夜勤事件(Nintendo Switch版)ー プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©Chilla’s Art®/Regista

 

 

基本情報

 

タイトル夜勤事件
対応機種Steam/Nintendo Switch
販売Chilla’s Art(Steam版)、レジスタ(Switch版)
開発Chilla’s Art
発売日2020年2月17日(Steam版)、2026年7月16日(Switch版)
対応言語日本語, 英語, 韓国語

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)では日本語でのみプレイ可能。ただし、一部、ソフト内で言語を変更できる場合有り。

備考CEROレーティング:C(暴力、恐怖、犯罪)

 

作品概要

 

「夜勤事件」(「The Convenience Store」)はゲームディベロッパーChilla’s Artが開発を手掛けるゲーム作品。Nintendo Switch版でのパブリッシング担当はレジスタ。

本作のゲーム内容は一人称視点で展開する探索式のジャパニーズホラーゲーム。プレイヤーはとあるコンビニで夜間の従業員として働く女子大生の視点となり、深夜の営業をこなしていく内にやがて店内に纏わる奇妙な出来事へと巻き込まれていく。

 

オリジナルにあたるSteam版は2020年に登場しており、Youtubeなどの動画サイトで数々のゲーム実況系配信者を通じて取り上げられてきた実績を持つタイトル。今年2026年2月20日にはキャンター配給・制作による同名映画作品が上映され、同年4月の時点で興行収入3億円、動員数25万人を突破するヒット作となった。

patreonの自己紹介ページによると、開発元であるChilla’s Artはアメリカ育ちの日本人兄弟二人組によるゲーム開発チームとのことで、作品傾向については本作のような”現代日本を舞台とした”国産ホラーゲーム作りを得意としている。既発売の主な作品は「事故物件」、「幽霊列車」、「ヒトカラ」、「新幹線0」、最新作「ウミガリ」など。いずれのタイトルもPC用タイトルとしてSteamにて配信中。

今回取り上げるNintendo Switch版に関してはソフトウエア開発グループのYMCATが移植を担当しており、プラットフォームに即した遊び易さの追及に加え新要素の追加など手が加えられている。また、本作「夜勤事件」はChilla’s Art作品としては初のコンシューマー進出作品となった。

 

リンク:Chilla’sArt(Official Page)(patreon)(X(Twitter))

リンク:YMCAT(Official Page)(X(Twitter))

リンク:有限会社レジスタ(Official Page)(X(Twitter))

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
Lスティック移動
各種方向ボタン
Lボタン
ZLボタン
-ボタンメニュー

 

JOY-CON(右)
Rスティックカメラの操作
Aボタンインタラクト
Bボタン(手に持っているアイテムを)捨てる
Yボタン懐中電灯のオンオフ
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタンメニュー呼び出し

基本操作については、新規ゲーム開始時点に画面右側に表示されるようになっている。

 

ゲームオプション

ゲームオプションはプレイ中に+ボタンを押すことで表示。メニュー上では明るさやカメラ感度の調節などの各種設定変更が可能だ。

カメラエフェクトはVHS風の画面演出、ヘッドボブは移動時の『頭の揺れ』演出の切り替え項目となっている。この2つの設定はプレイ中の没入感や画面酔いに影響するので、必要に応じてオンオフを切り替えておこう。

タイトルメニューに戻りたい場合は「タイトルへ戻る」を選択した状態から、Aボタンをしばらく長押しすることで移動することができる。

 

ゲームの進め方

 

舞台は自室とコンビニを交互に展開

「夜勤事件」の本編は『第〇夜』といった区切りによって、いくつかのチャプターで分けられている。どのチャプターも基本的な流れは夜間の自室内から始まり、そのまま勤務先のコンビニへと徒歩で向かう、といった展開で進んでいく。

 

怪しい場所はインタラクト

ほとんどの場面において、インタラクト可能な箇所には黄色のピンアイコン(上画像)が画面上に表示される。表示対象についてはゲーム進行上における重要度の有無は特に関係なく、調べる必要性の薄いものでも付いていたりする事も多い。目安程度に捉えておくといいだろう。

 

防犯カメラの使い方

コンビニ店内カウンター奥の事務所内にあるPCを通じ、防犯用カメラを起動して店内の様子をチェックすることができる。

操作方法についてはRスティックでカメラの操作、Lスティック、または方向ボタンの左右でチャンネルの切り替え(チャンネルは1~4の4つ)、Bボタンの長押しで拡大表示となっている。

防犯カメラメニューを終了したい場合はAボタンで使用を止めることができる。

 

Nintendo Switch版の追加要素

 

新規エンディング

Nintendo Storeの商品ページ紹介文には「新規エンディング」とあるが、これについては少々語弊があり、実際には”既存のエンディングに新たな演出が追加”、といったものになっている。

詳細については思い切りネタバレとなってしまうため当記事内では割愛させて頂くが、何処が異なるのか興味のある方は実際に見比べてみるといいだろう。

 

収集要素「チラ丸」

開発チームのマスコットキャラ「チラ丸」がフィールドのあちこちに配置されている。インタラクトではなく、直接接触することで回収が完了。回収したチラ丸は自室の壁にある専用の棚に並べられるようになる。

ゲーム内に隠されたチラ丸は計8つ。全て集め終えることで、コンビニ店内にある変化が…?

 

映画版情報

2026年2月20日より全国上映が開始され、2ヶ月以上のロングランという好評を博した映画「夜勤事件」。

その後の展開としては同年5月22日のU-NEXT先行配信に続き、7月22日より、NETFLIX、FOD、DMM TVなど各種サブスクにて正式に配信開始となった。ただし、サービス毎に有料、もしくは見放題と視聴環境が異なるので、詳しくはリンク先にて確認。

リンク:映画「夜勤事件」|公式サイト

 

また、9月16日にはハピネットより本作のDVD、Blu-rayの発売も予定されている。手元に置きたいという方は要チェックだ。

リンク:映画「夜勤事件」DVD商品ページBlu-ray商品ページ(Happinet Pictures 公式サイト内)

 

プレイ後の感想

深夜の郊外のコンビニでアルバイト店員が体験する数々の奇妙な出来事― 国内住まいの多くの方にとっては日常的且つ親近感を覚える場所が舞台のホラーゲーム「夜勤事件」。

オリジナル版が6年前リリースである点や、配信界隈で人気に火が点いたという経緯もあり、熱心なホラーゲームファンの間では今や周知の作品となって久しい。

筆者の場合も上述の例に漏れず、ゲーム実況系Youtuberの配信を通じて過去に内容を一通り知ったクチではあるが、現在は程良く細かな部分を忘れていた点に加え、家庭用への初移植ということで改めて遊んでみることにした。そのため、実際のゲームプレイによる体験は今回が初めてとなる。

 

今回紹介してきたNintendo Switch版だが、肝心の移植度についてはオリジナル版に忠実且つ遜色のない出来栄えで、操作性やUI面においても大きな不満はなし。ハードの特徴を活かした携帯プレイが可能といった強みも大きい。

移植にあたっての追加部分に関しては、ちょっとした収集要素と一部エンディングにおける新規演出くらいだが、いずれもオリジナル版の邪魔にならない形で収められている。また、今回の移植版から新たに追加された仕様として、ゲームの開始地点を到達チャプター毎に選べるようになった。これは特にエンディングの回収において非常に重宝する。

グラフィック面では一見リアルに寄せておきながら程良く粗さを残す形で、テクスチャをベタ貼りしたような妙にクセのあるゲームビジュアルに、当時のChilla’s Art作品のテイストが垣間見える。VHS風のカメラ演出と併せてプレイすることで、より味わい深さを増すこと請け合いだ。

 

難点を上げるとすれば画面全体の暗さが少々気になるところで、照明が煌々と輝くコンビニ店内を除くと全編を通してほとんどのロケーションでほぼ真っ暗と呼ぶに等しい明るさ度合いとなっている。取り分けアパートからコンビニへ向かうまでの夜道は灯りとなる要素の乏しさが際立っており、同時にこれがプレイヤー次第では序盤の詰まり兼ねないポイントとなっている。

目的地であるコンビニはアパートから丘を少し下ったところに位置しており、そこへたどり着くためにはルート途中にある細い階段を下って行かねばならないのだが、手すりや踏板の材質的な色合いが闇夜に紛れやすい点も相俟って初見ではその存在自体に気づきにくい。作中には地図機能のような便利システムは一切備わっていないため、位置そのものを何度か歩き回って感覚的に覚えるしかない。

一応各チャプターでは毎回開始地点となるアパートで懐中電灯を持っていけるようにはなっているものの、使用中はすぐ近くをぼんやりと照らす程度でかなり心許ない。明るさについてはゲームオプション側の調整によってある程度は緩和されるが、振り過ぎると返って画面全体が不自然に白くなってしまうため丁度良さの落としどころが難しい。

 

兼ねてより話題作となっていたにも関わらず家庭用への初移植は実に6年越しとかなり遅れての登場となった。

しかし、Chilla’s Art作品が晴れて家庭用機に参戦したという事実は筆者としても意義深く、これは転じれば同開発元が手掛ける他タイトル移植への道が拓けたのと同義であるとも捉えられる。

現時点では2つ目のタイトルはまだ出ていない分確定事項とは言えないが、今作の登場を皮切りに是非とも次へと続いてほしいと願うばかりだ。

 

全編1時間程度で攻略可能と丁度いいボリュームで、現代日本を舞台としたホラーアドベンチャーに関心の高い方は元より、オリジナル版の熱心なファンという方まで高い満足度を得ることができるであろう。Nintendo Switch系列の本体をお持ちの方は是非お試しあれ。

Nintendo Switch版「夜勤事件」はNintendo Storeにて配信中。

 

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中)8.0

 

良い点

  • 郊外のコンビニという身近な場所を舞台としたジャパニーズホラーゲーム
  • アクションが苦手な人でも最後まで遊び易いゲームデザイン
  • 全編1時間程度の遊び易いゲームボリューム

 

惜しい点

  • タイトルメニューから本編を開始する際に、毎回15~20秒程度のロードが挿まる
  • 屋外フィールドは全編を通じて夜間のまま展開するが、オプションで明るさを調節しても全体的に暗く視認性が悪い
  • (Nintendo Switch版)追加要素はかなりささやかな内容につき、過度な期待は禁物

 

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