妖精ウォーズ(Yosei Wars) ー プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©RAWRLAB Games
©Nekete Games

 

基本情報

 

タイトル妖精ウォーズ
対応機種Steam/Nintendo Switch|2
販売RAWRLAB Games
開発Nekete Games
発売日2025年6月6日(Steam版)、2025年7月31日(Switch|2版)
対応言語英語

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイ可。ただし、一部、ソフト内で言語を変更できる場合があり。

備考IARCレーティング:3+

日本語非対応(※ゲームプレイに大きな影響はなし)

 

作品概要

 

「妖精ウォーズ」(「Yosei Wars」)はスペインのゲームディベロッパーNekete Games開発、販売を手掛けるゲーム作品。Nintendo Switch版では移植及び販売をRAWRLAB Gamesが担当。

本作のゲーム内容は、画面固定方式のクラシカルな8bitハンドヘルドゲーム風のプラットフォーマー。

2019年にitch.ioにて公開されたNekete氏の開発作品「A Fairy Without Wings」を元に様々な改良を経て完成した最終形態とも言えるべき一作で、ゲーム本編以外にもエクストラ要素としてキャラクターやデモシーンのラフスケッチや各種プロトタイプ版の収録など資料的な価値も詰まった大盤振る舞いな内容となっている。

 

リンク:Nekete(X(Twitter))

リンク:RAWRLAB Games(X(Twitter)(BlueSky)

 

ストーリー

 

(※ゲーム内プロローグ部分より要約)

 

かつて、ジャンクフードと歯の妖精の間には同盟関係がありました。

ジャンクフードは歯を抜けさせ、歯の妖精は抜けた歯を集めていました。

 

ところが突然、ジャンクフードが歯の妖精たちを襲撃!

妖精たちは全員捕らえられてしまいます。

 

妖精たちは歯の神様に祈りを捧げましたが、その祈りは聞き届けられなかったようです。

遠くで大きな爆発が起こり、衝撃波が大地を駆け巡りました。

 

ここから、私たちの物語は始まります。

 

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
Lスティック移動、【メニュー上】項目の選択
上下左右ボタン移動、【メニュー上】項目の選択
Lボタン画面サイズ切り替え
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン【メニュー上】決定
Bボタンジャンプ、【メニュー上】戻る
Yボタン【レスキューモード時】攻撃
Xボタン
Rボタンゲーム最小化&メニュー呼び出し
ZRボタン
+ボタンゲーム開始、ポーズ

各ゲームモードプレイ中、Lボタンを押す毎に画面のサイズを3タイプから自由に変更が可能。必要に応じて調節しよう。

 

オプションについて

 

ゲームオプションについては、「Yosei Wars」本編、DMG MODE、BETAのいずれかのモードプレイ中、タイトルメニューの「OPTION」から設定が可能。

各オプション項目の効果は以下のとおり。

LiVES残機数。1、5、10、20、30のいずれかから選択可能。

1に設定した場合、コンティニューの条件を満たしても残機は一切増えなくなる。

DiFFICULTY難易度。EASY、NORMAL、HARD、MANiACの4種類から選択可能。

主な違いはステージ内の歯の総配置数やボスの耐久度など。EASY設定時のみ、各ステージの残り時間が多くなる。

TO CONTiNUEコンティニュー1回分使用時の必要スコア条件。0、2600、6000、12000、16000、22000のいずれかから選択可能。

0に設定した場合は無制限に使用可能となる。

HUD MODE画面内の表示情報を2タイプから変更可能。「SCORE」は現在のスコア、「TiME」は累積プレイ時間がそれぞれ表示されるようになる。
STARTiNG LEVEL開始レベルを選択。0、7、14、21、28、35のいずれかを選択可能。

0に設定した場合はオープニングデモ→レベル1からのスタートとなる。

GATE MODEゲートモードの使用に関する設定。BLOCKS(許可しない)、ALLOW(許可)のどちらかから選択可能。

ALLOWに設定することで、ノイズの除去などBGM周りが改善される場合あり。

CREDiTSスタッフロールを表示

 

遊び方

 

基本ルール

 

本作「Yosei Wars」にはおまけコンテンツ内のものを含めて複数のゲームバージョンが収録されているが、以下では「Yosei Wars」本編を元にゲームの基本的な内容を紹介していこう。

 

道中ステージ

各ステージでの目的は制限時間内に敵の追跡をかわしながら、画面内に散らばった歯を全て回収して妖精を救出することだ。

歯を回収し終えることで”レスキュータイム”が開始されるが、この時間内限定でYボタンによるショット攻撃が利用できるようになり、敵キャラクターであるジャンクフード達の撃退が可能となる。

 

と言っても作中においてジャンクフード達の排除はあくまで副次的な目的に過ぎず、ステージの完了条件は制限時間内の妖精の救出である事を忘れてはならない。

レスキュータイム突入後、妖精が閉じ込められた檻をショットで破壊して助け出すことで晴れてステージクリアとなる。直後にリザルト画面へと移り、回収した歯の総数と残り時間に応じた得点がスコアに加算される。

なお、レスキュータイムは発動中に一度でもミスした時点で強制終了となり、この場合は妖精を助けることができないまま次のステージへ進むことになってしまう点に注意が必要だ。

 

ボスバトル

6ステージクリア毎にボスバトルが展開される。ボスバトルでは制限時間が設けられない代わりに予備のライフが用意され、最大3回分までの被弾が免除される。

画面右下のボス専用ライフゲージ(DEMOモードでは画面中央上部に表示)を全て削ることができれば討伐完了。この際、予備ライフの残り数に応じて、ボーナス得点を獲得できる。

 

コンティニューについて

残機を全て失った時点でコンティニュー画面へと移行する。作中のコンティニューは累計の獲得点数が使用条件に関わっており、スコアが規定値に達していない場合は利用することができない。

この設定はオプションの「TO CONTiNUE」で使用条件の変更が可能となっているので、使用に制限を設けたくないという場合は項目内の数値設定を「0」に合わせておこう。

 

その他のゲームバージョン

 

ゲームメニュー上から「EXTRA」>「OTHER VERSION」と選ぶことで、計5種類の異なるバージョンをプレイすることができる。以下では各バージョン毎の特徴を簡単に紹介。

 

DMG MODE

“Dot Matrix Game”=初代ゲームボーイのようなモノクロ液晶風4色カラーバージョン。ゲーム内容については、本編「Yosei Wars」と同一のもの。

PROTOTYPE 1

全5面構成。音声はなし。歯の回収ではなく、路面のタイルを踏んで消していくドットイートタイプのゲーム内容になっている。

PROTOTYPE 2

全8面構成。1と比べて見た目の変化は少ないが、操作キャラのグラフィック変更やSEの追加といったマイナーチェンジが見られる。

PROTOTYPE 3

全12面構成。内容自体はitch.ioで公開中の「A Fairy Without Wings」を13色カラーに対応化した上で忠実に移植したもの。

BETA

全28面構成。グラフィックの刷新やBGMの本実装などほぼ完成版に近い仕上がりだが、パレット設定やインターフェース、総ステージ数とボスステージの構成がやや異なっている。

ゲーム内容自体に大きな変化はないがバージョン毎に違った味わいを楽しめるので、本編攻略の合間に遊び比べてみることで面白い発見があるかも?

 

敵キャラクターたち

 

「Bestiary」の項目から作中に登場する敵キャラクターの解説を読むことができる。以下でその翻訳文を紹介。

 

SCOTROOP(スコットゥループ)

「基本的なジャンクフード部隊――イタリアンアイスクリームのように分け合って食べる。元気な脚で何キロも歩き回れる。頭はあまり良くないが、夏には簡単に繁殖する。」

HAMBOOIN(ハンブーイン)

「彼らは大きくて重くて、ちょっと変わった子たちだけど、飛び跳ねて遊んでいる時に邪魔をしない限り攻撃してこないよ。でも、いつも壁をケチャップとチーズまみれにしてしまうんだ。」

KREAMPING(クリームピング)

「彼らがどうやって梯子を使うのかは誰も正確には知らないが、驚くべき敏捷性でそれをやってのける。追いかけるのに疲れたら、正確無比な精度でサクランボを投げつける。」

SPIKUN(スパイクン)

「その愛らしい顔つきとは裏腹に、人を見つけると鋭い牙をむき出しにして突進し、執拗に追いかけてくる。同種の仲間とつがいになり、互いに餌を与え合う。」

GLAZILLA(グラッジラ)

「目はないが、この粘着質の生き物は優れた嗅覚を持っている。転がり回りながら、見つけたものを何でも食べる。」

SHIOGARU(シオガル)

「砂糖入れか、はたまた塩入れか、性別によってどちらかに分かれる。あちこちを歩き回り、近づきすぎた者には中身を吐き出す。ただし、補充のために休息する必要がある。」

JELLIKARI(ジェリカリ)

「この半透明でゆらゆらと揺れる怪物は、型から取り出したゼリーのような姿をしており、獲物を追いかける前に円を描くように飛行する。群れで行動しているときは、予測不可能な飛行経路で獲物を追跡する個体もいる。」

KARAKURU(カラクル)

「翼のような先端を持つ、紙に包まれたキャンディーのような可愛らしい生き物。空中では素早く機敏に動くため捕まえるのは難しいが、妖精を背中に乗せて運べるほどの力を持っていることで知られている。」

 

プレイ後の感想

歯の妖精とジャンクフードの仁義なき戦いを描く、8bit風な見た目のどこか懐かしい雰囲気のプラットフォーマー「妖精ウォーズ」。

ゲーム内スタッフロールによると、本作は”GB風ゲーム”開発に特化した「ZGB Engine」というゲームエンジンによって開発されたとあり、かつての携帯ゲーム機「ゲームボーイ」用タイトルの雰囲気を帯びたクラシカルなアクションゲームとして製作されている。

1988年のリリースからおよそ10年弱もの長きに渡り、人気携帯ゲームの1つとして活躍してきたゲームボーイだが、本作についてはその黎明期にあたる88~90年辺りにリリースされたタイトルの雰囲気を漂わせる素朴な作風が特徴で、最大13色カラーのドットグラフィック&ノリノリのチップチューンも含めて絶妙なノスタルジーを感じさせるものとなっている。

 

Steam、及びNintendo Switchへのリリースに向け、「Yosei Wars」としてより完成度を高めた新規タイトルで装いも新たに登場。RAWRLAB Gamesの協力により画面サイズの切り替えやプレイ中断などの各機能に加え、複数のエクストラコンテンツを備えた移植版として2025年にリリースされた。

そんなエクストラコンテンツの内、「OTHER VERSION」という項目では、開発段階で作られてきたものを含む計5種類の”バージョン違い”を実際にプレイすることができる。それぞれ本編に比べると小規模で短い内容ながらも、後の「Yosei Wars」完成に至るまでの変遷と進化を1つずつ実際に触って確認することができる。本来であれば、こうした製作過程におけるバージョンが表立って製品版に併録されるようなケースは早々見られず、非常に貴重な体験を味わう事ができて嬉しい限りだ。

 

クラシックゲーム的な魅力が詰まった本作だが問題点もあり、移植版で追加されたインターフェースにおいて若干ながら扱い辛い仕様が見受けられる。

例えば、本作には本編ステージクリア毎にアンロックされる実績機能が搭載されているが、ボスを倒して次のステージに進んだ際に上画像のようにステージ開始に併せて画面に覆いかぶさるといったプレイの一時的な妨げになるような事態を引き起こす形となってしまっている。

 

さらに致命的なのが、レスキュータイム突入時にランダムでBGMが加速状態で演奏が始まったり、フリーズが発生することがあるなどゲーム全体の動作が不安定である点だ。特にフリーズに関しては知らないままプレイしていると、思わぬタイミングで遭遇してしまう可能性が高い。

本編バージョンにあたる「Yosei Wars」やその別バージョンの「DMG MODE」のプレイ中、レスキュータイム発動とほぼ同じタイミングで妖精を救出してステージクリアを達成した際にそのまま画面がブラックアウトしたままになる、といったものだ。ただ発生条件は明確なので、プレイ中は意識しながら進めていけば回避自体は比較的容易である事は救いだ。

 

移植にあたってユーザーへの配慮にやや欠けたインターフェース仕様や、動作の不安定さといった各種問題点もあり評価点数は少し低めに付けてしまったが、筆者個人としてはかなりお気に入りの作品で、自身の好みのツボを押さえた”素朴な作り”によるところがその理由として大きい。

内容面ではNintendo Switchのような携帯型コンソールとの相性も良く、またお求めやすい低価格である点も嬉しいポイント。計5種類ものバージョン違いの同時収録については、プレイヤー次第では”本編以上に本編”を感じさせるような価値を見出せるかもしれないので、各収録バージョンも含めて是非ひとしきり遊んでみて欲しいところ。

また、本作の原点となっている「A Fairy Without Wings」については、itch.ioの製品ページにてブラウザ上の試遊プレイが可能となっているので、購入を考えている方は先ずはそちらを試してみるのもいいだろう。

ゲームボーイならではの懐かしい8bitゲームの雰囲気を味わいたい、そんなこだわりが強いゲームファンの方は、本作「妖精ウォーズ」を一度お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中)6.5

 

良い点

  • ゲームボーイ黎明期の作風を想起させるシンプルで素朴な8bit風プラットフォーマー
  • tacha氏が手掛けるノリの良い計8曲のチップチューン楽曲
  • ラフスケッチや5種類のプロトタイプ版ゲームなどエクストラコンテンツが充実

 

惜しい点

  • 移植においては動作面がかなり不安定気味で、特定のゲームモードプレイ中に唐突なフリーズに遭遇するといった危険性がある
  • 外付けのインターフェース機能がプレイアビリティ面で悪さをする要因となっている箇所が見られる
  • 一度設定したゲームオプションが、タイトル画面に戻る度にすぐ初期化されてしまう

 

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