの幅が少しずつ広がっていく。

ゲームを進めることで技は増えていくが使用ボタン数が少なく済むように設計されているので、操作で戸惑うといったことはまずないだろう。

 

アクションゲームとしての完成度は良くも悪くもファミリーコンピュータ向けのゲームを意識した相応のチープなもので、これがそのまま味わいとなり、本作の個性として表れている。

ゲームバランス面ではやや粗雑な箇所も見られるが、ノスタルジックな雰囲気を崩すようなことはなく全体的に丁寧。この当時の西洋テイストが少し混じったタッチが好きなプレイヤーならば惹きつけられる一作となるだろう。

 

西洋ファンタジー色が強い怪物たちに混ざって、唐突に登場するエイリアンや忍者など、世界観をおおよそ無視した敵キャラクターの構成は、和製ゲームにおけるおおらかさが滲み出ていた80年代当時を感じさせ、良い意味でテレビゲームらしいなあ、という気持ちを味わわせてくれる。

内容としては特筆すべき点のない、ごくごくオーソドックスな2Dアクションゲームだが、家庭用ゲームで育ってきた身としてはやはりこういった作風のゲームは触っていて何処か安心感があり、つい手に取ってみたくなる魅力に溢れていることを再認識させてくれた。

 

難易度は抑え目だが、雰囲気も内容も見た目を裏切らない仕上がりで、まさしくファミコン世代な2Dアクションファンにこそ推したい作品だ。

価格についてもラタライカゲームスらしいロープライス設定で、手に取り易い点も嬉しい。ファミコン風アクションが好きという諸氏は本作「ロー・オブ・リベンジ」を是非お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 6.5

 

良い点

  • 8bitテイストが前面に押し出された80年代風アクションゲームの懐かしい雰囲気を味わえる
  • 1周1時間程度でクリア可能な、手ごろな全編ボリューム
  • 総死亡回数に応じた、計5種類のマルチエンディング方式を採用

 

惜しい点

  • ステージ毎のボスの強弱のバランスが極端
  • セーブデータが1つ分しかないため、新たにゲームを始める場合は保存状況が上書きという形になってしまう
  • 本編=ゲーム内容の全て、とばかりに、エンディング鑑賞モード以外にはクリア後の特典(アンロック)要素が1つも用意されていない

 

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ステージ紹介

 

「ロー・オブ・リベンジ」は全10面のステージから構成されている。以下では解説と共に、各ステージを簡単に紹介していこう。

 

空中寺院

有翼のサンダルが隠されている巨大寺院。

この遺物は飛ぶ力を与える。

唯一の生存者でありこの最初の遺物の場所を知る者、

空の人々の王、サーラーに会うのだ。

 

操作説明も兼ねた最初のステージ。閉ざされた扉を開くアイテム”魔法の指輪”を手に入れながら、順路通り進んでいこう。

遺物の1つである”有翼のサンダル”を入手したことでジャンプが利用可能となったステージ後半は、高所をジャンプで渡っていくアスレチック的な場面も登場する。うっかり落下してしまわないように。

 

 

悪のカタコンベ

罪人を罰するために造られたカタコンベ。

ここに遺物が隠されている。

伝説によるとここの奥深くには甦りを願う幽霊がいると…

 

ステージ前半では、鋭い岩が敷き詰められた崖下へと落ちると即死となってしまう。断頭台を護る半人牛頭の怪物は、斧を振るタイミングを見計らって、少しずつ体力を削っていこう。

ステージ後半は正しい扉をくぐっていかないとループしてしまう。ボスは壁を反射しながら体当たりを仕掛けてくる。残りライフが半分を切ると4体に分裂。攻撃が命中すれば、別方向へと動きを変えるので、タイミングよく剣で攻撃していこう。

 

 

西の大山

山脈の西側、雲に隠れてひっそりと立っている大山。

有翼のサンダルなしでは決してたどり着くことはできない…

 

こちらの気配を察すると一直線に向かってくるオオカミには特に気を付けたい。ステージ後半のサンダルの台座では、上に載って何もせずにしばらく待ってみよう。

終盤、像の手の中に収められた魔法の瓶を手にするとゼウスの腕輪に力が宿り、以降、Y+上キーで魔法を使うことができるようになる。

 

 

ドルイドの古代の家

廃墟となった場所。

生き残った数人の生存者と共に消える運命。

今でもかつてドルイド僧により造られた守護者たちが訪れる者を妨害している…

 

道中の随所を守る人造の守護者は高い耐久度を持ち、倒すには剣での攻撃を16回当てる必要がある。

後半はドルイド僧ツムリスの願いをかなえるため、怪物が守る3つの噴水を起動させなければならない。連戦となるので、ライフ残量を上手く管理しながら撃破していこう。

 

 

アトランティス

伝説の水没した都市には多くの危険が隠されている。

泳ぎを習得し、水中のモンスターたちと戦うのだ。

 

潜水がメインとなるステージ。地上へと続く北のゲートを開くために、水中を散策して6つのダイヤモンドを集めるのが主な目的となる。

泳ぎ中のアクションはジャンプボタンを押すことで加速するが、鋭利な岩に接触した時点で即死となってしまうので、高度の調節が重要だ。

 

 

星の島

かつてこの島は戦闘技術に優れた土地だった。

しかしある日、隕石が降り注いだことで、進化した住民の全てが失われ、

今では未知の生命体によって支配されていた…

 

ステージ全編を通して、島の現支配者の”エイリアン”が多数出現。こちらに向かって射撃してくる緑色のタイプには特に注意が必要。

ボスはキールと似たような姿をしており、その戦い方もこちらにそっくり。下手に動き回るよりは力押しでの撃破がオススメだ。

 

ドラゴンの巣

北と南をつなぐこの土地は、ドラゴンの魔術師や騎士により守られている。

ここで最初のティタン、非道のドラゴンに直面することとなる。

これまで獲得した遺物を活かす時がきた。

 

道中では、天井を這うスライムやサハギン達らの複数種の敵によるコンビネーションが非常にいやらしい。魔法も駆使しながら丁寧に倒していきたい。

非道のドラゴンは、単発ずつ3方向に打ち分ける火球と全身にシールドを張り巡らせる攻撃を交互に行う。たまにパターンをずらしてくるので、1つ1つの攻撃を確認してからしっかりと避けていこう。

 

 

ウォーロックの隠れ家

手なずけた非道のドラゴンにより、第2のティタンの城へ辿り着ける。

無敵のウォーロック。

だが、空にも危険があることを忘れるな…

 

前半は「ドラゴンスピリット」のような縦スクロールシューティング風のステージが展開。自キャラのアクションは連射可能なファイアブレスと移動のみ。深追いはせず、必要な相手だけ堅実に撃墜していこう。

ウォーロックは両脇のクリスタルから放たれる発射弾を警戒しつつ、隙をみて懐に潜り込んで、しゃがみ攻撃でじっくりと削っていこう。

 

 

ダーク・タウン

この腐敗した町はライオンの城に続く最後の難所である。

地下には何も恐れない幽霊たちが漂っていると言われている。

ここのどこかで最後のティタンを見つけられるだろう。

呪われた戦士。

彼は何が起ころうとも尽きるまで戦い続けるであろう…

 

離れた場所から動かず、こちらに向けて手裏剣を投擲してくる忍者が厄介。中盤で登場する幽霊は、魔法の回復薬の効果で撃ち放題となる魔法攻撃で撃退しよう。

呪われた戦士は一定のパターンで決まった動きを見せるが、これを見切ってしまえばサンドバッグのような相手だ。

 

 

ライオンの城

ついに最後の戦いまでもう少しだ。

今までの敵と新たなトラップに立ち向かえ。

今まで色々な困難に立ち向かってきたが、これが最後の、そして最難関の挑戦となるであろう。

最後まで戦いつくせ!

 

最終ボス・レオムハンはかなりの難敵。攻撃可能なチャンスでは1度のパターンにつき1回分しか攻撃が通らない。

左右いずれかの方向から、2回飛んでくる獅子のオーラを確実に撃ち落としながら、長期戦の覚悟で臨もう。

 

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